脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

成金豆とごまかしと

2007年05月21日 | 私の右脳ライフ

ジャーマンアイリスのお庭を見に行きました。
3fa5699d0a50510b749238e3de02c3811そこでお知り合いになった方がいます。

70歳をちょっとすぎたくらいでしょうか、誘われるままにお宅にお邪魔しました。
4年前にご主人を見送って一人暮らしというお話でしたが、かなり広い敷地の一角は見事な野菜畑。また庭のそこここには自然な感じにお花が咲き乱れているという風情でした。

「もうちょっとお待ちになれば、お豆ご飯ができますよ。広島産のちょっと変わったお豆です。ご一緒したいのですが、今日はプールの約束があるものですから」のお言葉に甘えて、炊き立て豆ご飯をお土産にいただきました。

ちょっと御礼の気持ちをと思って翌日お持ちしたのが、 マイブームのこのお菓子。
P1000004_71 P1000005_3
P1000008_2 

形はえんどう豆にそっくり!「成金豆」という名前がおもしろい!もちろん味もとても美味。

「お豆ご飯をいただいたから、どうしてもこれを上げたいのです」というと笑って受け取りながら、「じゃあお返しに」と下さったのが

中の2枚。
ゴマで作られているお菓子なので「ごまかし」
「卓球のときに仲間が持ってきてくれたの 。大体同じノリで、差し上げます」

そこで二人は大笑い。

こういう時間は大切だと思います。
第二の人生になって、生活に変化が少なくなっていくときに、ちょっとしたことでも楽しめる姿勢があるかないかでは大違い。
生きることを楽しむかどうかの鍵は、その人の前頭葉がその出来事をどう評価するかにかかっています。どういう人生を生きてどういう前頭葉を培ってきたのかが問われるんですね。

「ごまかし」と「なりきんまめ」の新しい出会いのご報告でした。

人生の楽しみの筆頭は「人との出会い」だと、私の前頭葉は思っています。


第1期実務研修会終了その2

2007年05月17日 | 二段階方式実務研修会

実務研修会で強調することは、「二段階方式は脳機能テストあってのものですが、脳機能テストは入り口であってテストすることとその評価が目的ではない」ということです。
では、テストの目的は何かということになりますが、それは「生活改善指導をするためのもの」ということになります。
Dsc01402_1 Dsc01441 

伊勢市                 となりのバラ

  • テスト項目の意味
  • テストの実施法
  • テスト下位項目の分析
  • テストと生活実態の一致不一致
  • 生活歴の聴取
  • 個別生活改善指導
  • ボケ予防教室を核とした地域活動

これを2日間では確かに大変ですよね!Dsc01403

  • Dsc01431

天草市                   我が家のルノアール

Dsc01404 Dsc01432_1

牧之原市                我が家のペネロペ

エイジングライフ研究所では、以前集団かなひろいテストをやらないように指導した時期があります。
そのときに研修を受けて活動を始めた町は、教室が見事に自主的に継続し、また複数教室の展開という次のステップに移行しています。

保健師さんに、ボケ予防に何か目新しい視点をという思いがあるのでしょう。
そのとき集団かなひろいテストは、取っ掛かりが簡単なので
やる→不合格者が出る→不合格者はまるで正常にしか見えない→びっくりするやら、疑問がわくやら→個別テストも個別指導もなくそのまま放置・・・・→テストアレルギーが起きる→教室そのものが雲散霧消
Dsc01405 Dsc01440_1

栗原市                 となりのバラ

「テストがあるなら参加しません」という参加者の声があるときには、テストを個別生活改善指導につなげ損なっているということですよ。

集団かなひろいテストはあくまでもスクリーニングテストとしてだけ使うものです。次の個別生活改善指導というステップを想定して業務を行うのは、前頭葉の役目ですよ。

Dsc01406  Dsc01452

大崎市                   となりのバラ

もう一度いいましょう。参加者の皆さんのレポートを待っています。


第1期実務研修会終了その1

2007年05月16日 | 二段階方式実務研修会

5月13日14日に浜松市において開かれた第1期実務研修会が無事終了しました。
北海道岩見沢市から九州天草市まで、ほとんどの市町村で県外研修は認められていないはずですのに、よく参加してくださいました。
Dsc01392_4

