脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

岩見沢市講演会のアンケート結果から

2021年03月20日 | 正常から認知症への移り変わり
2月17日に開催された北海道岩見沢市の講演会のまとめが到着しました。
3月半ば過ぎのこの辺りのアジサイの様子とともに報告しましょう。
柏葉アジサイの新芽ですが、偶然に写りこんだ光の粒がきれい…

エイジングライフ研究所の講演は好評です。会場の反応もいいし、アンケートを取ったら講師の意図はスムーズに聴衆の皆さんに伝わってくれています。聞かれた方が納得できることを、普通の言葉で話すからでしょう。

同封されていた新聞記事に目を通しただけで、やっぱり伺ってよかったとうれしくなりました。
実は、記者の方が事前に挨拶に見えたので「認知症を怖がらせないで欲しいのです。自分の生き方、脳の使い方でいくらでも予防できるというお話をしますので、その意図を正しくくみ取ってください」とお話しました。
取材や報道にはちょっと気を付けていないと、そんなことは言ってないはずだけどというようなことが起きたりします。
今回はきちんとまとめてくださっていました。ありがとうございます。
何より記事の最後に参加された方の感想があげられていましたが、それが素晴らしい!
紅ガクアジサイの新芽。葉のふちも紅色。

市内の男性で91歳の方。
「脳の働きと認知症の関係がよくわかった。脳が衰えないように自分も努力していきたい」
すばらしいでしょう。イキイキと生活をされているこの方の様子が目に浮かぶようです。
アンケートの感想欄に興味を惹かれます。74名の方の感想が届きました。理解できたや感謝の言葉など講演をおほめくださった意見は省略しました、講師はとても喜んでいるのですよ。
・身心(脳)ともに若い気持ちになりました!85歳男
・大変よく理解でき、がんばろうと思います。
・わかちゃいるけどやめられないという怠心ーこの克服が課題。
・前頭葉の働きを促す生活の大切さ。
・サロンの充実はほんとに大切で、地域の活動が増えるといいと思う。
・これからの生活にすぐにいかせる話。
・その人らしさ楽しさが大切。
・思い当たることだらけで反省。雪のせいコロナのせいにせず一歩外に出ようと思いました。楽しく暮らそうと思いました。
・生きがい・趣味ー畑・交遊 運動ーゴルフ・バレー(かくしゃくの方の感想でしょう)
・いろんな仲間とパーク・麻雀をし、一日15,000歩(76歳)
富士の白雪。下さった友人は亡くなりましたが、花は毎年咲いてくれます。

・予防が大切。体と脳を使わないと認知症が早まる。サロンがいい。
・今から実行します。
・認知症になるのか、子どもにも迷惑をかけるのかと気分が滅入るばかりだった。三頭立て馬車を考えて生きていこうと思いました。
・自信が持てました。
・自分だけの人生、満足した生活をしよう。前頭葉を大切に自分らしく楽しく生きよう。
・自分らしく生きると強く思いました。
・自分らしく楽しく生活して行きます。三頭立て馬車の御者。
・今日より目指せ、かくしゃく老人
・春といわず冬でも近所の人と話そう。
・三頭立ての馬車、御者。明日から頭と心の引き出しに入れ少しずつ実行したい。
・コロナ下、人との交流が少ない。独居なので気持ちが落ち込むときが多々あります。参加できてよかった。
・明日からの生活に役立てたいと思いました。
てまりてまりの挿し芽(1年目)

やみくもに認知症を恐れるのではなく、明日からの生活に認知症予防の鍵があることはよくわかっていただけたと思います。その中核をなすのが前頭葉の働きであることも。
それぞれの言葉でつづられた決意や覚悟にエールを送ります!
渦アジサイ(オタフクアジサイともいうそうですね)

講演の感想(なぜ無記入がこんなに多かったのでしょうか?)
大変よかった:54.4%
よかった:17.1%
ふつう:5.2%
あまりよくない・よくない:0%
無記入:23.3%
講演を終えて(これはおもしろい結果ですね。①はい②いいえ③無記入。いいえの回答はたった1名でした)
1.認知症は予防できることがわかった。
①188人②1人③4人
2.人付き合いが大切だとわかった。
①188人②0人③5人
3.体を動かすのが大切だとわかった。
①188人②0人③5人
4.認知症予防活動は自分たち地域で取り組む必要があると思った。
①186人②0人③7人
5.この公園をきっかけに認知症予防に取り組みたいと思った。
①186人②0人③7人
冬に咲く冬アジサイ

