魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

大人目線

2011年05月02日 | 大転換

中国が裕福になると、中国でブランド物が飛ぶように売れる。
日本でもそういう時代があったし、いまだに買いたがる人は少なくない。

ブランドとは、産業革命パラダイムに生まれた、大量生産製品の品質保証であって、芸術家や名工の一品ではない。
しかし、何はともあれ、産革パラダイムは、社会に平等をもたらし、誰もが高度な品々を享受できる王侯貴族のようになった。

天王星・牡羊座時代には、そのブランド志向が消える。
実際、一頃の様に、高ければ良いと言うだけで買われなくなったし、アウトレットなどの、反ブランドの流れが起こり、世界的なブランド会社も離合集散している。

牡羊座は、裸(ゼロ)からの出発だから、既成の価値観が捨てられ、新しい価値の創造が始まる時だ。
ブランドの消滅は、次のブランドの生成という場合もあるが、今回の牡羊座の天王星は、産革パラダイム250年の大転換と絡んでいる。

前回の大正から昭和にかけての頃のように、鉄道とデパートによる、大量消費を背景とした価値の生成ではなく、
「情報と認識」「ネットワークと多様性」のような、脱大量消費と知的な憧憬が、新しい価値観になっていくのではあるまいか。

ギリシャ時代の美意識や、ルネッサンスのように、物が飽和状態になった後は、知的な追求が始まる。

ブランド志向とは、渇望感や欠乏感に囚われていた人達が、突然物に取り囲まれた時、何を求めていたのか分からなくなり、満腹にもかかわらず、何かを食べようとする行為。つまり、フォアグラ症候群、飽食症候群とも言える、一つの病気だ。

不景気や大災害で熱が冷めると、ハシカが治ったように、一つの文化が大人に成長する。

先進国は、工業生産、好景気、大量消費の産革パラダイムのハシカから目覚めて、次のステージに成長し始めているが、新興国と言われる地域は、ハシカの熱にうなされている。

先進国が大人になり始めているのを、衰退していると見て得意になっているが、彼らに説いて聞かせても、聞く耳は持たない。
殊に中国などは、いつ事件を起こすか、危なっかしくて見ていられない図体のでかい若者だ。

こんな若者相手に、ムキになっては怪我をする。うまく交わすのが大人の智恵というものだ。

大人には大人の生き方がある。次の時代の価値観創造に向けて、いつまでも、大きさや力自慢をしていないで、美しく賢明な、一歩先を行く大人の価値の創造に向かいたい。


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