脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

6月の右脳訓練―神崎町と箱根

2014年06月30日 | 私の右脳ライフ
6月後半はあちらこちらと出かけました。
21日は、千葉県神崎町へ。
成田空港の近くですから、品川乗換成田乗換でかれこれ4時間近くかかりました。
目的は「降りてゆく生き方」という映画を見ることです。
ここをクリックして内容を読んでみてください。とても興味深いテーマですから。

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自主上映5周年記念ということで、今回は映画の上映の他に、主演の武田鉄矢さんを中心にスペシャルセッションとして全国から「降りてゆく生き方」に合う生き方をしているゲストたちのトークがありました。(長男が参加)
「降りてゆく生き方」を理解するキーワードに「発酵」ということがあります。
事前打ち合わせゼロだったそうですが、ゲストの皆さんが自分の話をしながら、同時にお互いに刺激を受けあう。あたかも発酵して別のステージが展開されるような興味深いセッションでした。

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箱根行きは、私の恩人をご招待しました。
3.11東日本大災害の時、一関市で講演中だった私はそのまま一関に泊めていただいたのです。いつかいつかと言いながらもう3年が過ぎました。
おなじみの大涌谷へ。黒たまごが進化していました。お菓子や石鹸、ソフトクリーム、ラスクなどなど。
それよりも、説明板をご覧ください。日・英・中・韓は当然の表示です。何語かわからないのまで!

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おしゃれなホテルでの朝食。開店してまだ1年の箱根Bakery and Tableでのランチ♪

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笑いが笑いを誘うようなあれこれのおしゃべり、おいしい食事・・・
梅雨の晴れ間に恵まれた、楽しいひと時でした。
雨には降られませんでした!


右脳を使って楽しみました。

2014年06月20日 | 私の右脳ライフ
先日参加した、伊豆ビューティフェスタではお花のアレンジメント教室がありました。
小さなガラス器の縁にパールを張り付けて、バラ3輪とツタの葉を挿すというごく簡単なものでした。
簡単な割にはカワイイ作品になり、とっても自己満足。

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思いついて、庭の名残りのバラを挿してみました。。

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気をよくして、盛りのアジサイ(墨田の花火)

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赤いバラもありましたので。緑の葉はドクダミ

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作品作りの過程を考えてみましょう。、
まず筆頭には「そうだ、庭の花で別のアレンジをしてみよう!」と発想しなくてはいけませんね。
考えてみればすぐわかる話ですが、その時さらに先行して必要な脳機能は、「やろうと思いつく」意欲です。
これらは前頭葉機能です。

いつでも何か始めるときには、必ず前頭葉機能が動き始めているのです。

次のステップは、庭に出て行って花を見る。どの花にしようかと考えるとき、色や形が判断の基準です。
「イキイキしているか」とか「虫食いや枯れた部分はないか」というような判断は、右脳の情報をもとにしてやはり前頭葉が機能しているはずです。
ベースは色や形ですから、当然これは右脳の働きです。
結局のところ、色や形から「好きな」花を選択するわけです。

↓あるバラ全部。美は省略するところにあることがよくわかりました(笑)。

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右脳は「好きか嫌いか」が判断基準。
「よく遊び、よく学べ」の時の「よく遊び」の脳。「もっとやりたい」楽しいに決まってます。

左脳は「正しいか正しくないか」が判断基準。
「よく遊び、よく学べ」の時の「よく学べ」の脳。「やらねばいけない」がんばらなくてはです。

脳の老化が加速されて小ボケや中ボケのレベルになった時には、読書や漢字や計算のドリルなどの左脳がベースの刺激よりも、右脳ベースの刺激がいいのは、正否がなく好きか嫌いで済むから。
自分が好きで選んだものは、お気に入りになり、満足につながり、さらには「意欲」につながるからなのです。

ブログ右欄のカテゴリー内「右脳の働き」に右脳のことをたくさんまとめてあります。その中でも色や形に関するものをいくつか挙げておきます。

右脳を使うことは楽しいか?

色って右脳なんですか?

続「せいさく」ー脳活性化のテーマ

色の並べ方に正解はあるか?

