花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

復興の先進地域

2016-02-12 21:18:34 | Weblog
 東日本大震災後、気仙沼に手編みのセーターを作る会社が出来ました。一生もののセーターを地元の人たちが編み、ネットを通じて販売しています。初年度から黒字を出し、気仙沼に雇用を創出するとともに納税もして、復興の後押しをしています。その会社の社長である御手洗瑞子さんは、「気仙沼ニッティング物語」(新潮社刊)で会社立ち上げから事業が地域に根差すまでを綴っています。この本の中に、ハーバード・ビジネススクールの学生が会社のことを調査しにやって来た時のことが書いてあります。学生たちは震災の悲惨さではなく乗り越え方を学びに来たとしつつ、「東北が復興の先進地域として世界に学びを伝えていく可能性をあらためて認識しました」と述べています。この視点は被災した人たちのみならず、私たちみんなを力づけてくれると思います。自分の頑張りに積極的な意味を見出すのと、我慢を強いられていると感じているのでは、雲泥の差があるからです。困難に直面した時、自分はこの困難を乗り越えるパイオニアなんだと思って自らを奮い立たせる、そんな気持ちを持ちたいものです。