市民の皆さんがこういう思いで一致できたのですから、そのまま認知症予防活動につながることができればいいのですが。
と、言いながら、何しろコロナ対策で皆さんが忙殺されている様子が、短い時間でも感じられ…
岩見沢市の保健センターは大手スーパーマーケット(大型商業施設)が撤退したビルの中にあります。農協による生鮮食料品部門、そして各種専門店を誘致して町中心部の空洞化を防いだだけでなく、保健福祉部門、教育委員会などまでここに設置されているのは、住民のみなさんにとっては利便性は高まったといえるのではないでしょうか。

3階エレベーターホール

こども・子育てひろば。こどもたちが自由に遊べるそうです。朝早い時間でしたが若いお母さんと小さなこどもが遊んでいました。雪が多いところですから、こどもたちには大切な場所になっていると思います。

そこを過ぎると保健センター。

ほら。コロナ対応!

なんとなく温かみを感じる職場風景です。

大手スーパーの撤退ということは、決して歓迎される状況ではなかったかと想像するのですが、こういう取り組みにつながるアイディアがわく街ですから、高齢者の皆さんが講演会で感じてくださった機運を、そのまま消えてしまうことがないような方策を思いついていただきたいと願っています。
であえーる(市民交流施設)・えみふる(遊びの広場)・まなみーる(市民会館)それぞれの施設の名称です。岩見沢市にはアイディアマンがいますね。



春になりました。

2021年03月15日 | 私の右脳ライフ
一株68円のキンセンカの苗を買ってきました。
さっそく花だけを摘んで飾ります。

「えっ!かわいそう」という声が聞こえるようですが、キンセンカの花が食べられることをご存じでしょうか?
キンセンカというとお仏壇の花という感じですが、カレンデュラならエディブルフラワーで食べられそうな感じになりませんか?
農薬がかかっているかもということで、今、咲いている花は食べないことにしてるので、早速飾ったのです。こういう挿し方はかえっておしゃれで、原産地の地中海の風を感じられるような気もします(と自画自賛)。
ところで、私は庭の片隅に落ち葉をためて腐葉土を作っています。そこから土を運んで植え付けの準備。

カブトムシの幼虫。男の子二人を育てたので、ダンゴムシでもカブトムシでも、いつでも、なんでもござれ。
孫の一人が爬虫類好きで感化され、トカゲでもオッケーになりました。「おばあちゃんよ~く見てみて。トカゲの目ってほんとにかわいいんだから」正面からみるとちいさな真っ黒な円形で、たしかにかわいいといってもいいと思います。
それにしてもカブトムシの幼虫は大きく存在感はすごいです。私のまわりにはこの幼虫を喜ぶ子供はもういません…ちょっと寂しい…

カレンデュラならサラダっぽいでしょう?でも我が家の定番はさっとゆでて酢飯に合わせる食べ方です。ゆでるとほんの少しになるので、花が咲くと冷蔵庫で保存して、ある程度の分量にします。元気が出るきれいな色の酢飯ができます。
クリスマスローズも鉢いっぱいになってしまったのを株分けしましたが、どうなっているかしら?根だけ張るのではなくて、茎がまるで木のようになっていて断ち割るようにして小株にしましたが。

ちゃんと花が開いてきているので、安心して「私の野菜畑(あまりにも狭いのですが、自称)」に行ってみてびっくり。初めてキャベツとレタスを二株植えたのですが、ちゃんと育っていました。畑をすれば育つ方が普通かもしれませんが、私は植え付けて満足するタイプで、土づくりも肥料も不足したままだったのです。

こう育ってくれるともったいなくて、収穫のタイミングを逸しそうですが、レタスはもう収穫しなくっちゃあ。弾けてます。

といっても、何しろたった2株ですから(笑)
小松菜、水菜、金時草。どれもほんの少し植えて、少しずつ抜いて食べていましたがみんな花があがってきていました。今日は全部一緒にゆでていただきます。

今年のカキもそろそろ終わりでしょうか?何度かブログにも書きましたが、生産者と直接つながるポケマルを利用しはじめてからは、カキは鳥羽安楽島の中村彩さんのところと決めてしまっています。今年はカキ自体の収穫量が激減らしくなかなかポケマルに登場しなかったのですが、ようやく入手できました。

