池袋暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さんが、
「高齢者に一方的に免許返納を迫るのは、地方の高齢者には違うと思う」のようなコメントをしていた。一方的に恨みを語る遺族とくらべ、冷静で知的な思考の出来る人だと感心し、それだけに気の毒でならない。
高齢者の利便に配慮し、自分の悲劇を交通行政の問題と捉えるのは、裏を返せば、交通の便の良い都心に住む裕福な高齢者が、無自覚な怠慢で起こした運転事故への怒りがあるからなのだろう。
ただ怒るのではなく、苦痛に向かい合い、自分の問題として苦しみながら分析する姿勢が痛々しい。
バイデン大統領も交通事故で妻子を亡くしているが、その後、再婚して今日に至っている。今は無理でも、どうか新しい人生を歩んで欲しいと思った。