一時、フェロモン女優とか、フェロモンがやたら流行った。
騒がれている女優を見ても、何も感じないので、テレビや写真ではフェロモンが飛んで来ないのかな、取材する記者はフェロモンを浴びているのかなと、嘲笑気味に見ていた。
元々、世間とは好みがずれているようで、いわゆるスターにも、学校で話題になるマドンナにも、全く何も魅力を感じなかった。だから、騒いでいる意味が解らず、話を合わせるのに苦労した。
強いて魅力を感じる女優と言えば、木暮実千代や淡島千景のようないわゆる熟女で、それも、おそらく、役柄から来る、話して面白そうな人格に惹かれているので、肉体的な魅力というわけではなかった。
健全な青少年ではなかったようだ。
人間の男女が惹かれるメカニズムは複雑だ。昆虫のように催淫刺激にストレートに惹かれる生理も、どこかに残っているのだろうが、高等動物になるにつれ、DNAを確実に残すための、様々な選択判断をするようになった。
生殖能力、養育能力、保護能力などの、個体の資質能力から、人間のように社会的な動物になると、社会的能力も判断材料になる。
すると今度は、実力より、実力を装う能力を駆使する個体も現れる。
動物能力を偽る、化粧や整形などはまだ素朴だが、社会的地位や財産をアピールする詐欺手法として、物や接待サービスをする。
借金してまで物をプレゼントしたり、さも地位が高いように見栄を張って接待したり、どこかの御曹司や令嬢だと見せかけたりする。
また、言葉を持つ人類ならではの、おだてや笑い、夢や同情で錯覚させる手もある。しかし、この手の錯覚口説きは、たまたま人間だから言葉を使うが、鳥などでも鳴き声や踊りで錯覚させたりするようだから、案外、最も原始的な口説き方なのかも知れない。
同様に、音楽や酒に酔わせるのも、その一つだろう。
★以下、面白くない話しかも
相性とモテ期
話が脱線したが、フェロモンや香水のような物理的催淫ではなく、何かよく解らないが、占いでも催淫能力のある人が存在するようだ。
惹かれ合うのは、占いで言えば「相性」の一言で終わってしまう。
魅力の発揮は、元来魅力のある人はもとより、いわゆる「モテ期」にハマれば、大なり小なり誰でもモテる。
占星術で言えば、金星の影響が強い人は愛らしく、火星や冥王星の強い人はセクシーだ。海王星の強い人はミステリアスな魅力がある。
初めからそういう配置で生まれた人は魅力的であり、そうでない人でも、人生上、そうした星が巡ってくれば、「モテ期」となる。
スターに惹かれるのは、社会的な「思い込み」だが、いわゆる一目惚れは相性だ。ほとんどの場合、悪相性で、それだけ普通ではない違和感や、インパクトがあるということだろう。
しかし、インパクトは無いが、接しているうちに、どうにも惹かれてしまう人というものが有って、これが相性なのか、独特の魅力なのかとなるとムズカしい。
「美人の星」でも話したが、その文化が求める魅力に一体化している人には、自然に魅力を感じる。これがいわゆる美人で、酷似した顔立ちでも魅力的な人と、そうでない人がいる。
何かの輝きがあるが、オーラとは同じものではない。オーラは、見る側の思い込みの要素もあるからだ。
この「美人」とは別に、目の前に居ると思わず手を出したくなる人がいる。よく、取調中の警官が「やってしまう」ことがあるが、あれなどもこういう要素が働いていると考えられる。どんなスケベな警官でも、そう誰にでも衝動が起きるわけではないだろう。
取り調べという自分が優位の立場で、周りに人が居ないような時には、この催淫力に負けるのだろう、思わず「チョットだけよ」な気分になってしまう。
相性か個性か
で、ここからが問題なのだが、これは警官と被害者の相性なのか、この女性特有の誰にでも発揮している催淫力なのか。社会的制約が無ければ、誰でも「即、行きたい」と思う女性なのか。
ここは常識的に考えれば、やはりタイプ、相性だろう。
美味しそうなケーキが置いて有っても、誰でもが食べたいわけではない。甘い物が嫌いな人もいる。
こういう衝動は、男性だけのように思われるが、実際には女性にもある。一般に女性は、知らない人に対しては、スターのような、洗脳や思い入れで惹かれることが多いが、街で通りすがりの全く見ず知らずの男性に、衝動を覚える人もいる。(男性型の人かも、手に血管が浮くような人に多い)
こうした衝動を引き起こすのは、フェロモンだろうか?
それを否定することはできないとしても、占い的には、催淫脳とでも言うべき能力だろう。
ファッションや、態度に表れる、その人の脳の働きであり、それは、先天的であったり時期的であったりする。
これは、その魅力を発散している人自身の発情期のようなもので、発情しているから異性は惹かれてしまう。本人は全く無自覚だから、なんでこんなにモテるんだろう、ぐらいにしか思わない。
同じ発情期でも、ストレートな人と、複雑で鈍い人とは、出方が相当違う。つまり、よくモテる人は、その人自身がストレートで衝動的な人であり、そうでない人が、モテ期に入ると、何かヘンな魅力が出て来る。
ストレートな人とは、自動車人間で言えば、エンジンタイプであり、五行で言えばホルモンを表す火(丙丁)が影響している人だ。
ただし、これは一般論であって、やはり、何よりも相性が大きい。
相性にも様々なパターンがあるから、一概に言えないのだが、主に、自分の「次」に惹かれる。自動車人間で言えば、「いい友」の「A関係」だ。
占星術の場合は、何と言っても火星と金星の関係で、それに月が絡む。