右脳と左脳の働き方の差がわかります。(付録)うまくリンクできないようです。2010年11月16日の記事です。

脳障害の解説②左脳障害―左手のピアニスト


梅雨の晴れ間

2014年06月16日 | 私の右脳ライフ
先週の金曜日から、梅雨の晴れ間に恵まれています。
空は抜けるように青く、風もさわやかで、そこここのブーゲンビリアが満開ですから、ちょっと南国ムードを楽しめます。

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わが庭のひまわりが咲きました!シジュウガラやヤマガラたちの冬のエサがこぼれて成長しました。
餌になる種子は採れるでしょうか?

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名残りのバラ、アジサイは盛りです。

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カモミールがたくさん咲きました。花を摘んで乾燥させました。これが結構大変な作業ですが、お客さんに飲ませてあげようと思うとがんばれます!

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昨日は、ちょっと場違いなところへ友人と二人で行ってきました。参加者の平均年齢を上げたみたい(笑)

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ビューティの方は?でしたが、おいしいランチとちょっとしたワークショップや買い物も楽しみ、こういう外出もいいものだと思いました。
指定されたスポットに行くとプレゼントありと説明がありました。
好奇心は前頭葉の働きですから、うんと高齢になってもこういうときには積極果敢になる方がいいのです。
それで恥ずかしながら(恥ずかしがるのも、いちおう前頭葉)写真撮影を強行。

ソプラノ独唱もマリンバのライブもあったのですよ。
マリンバは一番前の席で聞きましたから、トレモロの細やかさに感動しました。韃靼人の踊りと「アナと雪の女王」からあのLet It Go.
歌詞はありませんでしたから、左脳を使う必要がなく、純粋にメロディーを楽しめばいいのです。
ところが面白いことに、頭の中で「♪ありのままでいいの~」と聞こえてしまうのが、脳の面白いところですね。




感覚性失語症の体験ーアナと雪の女王から

2014年06月09日 | 左脳の働き・失語症

「ことばは左脳」。これは皆さんも原則として知っていることでしょう。
それでは「ことば」はどういう働きをするか、ちょっと考えてみてください。
もちろん、「ことば」には「考える」という大切な働きもありますが、今日はちょっと置いておくことにします。普通に外に現れる働きです。
    口を使って「話す」 
    手を使って「書く」 
    耳を使って「聞く」 
    目を使って「読む」

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もう一度、「ことば」の働きを眺めてみてください。
これらの働きがスムーズにいかなくなるのが失語症です。

ここで大切なことを確認しておきましょう。口や手や耳や目の機能に問題が起きて「ことば」が使えなくなることを失語症というのではありません。そしてもうひとつ、実際の失語症はもっと渾然としているものですが、今回は簡単にわかりやすくして考えます。

口を怪我してうまく動かせないから話せない。のではなく以前と同じように口は動くのだけど、ことばを話そうとすると話せない。
(右脳の導きで、歌は歌えるという人は多くいます)

手のけがや筋肉や筋に故障が起きてうまく動かせないから書けない。のではないのです。
(話がややこしくなりますので、飛ばしてくださってもかまいません。
失語症の多くは左脳の障害によっておこります。左脳が障害されると、右手にマヒが残ることがあります。そうすると、運動が障害されて当然書きにくくなりますが、ここでいいたいのは、たまたま怪我をして書けなくなった状態を失語症というのではないということです。)

耳が聞こえなくなったから聞こえない。目が見えなくなったから読めない。ではないのです。

聴力に何の障害もないのに、つまり聞こえているのに「何と言われているかわからない」
視力に何の障害もない、つまり見えているのに「何が書かれているかわからない」

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口や手や目や耳を使うということは、当然のことながらそこを動かす役割を担っている「脳」も使うということです。
そして、その働きをもとにして「ことば」の理解に進むのです。

口や手や目や耳を統括している脳の領域だけが壊されると、口や手や目や耳の働きは障害を起こしますが、「ことば」には問題がないのです。
領域により「話しにくい、書きにくい、見にくい、書きにくい」から「話せない、書けない、見えない、聞こえない」まで障害はいろいろ起きてきますが、障害されていることと別の方法をとることで、ことばの大切な役割であるコニュミケーションには問題が起きてないことがわかります。「話せないなら書いてもらう」「聞こえなら書いてあげる(その逆)」などです。