フライパンで乾煎りして、ぷっくりさせて味付けをして、オリーブオイルに漬け込みます。ニンニクとトウガラシも投入。

ここまで加工して、差し上げると喜ばれます。
庭と近所のお花も春を告げてきました。
スミレ。植物名を教えるアプリ「Picture This」によるとヴィオラ・ライヘンバッキアナですって。

この植物判別ソフト「Picture This」の問題点は、「ほんとうにわからない植物の名前を教えてくれた時にそれが正しいかどうかわからない」ということ。名前がはっきりしないとか忘れているだけの場合には効力を発揮してくれるのですが。
このビオラの名前も正しいかどうか知りません。
この花は知ってます!
でも「キバナカタバミ」と思っていたら「オオキバナカタバミ」だそうです。こういう指摘は、細かいので正確だろうとすぐ信じてしまいます。

問題はこれ。散歩道で見かけるこの鮮やかなパステルカラーの黄色の花が気になっていました。「Picture This」の教えを乞うたら「キバナアマナ」
教えてもらうと、たしか、熱海梅園の大きな株の説明で「なんとかアマナって聞いたような気がする」と一応納得しました。

念のために、違う場所の花を写してみたら「ウンナンオウバイモドキ」
全体は同じ株なんですけどねぇ。

ラッパスイセン。これはさすがに「Picture This」の検索はしませんでした。

青空を入れてみました。

ユキヤナギもたくさん咲き始めました。近づいてみたら虫が。

早春の花は黄色が多い。これはムシとの関係があると昔読んだことがあります。早春に活動する虫は種類が少なく、このアブやハエの仲間は黄色の花に敏感なのだそうですよ。
フリージアは庭のあちらこちらに群生するようになりました。

黄色の補色は紫です。紫のムスカリがだんだん減ってきて気になってます。

こんな鮮やかなアメジストセージの残り花。

それでは、けなげなチェリーセージも。

正当に咲き始めたバイモ。スイセン畑にするために掘り起こしたのですが、ちゃんと咲いてくれました。

ホンコンドウダン。黄色じゃあありませんが。

お花を探して写真にとることは楽しい時間です。色や形に関心が向いているときは右脳が開かれ、いかにきれいに写せるかと工夫をしているときは前頭葉が関与しています


注意力を分配する―3月10日と3月11日

2021年03月10日 | 私の右脳ライフ
今日は失敗してしまいました。
昨夜遅くに「明日は大切な日だから、今日のうちにブログの投稿を済ませておきましょう」とがんばってブログをアップしました。
庭のバイモ(3/10)

「人が生きるということは、三頭建ての馬車を走らせること…」
2011年3月11日午後246分、私は岩手県藤沢町で認知症予防をテーマにした講演をしていました。気仙沼市から直線距離で15キロほどだというのに、私はステージ上でしゃがみこむこともせず立ったまま、会場も落ち着いたものでした。会場の一角に飾られた七段飾りのお雛様も一体が落ちただけでしたが、講演会は「あと15分ですが続きを楽しみに」ということで中止になりました。講演の感想を語りに来てくれるお年寄りと再会を約しながら、私は限局的な地震でたかだか震度3位かなと思っていたのです。

結局その日から一週間、交通遮断のために一ノ関市に留まりました。停電が続いたので、テレビやパソコンを見ることができず、陸前高田壊滅も大船渡や釜石の惨状も全部ラジオからの情報だけでした。岩手県の情報が主体でしたが、気仙沼や石巻や名取など宮城県の大惨事、福島原発事故が起きたことも知識としてはわかってきました。

その後、奥州市の千葉さんのご尽力で花巻空港から羽田経由で帰宅できたのは8日ぶりでした。それからテレビやネットで大惨事のあり様を見続けました。圧倒されました。これがラジオで聞いていた現実だと。
そしてその感情の高まりのままに、思いを込めて三つのブログ記事をあげたのです。その記事を毎年3月11日には再掲して、今年で10年目です。

