魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

核心利益

2014年01月28日 | 日記・エッセイ・コラム

戦争は科学を進歩させるという。
新技術を発展させるのはエロ産業だといわれる。
なぜ、悪事は新技術を進歩、発展させるのか。
それは、悪事とは元々、常識破りの存在だからだ。

善行とは秩序を守ることであり、新しいことは必ず秩序を乱すことになる。
秩序を維持し、平和を守る最も簡単な方法は、何もしないことだ。
「最も良い敵は死んだ敵だ」のような言葉がある。何もしない者、何もしない社会は、少なくとも害にはならない。

だから、安寧だけを求める宗教や権力者は、ひたすら新しいことを拒否する。月探査やバイオ技術など、変わったことが起こればすぐ「倫理」問題として押さえ込もうとする。変化が起こる度に倫理を持ち出し、否定に回るのは良識のある「善き人」達だ。

時代の良識の中で、少しずつ古い常識を破ってきた科学者のお陰で、今日、科学は常識になったが、ガリレオ、ダーウィン、ジェンナーなど、その道はやはり楽な道ではなかった。

しかし、科学が常識になると、今度は、その科学が科学を抑える側になる。
厳密に言えば、科学が抑える側になるのではなく、科学利権を持つ産官学の抵抗だ。新技術に社会を変えられては困る勢力が、科学を口実に新概念を拒否する。

ことに、医療やバイオには激しい抵抗が起こる。月面探査や火星生命とは違い、我が身に関わることは、人の恐怖感に訴えやすいこともあるが、それだけ利権も深く根付いているということだ。

欲のためなら何でもあり
体制が利権のために新技術を押さえ込もうとしている間に、秩序に従う気のない者、つまり犯罪者は、できるだけ新しい知識や技術を手に入れようとする。規制の裏には、常にボロ儲けのチャンスがある。
捕まるリスクさえ気にしなければ、競争相手のいない裏街道は、濡れ手に粟の千手観音だ。

戦争が科学を進歩させるのは、戦争そのものが、無秩序だからだが、
同様に、秩序破りの犯罪者は、最も早く新技術を習得する。それは敵の盾を打ち破る新兵器のように、金庫破りの魔法になるからだ。

金儲けさえ出来れば何でもする人間は、鵜の目鷹の目で、新技術を漁っている。科学者が純粋に好奇心で発見した知識も、泥棒には宝島の地図と鍵だ。命がけで習得し利用する。努力の次元が違うのだ。

専門家以外で、IT技術を最も早く活用したのは犯罪者だろう。
夢と好奇心から生まれるアメリカのアイデアや、コツコツ開発する日本の技術で、素早く金儲けをしたのは中韓だ。
知的財産権とか、核の平和利用とか、先進国の利権など関係ない。

犯罪者が技術者に感謝することがないように、中韓が先進国に感謝することなどない。犯罪者が新技術を開発しないように、中韓から新技術が生まれてくることはない。目的が違うのだ。
そして、欲に駆られて動く者には、新技術の使用に節操など無い。
確かに、戦争は多くの物を生み出すが、それを進歩と言うのだろうか。

中国はさらに新しい空母を造るそうだ。そして、数千のミサイルが日本に照準を合わせていると得意になっている。
夢や好奇心などどこにも無い知術利用だ。
日本潰しのミサイルなど、原発用50本で充分だと思うのだが。