【インタビュー】大津美子/夜空に光るあの星よ
大津美子さんとは、東京に住んでいた時に友だちになりました。
家が近くで、大津さんのご長男と家の長男が仲良しになったのがきっかけでした。同じ幼稚園に通うことになり、そのうち次男が生まれて「お借りします」といわれて、大津さんの御宅でよく遊んでもらったものです。
くも膜下出血を起こし、一時は失語症の症状も出たのですが見事にカムバック。今でも現役。
芸能生活60周年ということで、11月末に新曲のリリースがあったのです。
先ほど電話でおしゃべりしましたが、イキイキとした心情あふれるしゃべり方は実に若々しいものでした。
理由を考えてみました。「歌う」ということ、だけでも右脳が活発に動きます。
その上にプロですから「同じ歌を歌っても、いつも感動を伝えられるようにと思ってるの」昔から何度もこの言葉を聞きました。感動を伝えるということは感動する心(これこそ前頭葉)が先にあることですね。
今回の新曲でも「歌詞をいただいたときに涙がこみ上げてしまって」こういうみずみずしい前頭葉の働きを維持していることが、脳の若さを保つことにつながり、QOLを高め、外見の若々しさにつながっていくのでしょう。
プロの歌手に求められるのは表現力だけでなく、状況判断や軌道修正などの能力も高度のものでしょうから(私は未経験ですから想像するだけです)それに応じ続ける前頭葉に大きな拍手を送りたいと思います。
そして、人に見られるということは、おしゃれも重要ですが、それ以上に適宜な緊張感を前頭葉に求めることでもあります。
小ボケになった人たち(脳機能から言えば、前頭葉機能だけが不合格、大脳後半部の認知機能は正常域)は、家庭生活は相応にこなすのですが、社会生活だけができなくなるのです。
例えば、現職だと窓際に押しやられます。世話役が無理になって、会長さんはピリッとした挨拶ができなくなるし、会計係はミスばかり。楽しみにしていた趣味の会なども参加しなくなります。理由はいろいろ言うのですが、つまるところいろいろに変わっていく状況に応じることができなくなっていることが、その理由です。
「もう齢だから」とよく耳にしますが、そんなことはありません。
「脳は、特に前頭葉は置かれている環境の中で適応させる努力をすればがんばれるもの!」と信じて生きていきましょう。
大津さんはいいヒントをくださいました。ありがとうございました。