それとは逆に「ことば」を管理している領域だけが障害されると、「口や手」は動かせるのに、「話せない、そして書けない」いう状況が生まれてきます。
「耳も目」もきちんと機能しているのに、「聞き取れない、そして読み取れない」状況に陥ってしまうのです。

「話す」と「書く」という働きは、脳から指令が出て動きが外へ向かって行くということですね。

主にこの方向が障害された失語症を「運動性失語症」と言います。
滑らかに話せませんから、本人も苦しそうですし、周りの人が見すごすこともありません。
こちらの言っていること(「聞く」)は障害されていませんから、「はい(うなずく)・いいえ(首を横に振る)」でこたえられる質問にすると意思疎通を図ることができます。
「おなかがすいていますか?」「うなずく」
→空腹了解!
「ご飯とパンどちらにしますか?ご飯?」「首を振る」
→パンOK!

いっぽう、「聞く」と「読む」という働きは、刺激が外から脳の中に入っていくということです。
こちらが障害された場合を「感覚性失語症」と言います。同じ左脳障害でも先の「運動性失語症」をきたす場所(ブローカ野)とは別の、もう少し後ろの場所(ウエルニッケ野)が障害されたときにおこります。

滑らかにすらすら話しますが、何が言いたいのかわからない・・・。
持って回った言い方が目立ったり、重度の方の場合だと、発音といいイントネーションといい日本語なのですが、復唱や書き取ることすらできません。(ジャルゴンといいます)
そしてもう一つの大きな障害が隠されています。それが「聞こえているのに、意味が分からない」

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感覚性失語症の方の聞こえ方を「外国語を聞くように、音としては大体聞こえているんだけど何と言ってるかわからない状態」とよく説明します。

お待たせしました。いよいよ本題です。
先日ようやく「アナと雪の女王」を見に行きました。 
帰宅して話題の「Let It Go」をユーチューブ検索 。面白いサイトを発見。

各国の美女たちがそれぞれの25種類のことばで「Let It Go」を歌い継いでいます。
英語から始まりフランス語・ドイツ語・オランダ語・中国語・スエーデン語と続きます。
そこまでは、「たしかに『Let It Go』あの歌が聞こえる。なんと歌ってるかはわからないけど」
メロディを理解するのは右脳ですから、歌詞がわからなくても、「Let It Go」という曲だということはよくわかります
そして7番目に松たか子さんが歌い始めたら、感動的に歌詞として聞こえ、感動的に意味が分かります。

英語からスエーデン語までと、日本語の次のスペイン語から終わりまで、全くなんといってるのか意味も何も分かりません。聞こえているのに、です!
これがもし日本語の会話でおきたとしたら…
まさに感覚性失語症の体験です!


クリックしてユーチューブを見てください。

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英語やフランス語やドイツ語が分かる人は最初から意味が分かるのは言うまでもありません。
そんな人でも、その人がわからない中国語やタイ語やマレーシア語やタガログ語の歌が聞こえてきたら、意味は分からず「Let It Go」という歌だということだけはわかるでしょう。

ユーチューブのこのサイトが挿入できたら、こんなにたくさん書かなくても「感覚性失語症の体験をしてください」でよかったのですが、どうしても挿入できずたくさん書いてしまいました(汗)
後から挿入できました。



5月の右脳訓練ー家の周りで その2

2014年06月01日 | 私の右脳ライフ
日本アジサイの鉢がたくさんできたので、何人かの友人にもらっていただいたのです。
その時ついでに、ちょっといつもは行かない道を歩いてみました。
連着寺と言って、日蓮上人が流された俎板岩がすぐそこに見えるお寺の道です。

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キイチゴが色づいていました!
私はキイチゴが大好き。
東京から静岡県磐田市に転居したのは30歳の冬でした。春になって新しくできた友人が、林の中に連れて行ってくれて
「これがキイチゴ。オレンジのも赤いのも食べられるの」と教えてくれました。
手で触るだけではらりと採れる手触りにまず感激。
さわやかな甘さに感激。
私は、北九州市で生まれ育ちました。キイチゴなんかない環境でしたから30歳で初めてキイチゴに出会ったのです。
今だから言ってしまいますが、あの時私の気持ちは「赤ずきんちゃん」でした。
もちろんキイチゴを頬張りながら、あの初体験のことを思い出してちょっと感動。

