花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

オンライン飲み会

2020-05-12 23:44:10 | Weblog
 先日、会社を辞めて大学の先生に転じた人と、会社を辞めて高校で教鞭をとっている人と、未だ会社にしがみついている私の3人でオンライン飲み会を開きました。昨年の忘年会以来の顔合わせでした。

 世の中、新型コロナウィルスでみんなが苦しんでいるさなか、またコロナがなければわざわざオンラインで飲むこともなかったので、話題の中心は当然コロナとなりました。私はハイニッカの水割りを飲みながら、どちらかと言えば聞き役に回っていました。

 例えば、コロナの影響で家庭の経済状況が悪くなる → コロナがなければ進学していた人が就職を考えるようになる → 企業はコロナで業績が悪化し、採用を控えるようになる → 高校3年生は求職者増と採用減の中で就職活動を行わなければならい → 氷河期の再来か、みたいな話に「なるほど」と耳を傾けていました。

 オンライン飲み会で人の話を聞きながら、頭の片隅に浮かんだことがふたつありました。ひとつは、これまでは経済効率から都市に人が集まっていたのですが、コロナはそれに歯止めが掛かる契機になるのではないかということです。感染症が広がると、人が集まったエリアに大きな経済的ダメージが生まれるとなれば、都市への集中がかえって経済効率を損なうことになります。コロナ後、何事もなかったかのように都市が経済活動の中心的役割を担っていくのか、あるいは地方への回帰に経済的メリットありと考える人が増えて来るのか、注視していきたいと思っています。(この点に強い興味があるということは、私自身が地方回帰派であることに他なりませんが)

 次に、考えたことのもうひとつです。今回オンライン飲み会を行ったように、IT技術により人と人との距離的な隔たりが持つハードルは相当に下がっています。だいぶ前からWeb技術の進歩はオンラインの可能性を広げていましたが、一気に広がる分野とそうではない分野があり、それは私たちのマインドの遅れに左右されていました。やろうと思えば出来ていたオンライン飲み会、でもコロナ前は誰もやろうと思いもしませんでした。それが、ここにきて私など晩熟の輩がトライしてみるなど、外出自粛の状況下でなければあり得なかったことです。技術的には出来ると分かっていたけれど、そこまでやらなくてもと思っていたことに、コロナは私たちの足を踏み入れさせた訳です。この一歩踏み込んでしまった経験が、私たちの意識や行動様式にどんな変化をもたらすのか、例えば出張は現在Web会議に取って代わられていますが、いずれ新幹線にビジネスパーソンは戻ってくるのか、そうでないのか、もしかすると自分は時代の転換点に遭遇しているのかもしれないと、おっかなびっくり的な気持ちがあります。

 そんなこんなを思いながら、ハイニッカをボトル3分の1ほど飲んだオンライン飲み会でありました。お開きの際、「またやろうぜ」の呼びかけに「御意」と答え、次のお酒は何が良いか、肴は何にしようとすぐさま考える自分は、コロナがあろうとなかろうとただの酒飲みという点では何ら変わることがないなぁと、呆れた次第です。

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