今回は、机の配置をU字型の小グループにしてみました。なるべく参加型で前頭葉を活発に動かしながら受講していただきたいと思っているのです。

今回の実務研修会は、市町村合併の影響で新市としての契約ができたので、未導入だった町村が新しく活動を始めるために研修に参加したという方が目立ちました。
そのとき、「やりたい!」というオーラがビシビシ出てる方と、「なんで~?」オーラが感じられる方とがいました。
すでに実践が続いていて、「今度はあなたの番よ」という状況で参加された方もいましたが、もちろん2種類のオーラを放っていました。

結論を言うと、研修会の最後には二段階方式の手技の奥深さについては、納得してくださったものと確信していますが。その次の段階「やってみよう !」と思ってくださったかどうか参加者の皆さんのご意見を伺いたいものです・・・(以下の写真は懇親会のスナップです。後半は次回に)

Dsc01395 Dsc01396_1

米沢市「なごみの部屋」                 雲南市

Dsc01398 Dsc01397_1

十日町市                         岩見沢市

毎回の実務研修会で思うことですが、伝えなくてはいけないことがたくさんありすぎて、皆さんの脳をあふれさせてしまっているのではないか?という不安は今回でも持ちました。
同時に、二段階方式実務研修会の立ち上げのころのことを思い出しました。
10年も前になりますが、「ボケは治らない」という世間の常識のなかで研修会に参加することすら困難な状況を押して参加してくれた先輩保健師さんたちの顔・顔・顔。
マニュアルもまだまだ不備でしたが、熱心にメモをとっていかれた姿が目に焼きついています。懇親会でもそういう保健師さんのお名前が出て、とても懐かしく聞きました。

Dsc01399 Dsc01400

沼津市                            東御市

Dsc01401

神戸市垂水区                     

皆さんがお仕事をされる環境としては、桁違いに整ってきています。地域包括支援センターがどのように働くのがまだきちんとしていないところもあるようですが、「できるだけ早く認知症にならないように予防策を講じる」必要性だけは、行政も住民も理解の基盤はできてきたと思います。
その時の武器が二段階方式の手技だということはわかっていただけたでしょうか?

受講者の皆さん、研修後のレポートをお待ちしています。我が家のグラナダ

Dsc01430_2


うつ病マウスvs統合失調症マウス

2007年05月04日 | 前頭葉の働き

面白い記事を読みました。
「うつ病と統合失調症のどちらでも発病させられる実験用マウス(遺伝子組み換えによる)」の話です。

でもね。素朴な疑問。

うつ病のマウスってどうやってわかるの?
マウスにうつ病が起きるの?
当然続いての疑問。
統合失調症のマウスって、どうやってわかるの?
マウスに統合失調症って起きるの?

Dsc01366_1 Dsc01382




テロピア(豪州原産)          山の斜面一面の一大群落

うつ病にしろ、統合失調症にしろ、いずれにしても前頭葉の問題です。
マウスにある前頭葉の働きはいかほどのものでしょうか。
よしんば、脳内の変化が測定できる技術までもが開発されたとしても、最初の疑問に戻ります。
うつ病や統合失調症のマウスってほんとにいるんでしょうか???

Dsc01372Dsc01391




自殺したがったり、「神の子」という幻聴にさいなまれたりするマウス???

ボケの問題だって、どこか共通点があります。
確かにまじめに研究しているのに、到達点はとんでもないところだったりします。例えば計算ドリルをやれば、ボケ予防ができるのでしょうか?

脳は全体が絶妙のバランスを取りながらダイナミックに活動しています。その中心にいるのが前頭葉。コントロールタワーという表現はいい得て妙です。
二段階方式は脳機能テストを重視します。正確なテストを実施することはすべての始まりですが、検査結果だけに振り回されるのではなく、あくまでも目の前の人を人間として理解しようとする姿勢を忘れないようにしましょう。
その人を理解するための入り口が脳機能テストなのです。
そういえば「木を見て森を見ず」という言葉がありましたね。

P1000038_4

カモメたち・・・うつ病になったら、下向くの?統合失調症ならどう飛ぶの?



ブログ村

http://health.blogmura.com/bokeboshi/ranking_out.html