閑話休題
孫の一人が大学受験生でした。その発表が3月10日と知ったのは、つい先週のことでした。
私は受験生(息子二人)の母としての体験もあるのですが、今回の孫の受験の方がはるかにハラハラしました。
今思い返せば、息子たちの時は、なんというかたくましく進んでくれるという確信のようなものがあったのかと思うのですが、どういう結果でも受け入れるというような気持もあり、そんなに気になりませんでした。
この孫は女の子ということもあるのでしょうし、小さいころ子守に行ったり、休みに帰省したり、一緒に旅に行ったり、ふれあいが多かったせいかもしれません。

離れて暮らしていますから、心して干渉しないようにと努めてきました。
本人はあっけらかんとして、ラインのやり取りも「元気だよ~」「大丈夫だよ~」みたいなさっぱりしたものでした。
息子たちの時は、報告の時は緊張したと思うのですが、今回は昨日からなんとなくそわそわと落ち着かない時間を過ごしていました。

勘のいい読者の方はお気づきでしょう。
10日と11日、どちらも大切な日という認識のもと、昨日まちがえて毎年3月11日にアップする記事をアップしてしまった…のです。
私は、gooブログに記事をあげるとフェイスブックでも報告するのです。その訂正をどのようにするかサンザン考えて、見てくださった方もいたのに削除するしかない!というつらい決断もして、今この報告を書いています。
みごとな注意分配力不足の事件報告でした。
あ、おかげさまで合格でした。


よく遊び よく学べ

2021年03月02日 | 私の右脳ライフ
北海道から帰って、お天気が気になって仕方がないところに、岩見沢からメールが届きました。
「天気は『3月になったよね??』というくらい冬です。吹雪いております。講演会の後も何度か激しく雪が降り、あの日の天気は本当に素晴らしかったと思わずにはいられません」 
輝くような北海道の5月を知っていますから、もう少しの辛抱ですねえ。伊豆は一足先に春の気配です。
ホンコンドウダン(去年友人から教えてもらいました)

4泊5日の変化にとんだ北海道の旅を思い出しながら、脳の機能分担(場所で働きが違うこと)を実感しています。私の講演で使うスライドです。

左脳はデジタル情報を担当します。言葉で説明できる情報、論理的な情報ですね。
右脳はアナログ情報を担当します。言葉ではうまく処理できないけれど、間違いなく感じることができる、色や形や音楽等の感性的な情報を担当しています。
左脳、右脳それぞれの特徴を生かせば、生活していく上では左脳は仕事や勉強のとき、右脳は趣味や遊びや人付き合いのとき力を発揮します。
講演ではこのように言い換えることもします。

前頭葉機能は「十人十色」といわれるような働きを担っています。まったくこの複雑な機能、その人をその人たらしめる前頭葉機能を一言でよく表現したものです。

脳の後半領域の左脳と右脳は「よく遊び、よく学べ」
まったく昔の人は良く表現したものです。体験的に「学ぶ」ときと「遊ぶ」ときには担当する脳が違っていることを知っていたかのようです。

4泊5日の変化にとんだ北海道の旅から帰って、実感しています。
左脳は「しなくてはいけない」だって仕事や勉強なんですから当然です。
右脳は「楽しくもっとやりたい!」まさにその通り。
ただし、私たちには前頭葉がありますから、仕事を通じた達成感や喜びというものも確かに感じることができます。岩見沢の講演はまさにそうでした。

小布施町の講演が中止になったために動画でお話をすることになった報告はしましたね。ビデオレターでご挨拶
北海道から帰って、動画を自撮りしました。友人が「せっかくだから景色のきれいなところで撮った方がいいんじゃないの」といってくれたので、三脚と自撮り棒を用意して近所の素敵なコテージで決行。ぶっつけ本番でしたが、私の右脳がアナログ処理してくれたので、予定の15分ちょうどで収まりました。
そこで、ちょっとひらめきました。動画を見て左脳中心で勉強していただくのだから、前後に右脳の出番、花や景色や音楽を楽しめるスライドショーを付けてあげよう!
いろいろ調べて作りましたよ。
伊豆からこんにちは(2021年2月)これが動画の前に見せてあげるスライドショー。

動画はここで撮りました(Jガーデン)これが動画の後。
 仕事とはいえ、右脳中心のものはやはり楽しいものでした。動画のファイルは大きなものになってパソコンにも読み込めず、大慌て。孫から教えてもらったギガファイル便に挑戦して無事送り届けることができました。言葉で書くとこれだけですが、一日格闘しました。けど、楽しかった!右脳中心の作業ですから。

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