<3528> 奈良県のレッドデータブックの花たち(109) コイチヨウラン(小一葉蘭) ラン科
[学名] Ephippianthus schmidtii
[奈良県のカテゴリー] 絶滅寸前種
[特徴] 冷温帯から寒温帯域の深山山岳に生えるコイチヨウラン属の多年草で、地下茎が這い、高さが10~20センチの細い花茎を立て、根元に柄のある長さが2~3センチの広卵形の葉を一個つける。また、茎の下部には鞘状の鱗片葉が少しつく。花期は7~8月で、花茎の先に淡黄白色の花を2個から数個つける。花は直径7ミリ前後と小さく、唇弁に鮮やかな紅紫色の斑紋が入る。
[分布] 北海道、本州(中部地方以北と紀伊半島)、四国。国外ではサハリン、千島。
[県内分布] 上北山村、天川村、十津川村の大峰山脈や大台ケ原の高所。
[記事] コイチヨウラン(小一葉蘭)は葉が一個の別種イチヨウラン(一葉蘭)より全体に小さいのでこの名がある。大和(奈良県)では大峰山脈と大台ケ原の高所に限定的に自生し、大峰山脈のものは本州の南限と見られている。ごく小さいので、シカの食害はなさそうである。しかし、覚束ないランで、絶滅の危険度が極めって高いランで、花に出会えればラッキーと言える。私は大峰の釈迦ヶ岳で2度出会った。
自然は神の則るところ 神秘 直
芸術は人の則るところ 創意 曲
人の活動により展開するこの世は
曲直あいまって成り立ち得ている
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