津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■「日本(書)記」を紫式部が読んだ結果

2024-06-21 06:51:31 | 歴史

 最近読書するにも、読む本がなくなってAmazonで二冊注文している。
これが到着するまで時間がかかるから、差し当っての本がない。
本棚を見回していたら全現代語訳の日本書紀・上下巻(講談社学術文庫)が目についたので、何となく手に取って読み始めた。

天智・天武・持統天皇のところを集中的に読んだところだが、何方かのお説に「壬申の乱」という言い方は本来皇室を慮ると
禁句であるという。
万世一系の天皇家で「反乱」を思わせる言葉の使用は誠に不謹慎であり、「役」と日本書紀には書かれているという事である。
探してみたが見当たらない。ななめ読みが災いしたか?。一方では「大津皇子」については本文に「謀叛」と記してあるが、
解説ではやはり「大津皇子の変」とある。

 ふと「日本書記」はかっては「日本記(にほんぎ)」と呼ばれていたことを思い出した。
それは紫式部の「紫式部日記(にき)」に出てくる「日本記之御局(みつぼね)」と呼ばれた話からである。
この「日本記」こそが「日本書記」であり、一条天皇が「この人は日本記をこそ読みたるべけれ、まことに才あるべし」と云
われたことに対して、そのことを聞いた左衛門内侍なる人が「日本記の御局」と戯れの名をつけたというのである。
どうやらこの話は、高校生の定期テストの常連らしい。紫式部は少々迷惑がっている様子を示しながらも、身内にも自分が漢
文が好きだという事は言っていないなどと釈明なのか自慢なのか、そう書いている。

 黒岩重吾の壬申の乱を扱った「天の川の太陽」をはじめ、一連の同時代の作品を読破した時代があって、古代史に興味をも
ったことがあった。
その一連の書籍はすべて処分してしまったが、今にして思うと残念の極みである。文庫本を購入して読み直そうかと思った。

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