林を進むと、広場に石碑が建っています。
いつもは横目で見て通り過ぎるだけなのですが、キイチゴのせいで意欲的になっていましたから、そのいわれを読むために近づいてみました。
石碑のそばの山桜の下にたくさんのサクランボ発見。(サクランボも好きですが、これは食べられない…から食べてません。でも形もかわいくて大好きです)

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帰り道で、心惹かれる花に出会いました。
トベラと唐種オガタマ。どちらも香りのよい花です。
車で移動すると、つい見過ごしてしまいます。そしてせっかくの香りをかがないままに季節が過ぎてゆくのです。

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散歩から帰って感じたことがあります。
認知症予防とか脳リハビリという言葉は耳にしますが、歌うとか、描くとか、ゲームなど個別のことをいってます。
生き方の根底にあるべき「自分らしい脳の使い方(前頭葉が満足し意欲的になる生き方)」に触れていないのは不思議なほどです。
ある程度の年齢になったら、もちろん第2の人生を送っている人たちは、「自分の脳を楽しませる」ことにどん欲にならないといけません。
自分が興味の持てるものやことに対して、いつもアンテナを張っておくべきでしょう。
その姿勢があれば、「家のまわり」にも「ニュース」にも多くの発見があるはずです。

ソテツとボリジ

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5月の右脳訓練ー家の周りで その1

2014年06月01日 | 私の右脳ライフ
前回は開催中だったアートフェスティバルで、あちらこちらと楽しんだ話をしました。
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脳を生き生きと使うために、「非日常的な環境に自分を置く」ということは、確かに効果的だと思いますが、日常生活の中にだって右脳を楽しませることはたくさんあります。

園芸や料理はその最たるものではないでしょうか?

一方でこういう作業はやらなければいけないものと考え易いものでもあります。草取りや植木鉢の管理をしないとみっともないとか、又今日も夕飯づくりか…面倒だけど…夫に食べさせなくてはいけないんだから…と感じやすい分野ですよね。
こうなると「やるしかない」と義務的になってしまいます。そうなると右脳を全開というよりは左脳の出番です。
「継続したいもの」こそが、脳をイキイキさせるときの必須条件ですから、左脳が主体になってしまうと効果的ではありません。

もう長い間、「植え替えてやらなくては」と気になっていたカトレアの株分けをしました。楽しくね!
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実は、ここまでいっぱいにしてしまったので、「どうしたら抜けるかしら」と悩んで株分けをしたくなくなってしまっていたという悪循環でした。
友人がメールで「鉢を割ればいいのよ」と言ってくれました。
ものは考えようといいますが、いろいろ悩んでいることがちょっとしたヒントで雲散霧消してしまうことがありますね。
これは、前頭葉が状況理解を変えられたということです。(柔軟な私の前頭葉はお利口さんです)
この様な脳の働きは日常的によくあることですが、よくよく考えてみれば、すぐわかるようにとても高次元な機能です。子供や動物が「今おかれているシビアな状況を考え直して、新しく一歩を進める」ようなことってないでしょう。
前頭葉はそんな働きをします。

木づちでポンとたたくといとも簡単に割れてしまいました。

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調子に乗って、挿し木をして2年目と3年目の日本アジサイの苗も鉢に植え替えました。
うまく発根して喜んだものの、成功し過ぎて苗がたくさん出来過ぎていました。
鉢や土の準備のことを考えると面倒になって、そのままにしておいた苗たちでした。

一つ反省もしました。挿し木をするときに名札をいい加減に付けたせいで、何が何やらわからなくなってしまっています。今年花が咲きそうなのはいいのですが、花芽がないのは来年にならないとどんなアジサイかわかりません・・・
誰かに命令されてシブシブやったことではなくて、何しろ、全部自分がやったことですから、とても素直に反省できるところがおもしろい。
反省をするのも、そうです前頭葉の働き。
日常生活のそこここに、前頭葉の出番が隠れています。

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日本アジサイは全部で15鉢も植えましたよ!
それを何人かの友人に、お嫁入りさせる喜びにまで繋がりました。
「鉢を割ればいいのよ」と言ってくれたK子さん、ありがとう!



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