大日本赤誠会愛知県本部ブログ版”一撃必中”

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量子コンピューターへ素子の新構造デバイス 東芝が考案、世界最高水準めざす

2022年09月22日 08時44分28秒 | 量子 サイエンス 量子もつれ 量子コンピューター 量子レーダー 量子通信

超伝導量子ビット間可変結合器「ダブルトランズモンカプラ」の回路図

東芝は、量子コンピューター実現でカギとされるデバイスでの新構造を考案したと発表した。シミュレーション段階だが、世界最高水準の高速化と高精度化を実現できる可能性があるという。技術の成果は、15日付の米国の論文誌に掲載された。


超伝導量子コンピュータの概念図

取り組んでいるのは、超伝導量子コンピュータの高速化と精度向上につながるとされる結合器(カプラ)。量子計算を行う「量子ビット」をつなぐために用いられるデバイスで、量子ビット間の結合をオン/オフすることで演算の実行と停止をスイッチングする。
この分野ではIBMなどが世界をリードしているが、東芝は「通信技術などもむろんだが、コンピューター本体の開発でも世界最高水準をめざしたい」と意欲を示す。

東芝株式会社は、量子ビット間を結ぶ可変結合器の新構造「ダブルトランズモンカプラ」を考案したと発表した。超伝導量子コンピュータの高速化や精度向上に寄与できるとしている。超伝導量子コンピュータは、2量子ビットゲートの量子ビット間の強い結合が比較的実現しやすいことから、実用化が有望視されているが、性能向上にはこれらの量子ゲート操作の高速化や高精度化が必要となる。可変結合器は、こういった量子ビットをつなぎ、量子ビット間の結合強度を調整できるデバイス。計算に用いる量子ビットは安定性や構造の単純さから「周波数固定トランズモン量子ビット」がよい。また、2つの量子ビットの周波数はエラー抑制などの点から互いに大きく異なる方が望ましいとされる。しかし、これまでの可変結合器では、こういった量子ビットの結合の完全なオフと、高速な2量子ビットゲート操作を両立できなかった。
今回同社が考案したダブルトランズモンカプラでは、回路上に設けたループ内の磁束を外部磁場で調整することで、周波数が互いに大きく異なる両側の量子ビット間の結合強度を数10MHzまで高めたり、厳密にゼロにすることが可能となった。これにより、24nsの短いゲート時間で精度99.99%のゲート操作が実現でき、超伝導量子コンピュータの高性能化が見込めるという。同社では、ダブルトランズモンカプラの試作と実証実験を2022年度中に開始する予定で、研究開発を進めながら世界最高レベルの性能の量子コンピュータの実現を目指すとしている。

@光子ではなく電子を使った超電導方式です。粒子加速器然り、反物質を閉じ込めたり、液体ヘリュウムが作りだす絶対零度(絶対温度)がきもですね。