魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

家の守神

2013年10月01日 | 生活の知恵

近年、ロボット掃除機が大流行だ。
スターウォーズの艦内を自動で歩き回っていたのは多分、掃除ロボットなのだろう。
考えれば、スターウォーズが世に出てから既に36年が経った。
そう考えれば、ロボット掃除機など、何を今頃と思うのだが、世界中で買われている。かなりレベルが低いにもかかわらず。

ここで、なぜだか、掃除ロボットと、ロボット掃除機と別けて言いたくなったのも、スターウォーズに出てきたのは、鼻歌を歌っていた「ロボット」で、今売られているのはロボット風の「掃除機」にすぎないからだ。

今しがた、突然、目の前に黒いものが出現して、ディスプレイに張りつき、ト、ト、ト・・と上がっていった。
小さな家蜘蛛だ。天上から糸で降りてきたらしい。
昔から、「朝グモは殺すな、夜グモは殺せ」と言うが、どちらも殺さない。

家のあちこちで見かけるクモは、ロボット掃除機よりよほど有り難い。目に見えないような、ダニや小バエを食べて回ってくれている。
見た目が悪いために、「どうして駆除すれば良いんでしょう」なんて質問している人がいるが、とんでもないことだ。

巣を張るクモは確かにウットウしいが、この小さなバスターズは、巣を張るわけでもないし、実に役に立つ、いい奴だ。そう思ってみると、壁をチョロチョロ歩いている姿に、「ガンバレよ」と声を掛けたくなるぐらいカワイイ。

もっと役に立つのは、女郎グモだが、何しろ大きい。その上、非常に薄いので、何処のすき間にも入り込むから、突然、出現して、ビックリする。この大きさで、ゴキブリを捕獲すると言うから、家の守神のようなものだ。女郎グモといい、ヤモリといい、そして、ネズミを食べる蛇もだが、昔の人は大切にしてきた。だが、やっぱり、見た目がコワイ。

女郎グモは、死ぬと細い足が丸まって、ゴミのように儚いが、生きている時は、大きく、素早い。
昔、夜中にふと目が覚めると、何かおかしい。ハッと気がつくと、手の中に女郎グモがいた。「ウワーッ」と手を振って投げると、弱っていて動きが鈍い。
紙袋に入れて外に逃がしたが、しばらく握って寝ていたらしい。

「朝グモは殺すな」は解るが、「夜グモ」は何故、殺せなんだろうと、不思議だったが、電灯も無い昔はこういうこともあったのかも知れない。

以前、トイレの手洗いの中に、小さな家グモがいるのを見付けた。
手を洗う水が落ちてくると逃げ回るが、陶器の手洗いからは出て行かない。放っておくと、何週間経ってもそこにいる。それなりにエサもいるのだろう。すっかりペットのようで、クモ子と呼んでいた。

ちょうどその頃、トイレの水回りが止まらなくなったので、水道屋さんに来てもらった。
水道屋さんが帰った後、見ると、クモ子がいない。
「しまった 言っておくのを忘れていた

水道屋さんが気を利かして、「駆除」してしまったらしい