6月も末となりました。もう数週間すれば梅雨が明け、本格的な夏が訪れることでしょう。春夏秋冬、季節にはそれぞれの楽しみがあります。その一方で季節ごとに我慢を強いられることもあります。梅雨で言えばジメジメとして鬱陶しいこと、夏なら蒸し暑さにはうんざりさせられます。しかしながら、日本人は豊かな言葉で季節季節を表現してきました。例えば正岡子規の短歌「昼顔の花咲く濱の真砂路に跡もとどめず夕立の雨」を思い出すと、夕方突然の雨に打たれても、そこに風情を感じることが出来ます。また、ギラギラの陽射しに照りつけられても、「峰となり岩と木となり獅子となり変化となりて動く夏雲」が頭にあれば、見上げる空も違ったものとして見えてきそうです。文学の言葉に季節の情緒を感じることで、我慢のうちの幾ばくかは季節感あるものとなり、嫌さ加減が和らげられることでしょう。不快指数が高まるこれからの季節ですが、先人の言葉の力を借りて、気持ちに余裕を持ちたいものです。
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