総務省は24日、高精細な「4K・8K」のBS放送計11チャンネルが、2018年12月1日から順次始まると発表した。唯一の8K放送を行うNHKは地上波とBS合わせて6チャンネルを握ることになり、高市早苗総務相は「NHKのBS放送全体のチャンネル数は見直す」と将来の削減を示唆した。
従来のBSアンテナと今後売り出される4K受信機を組み合わせて見られる4K放送は、NHKと民放キー局系5局の計6チャンネル。NHKと民放4局は18年12月1日に、日本テレビホールディングス系のBS日本は19年12月1日に放送を始める。
ほかに専用アンテナが必要な「BS左旋」という方式が5チャンネルあり、NHKの8K放送と民間4社の4K放送が18年12月1日~20年12月1日に順次始まる。高市氏はこの日夕、10社のトップらに放送を認める認定書を手渡し、「高精細な映像で放送の未来を切り開いてほしい」と述べた。
@今のBS放送と110度CS放送は、右旋、つまり右旋回(右回り)で電波が送られています。それを左回りで出すと、右旋と同じ分の帯域が新たに使えることになります。
今のBS放送、110度CS放送は周波数をほぼいっぱいに使っているので、新たに4K・8K放送を実現するための“空き地”がほとんどありません。今回、4K・8K放送を実現するために左旋の電波を使うことを新たに位置付けたというのが最大のポイントです。
しかしこれは飽くまでも概要で、受信するにはアンテナやチューナーを変えるだけでなく、更にアンテナから左旋の電波をテレビのチューナーまで送るのに現在は使っていない中間周波数(IF)を使うことになり、その帯域に対応している配線ではない場合は、宅内の配線工事が必要になる場合があります。テレビを買ってアンテナを買えば済むだけの話ではなく、その先にもう一つ面倒な対応が必要となる可能性があります。