魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

一人っ国

2022年02月27日 | 兄弟関係

世界の国や民族を、兄弟関係による性格として考える話をした時、朝鮮半島を末っ子と観たら、日本こそ末っ子だろうとのコメントをいただいたことがあった。
日本のことに言及していなかったので、日本は一人っ子であることを補足した。

改めて、日本が一人っ子であることを確認すると、
島国日本は、ほとんど外部の圧力を受けていないことで、全く一人っ子のような性格形成(文化形成)をしてきた。
このため、不満を他人に転嫁することを知らず、全て自分の問題として解決しようとし、何か問題があるとすぐ反省する。一方で、勝手な思い込みが強く、非現実的な思いを実現させる能力はあるが、他者と対話しながら考えることができない。一旦、持ち帰って自分なりの答えを出してから話をしようとし、対応が遅くなり間に合わない。リアルタイムの対処にはたいてい失敗する。

一人っ子に弟妹が加わると長子になる。長子は弟妹との付き合いから、対処能力を身につける。大陸の長子である中国は対処が早いが、それでも、前例のない事態に遭遇すると、しばらく沈黙する。一般に、長子の口数が少ないのは、早とちりを避けるためで、弟妹の軽率な反応に巻き込まれないようにするためだ。しかし多くの場合、反応の早い弟妹の方が、ダメ元で多くを手に入れる。長子は案外、先駆けする弟妹のマネをすることがあるが、一人っ子の場合は利害意識に欠け、見習う経験も無いので、丸パクリができない。
中国は、韓国のやり方を参考にするケースが少なくない。上手く行くなら何でも良いの現実感で動いている。

ロシアは中間児だ。長子や末っ子が争っている時は黙って様子を見ている。自分は参加しないから得も損もしないが、誰かが失敗すると「馬鹿な奴だ」とほくそ笑み、誰かが成功すると、ニコニコと接近しておく。名誉や権力より実益にこだわり、チャンスを逃さない。長子同様に権威主義的で横暴だが、長子のような自己変革力がなく、おだやかで忍耐強いが、頑固で保守的ゆえに発展性がなく、定期的に行き詰まり、破綻する。

ロシア革命、ソ連崩壊、そして今回のウクライナについてもまた、頑固な行動をとっている。ただ、今回の場合は行き詰まりの崩壊ではなく、状況から、ソ連参戦時のようなチャンスと見て、憂いを取り除こうと賭に出たのだろうが、当てが外れた。バイデンの逆襲策にはめられた面もあるようだ。
状況はどうあれ、先に動いた方が負けだが、駆け引きの狭間で、一番の被害者は、駒にされたウクライナだ。
ウクライナは遠くの国で、よく解らないが、兄弟関係で言えば末っ子だろう。状況をよく見ないで騒いだことがロシアを刺激した。末っ子は後先見ずに行動し、結局、誰かが後始末をすることになる。

近年、日本では「おかげさま」、「させていただく」の空気が充満しているが、敬虔や謙遜ではなく、社会全体の無責任の表れだ。
一人っ子日本は、自分のことは自分の責任で、「やりました」、「します」の言葉遣いを取り戻さないと、社会が萎縮し、末っ子の国のように、バカに操られて国が亡ぶことになる。
言葉遣いの風潮は、社会の大きなバロメーターであり、一人一人が意識して主体的な言葉を取り戻さなければならない。
みんなで叫ぼう、
「オレがやらなきゃ誰がやる!」


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