ブルーグラスというのはアメリカ南部でカントリー・ミュージックから派生した音楽の1ジャンルで、ギター、マンドリン、フィドル、ドブロ、バンジョー、ウッドベースといった楽器が主に使われるストリング・バンド・ミュージックのことである。文字通りブルーなグラス、つまり大草原が似合いそうな陽気で明るいアコースティック・サウンドで、ほぼ弦楽器オンリーでしかも楽器に通電しないのが大きな特徴だ。リズム・キーパーのドラムスがいないので、各楽器はその分自由なインプロヴィゼイション(アドリブ)が可能であり、ヴォーカルも含めて非常に高度なアンサンブルを聴かせてくれる。楽器の編成は大きく違うがそういった即興性の面から見ればジャズに相通ずるモノがあるだろう。たいていは高速で演奏され、バンジョーの速弾きなどがフィーチャーされることも多い。イメージとしては東京ディズニーランドのウエスタン・ランド(実際は西部の音楽じゃないけど...)で流れているような軽快な音楽と思えば分かりやすい。
そんなブルーグラス・スタイルでビートルズの楽曲を演奏するバンドが現れた。人呼んで「ビートルグラス (Beatlegras)」。磐石のテクニックと豊かな音楽性を併せ持ったテキサス出身の3人組で、ビートルズの楽曲を見事なブルーグラス・アレンジで聴かせてくれる。一昨年の夏頃、iTunesの検索でこのバンドを偶然発見し、試聴してみるとこれが実にユニークなビートルズ・カヴァーだったので早速USアマゾンで購入した。この手のブルーグラス/カントリー・カヴァーとしては他に「ビートルズ・グラス」(こっちはgrassやけど紛らわしいっちゅーねん!)や「ピッキン・オン・ザ・ビートルズVol.1」「(同)Vol.2」などがあるが、それらはすべてインスト盤なので、ヴォーカル入りとなるとやはりこの「ビートルグラス」ということになるだろう。ブルーグラスにぴったりハマる「マザー・ネイチャーズ・サン」や「ブラックバード」、「イン・マイ・ライフ」も良かったが、何と言っても「バック・イン・ザ・USSR」のスリリングなプレイや「レディ・マドンナ」「ノーウェジアン・ウッド」の斬新な解釈が素晴らしかった。その後彼らのHPでセカンド・アルバムの存在を知り、出来るだけ安く買おうと色々調べたが今度は頼みの綱であるUSアマゾンでも何故か扱っておらず、仕方なしにHP経由の通販で購入したのだが、CD1枚で送料$12というアコギな商売で(スタンプは$2でした...)しかも送られてきたのはCD-R(゜o゜)、一瞬詐欺に遭ったのかと思った(この盤はCD-Rフォーマットでしか出回っていないらしいことが後になって判明)ぐらいだ。温厚な(?)私もこれにはさすがに腹が立ったが、肝心の中身の方はあのファースト・アルバムをも凌駕するカッコ良さで、ボッタクられた分も含めて十分お釣りが来る出来映えである。
ややスローな曲が多かったファーストに比べ、ブルーグラスの魅力全開のアップ・テンポな演奏が目立つのが何よりも嬉しい。ビートルズに関係のないオリジナルが3曲入っているのが玉にキズだが、弾けるような①「プリーズ・プリーズ・ミー」、爽やかな②「グッド・デイ・サンシャイン」、軽快に突っ走る③「アナザー・ガール」、見事なコーラス・ワークが印象的な⑤「今日の誓い~アイル・ビー・バック」、曲の持つ哀愁をバッチリ表現した重厚なスイング感が絶品の⑥「エリナー・リグビー」、ブルーグラス特有のノリが曲想とピッタリ合った⑧「エイト・デイズ・ア・ウイーク」、カントリー色の濃かったオリジ・ヴァージョンを更に磨き上げたような⑨「ホワット・ゴーズ・オン」と、まさに一点の曇りもない。百聞は一聴にしかず、CD BABYのサイトで全曲試聴できるので興味のあるビートルズ・ファンはどうぞ(^o^)丿 久々に覗いてみたら待望のサード・アルバムが出ていたので早速注文した。早う来ぇへんかな...
beatlegras Hello Goodbye-Back in the U.S.S.R
そんなブルーグラス・スタイルでビートルズの楽曲を演奏するバンドが現れた。人呼んで「ビートルグラス (Beatlegras)」。磐石のテクニックと豊かな音楽性を併せ持ったテキサス出身の3人組で、ビートルズの楽曲を見事なブルーグラス・アレンジで聴かせてくれる。一昨年の夏頃、iTunesの検索でこのバンドを偶然発見し、試聴してみるとこれが実にユニークなビートルズ・カヴァーだったので早速USアマゾンで購入した。この手のブルーグラス/カントリー・カヴァーとしては他に「ビートルズ・グラス」(こっちはgrassやけど紛らわしいっちゅーねん!)や「ピッキン・オン・ザ・ビートルズVol.1」「(同)Vol.2」などがあるが、それらはすべてインスト盤なので、ヴォーカル入りとなるとやはりこの「ビートルグラス」ということになるだろう。ブルーグラスにぴったりハマる「マザー・ネイチャーズ・サン」や「ブラックバード」、「イン・マイ・ライフ」も良かったが、何と言っても「バック・イン・ザ・USSR」のスリリングなプレイや「レディ・マドンナ」「ノーウェジアン・ウッド」の斬新な解釈が素晴らしかった。その後彼らのHPでセカンド・アルバムの存在を知り、出来るだけ安く買おうと色々調べたが今度は頼みの綱であるUSアマゾンでも何故か扱っておらず、仕方なしにHP経由の通販で購入したのだが、CD1枚で送料$12というアコギな商売で(スタンプは$2でした...)しかも送られてきたのはCD-R(゜o゜)、一瞬詐欺に遭ったのかと思った(この盤はCD-Rフォーマットでしか出回っていないらしいことが後になって判明)ぐらいだ。温厚な(?)私もこれにはさすがに腹が立ったが、肝心の中身の方はあのファースト・アルバムをも凌駕するカッコ良さで、ボッタクられた分も含めて十分お釣りが来る出来映えである。
ややスローな曲が多かったファーストに比べ、ブルーグラスの魅力全開のアップ・テンポな演奏が目立つのが何よりも嬉しい。ビートルズに関係のないオリジナルが3曲入っているのが玉にキズだが、弾けるような①「プリーズ・プリーズ・ミー」、爽やかな②「グッド・デイ・サンシャイン」、軽快に突っ走る③「アナザー・ガール」、見事なコーラス・ワークが印象的な⑤「今日の誓い~アイル・ビー・バック」、曲の持つ哀愁をバッチリ表現した重厚なスイング感が絶品の⑥「エリナー・リグビー」、ブルーグラス特有のノリが曲想とピッタリ合った⑧「エイト・デイズ・ア・ウイーク」、カントリー色の濃かったオリジ・ヴァージョンを更に磨き上げたような⑨「ホワット・ゴーズ・オン」と、まさに一点の曇りもない。百聞は一聴にしかず、CD BABYのサイトで全曲試聴できるので興味のあるビートルズ・ファンはどうぞ(^o^)丿 久々に覗いてみたら待望のサード・アルバムが出ていたので早速注文した。早う来ぇへんかな...
beatlegras Hello Goodbye-Back in the U.S.S.R