花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

神学論争みたいですね

2017-05-12 21:57:56 | Weblog
 安倍首相が9条を含む改正憲法を2020年に施行したいと発言したことを受け野党が国会で質問した際、「憲法改正についてのインタビューが載っている読売新聞を読んで」と答え説明を拒んだことが、「国会での論議を軽視している」と問題になっています。その後、憲法改正に関する発言は自民党総裁としてのもので、国会の場で首相が総裁の考えを説明するのは差し控えたいといった釈明がなされています。つまり、総裁の発言を首相の立場では説明する必要はないということです。首相夫人に対する森友学園問題に関する追及を、私人と公人の使い分けでかわそうとしていることと同じ構図に見えます。そもそも、政党内閣制においてあの時は総裁としての発言だったとか、首相は総裁の考えを説明しなくてもよいみたいなことを平気に言うこと自体、国会軽視のそしりは免れません。そんな屁理屈をこねくり回すところはスコラ的というか、昔々の神学論争の感があります。神学では真理の追究ではなく、正統を保つことが第一です。批判をかわして、如何に自分たちの教義や宗派が正しいか、その理屈を作り上げ、言い繕うことに精力を注ぎます。言うなれば身内の利益が大事で、それ以外は知っちゃいません。よく「永田町の論理云々」といわれますが、政治が神学的になっている証左でしょう。憲法改正について賛否が分かれる中、言い出しっぺのご自身が真摯な議論をしている人たちをバカにしています。