日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

猛暑日、外にいるのはお遍路さんと子供だけ

2015-08-02 15:16:19 | 日記

 ここ4,5日猛暑が続いている。高温注意報がだされている。私が日中過ごす部屋も30度を超えている。が、私は扇風機で凌いでいる。子供たちや夫は、エアコンがないと我慢できないようである。しかしながら、子供たちは、炎天下でサッカーの練習をやっている。年寄には考えられない。

 一年中で一番暑いこの時期、少ないけれども歩き遍路さんはいる。

 アメリカ人のリンダさん。お話を聞くと、両親は中国人と台湾人だそう。少し東洋系のお顔だが、ご先祖さんに欧米人がいるのでは? リンダさんとは、英語と中国語で少し会話ができた。

 アメリカンらしい陽気で気さくな方だった。うちに来るなり、

 「三角寺にいくとき、公園にザックをデポしたんだけど、お参りが終わって公園に戻ろうとしたら、何処だかわからなくなって時間がかかった。もっと早く来るつもりだった」

と、笑い話のようにしゃべった。彼女、よく道に迷う、つまり方向音痴のようだが、持ち前の明るさで楽しく遍路をしている。うちにザックをおいて、68番、69番をお参りして、琴弾回廊という温泉に行った。暗くなっても帰ってこないので、ゆっくり食事して休んでいるんだろうなとおもっていたら、タクシーで帰ってきた。帰る途中、道がわからなくなって他所へ行ったらしいが、田舎では流しのタクシーなどないし、タクシーに乗るほどの距離でもなかっただろうし、いったいどうなったんだろう。言葉も通じないところで、夜迷子になったのでは、焦っただろう。でも笑いながら戻ってきた。楽しい人だ。

 翌日、「雲辺寺のロープウェイまで車で送る」といったら、「手間をかけるからいい」と遠慮なさった。「これはお接待です」といったら、喜んでうけてくれた。この日の予定は、あと、大興寺と本山寺を参って、うちにもう一泊する。次の日は電車で三野へいく。地図で指し示して行程をお教えしたが、暑い南中の時間帯は、何処かお店にでも入って涼んだろうかと、夕方笑顔を見るまで気掛かりだった。大丈夫、本山のお寺の木陰で休んだそうだ。真摯にお遍路をしている。お祈りしてるとお大師様になったような気がするといっていた。私にもお遍路をするべきと勧めてくれ、恥ずかしいような気持ちになった。時間をつくって、歩きの一国詣りからでも始めたいとは思う。しかし、まだ当分はお遍路さんをお世話する側でいよう。

 リンダさんを見送って次の日も、日本人中年男性二人、区切りの歩き遍路さんがお出でた。 

 「暑い日中、外に居るのはお遍路さんだけですよ。無理しないで、休みながら歩いてくださいね。」

まだ低い角度ながら、ガンガン射してくる朝日と、暑苦しいクマゼミの声。玄関を出た途端、汗が流れるような一日の始まり、お遍路さんはゆっくり歩いて行った。