魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

風の音さえ

2009年05月31日 | 日記・エッセイ・コラム

また、「音」殺人が起こった。
ピアノ殺人のような事件は昔から後を絶たない。何でそれぐらいで?と思うから、社会がすさんでいるからだとか、自己中のせいだとか、色々言われるが、どうも、肝心なことが見落とされている。

音については、学生の頃、友人の下宿で、話していると、突然、部屋の戸が開いて、「うるさい!」と、鬼のような形相で、隣室の住人が立っている。
友人が、目で『逆らうな』と合図するので、黙っていた。

その時も、そう大きな声で話していたわけではないのだが、友人の話では、ほとんど一切の音に怒鳴り込んでくるらしい。
この時、友人は隣室の住人が出かけていると思っていたのだが、途中で帰ってきたようだった。

その後、身近にも似たような人がいたり、世間でもピアノ殺人が起こったりするので、考えてみたのだが、これは病気だ。

体力が弱ってくると、些細な音でも、体にビンビン響く。体が痛いぐらいに感じる。健康な時にはわからないのだが、病気でヨレヨレの時に、何度かそういう感覚を体験したことがある。

音に異常にうるさい人は、自分が体力の限界で生きていることに気づかず、おそらく、他の人にはわからない苦しみの中で生きているのではなかろうか。

生まれた時から、そういう人もいるし、途中からそうなる人もいるだろうが、自分が他の人とは違うとは気づかないから、一般の生活音が、攻撃的な音に聞こえる。もちろん、他人はその人の体験はできないから、「何でこれぐらいで?」と思う。

音がうるさいのは、出しているヤツが悪いからだ。と思うから、自分の病気など疑わない。当然、病院にも行かないだろうし、仮に、病院に行っても、現在のところ「処置無し」だろう。

しかし、「音がうるさい」と異常に訴える人はどこでもいる。
音に抗議する人に困ったり、非難する前に、病気ではないかと考えた方が良いと思う。

で、次が重要なことだが、
社会的な対策を講ずるべきだと思う。DVや幼児虐待、セクハラは、アメリカからの流行りで、社会的に認識されたが、音を異常にうるさく言う人も、ある程度、強制的に治療「保護」できる環境を整えたらどうだろう。

その方が、本人のためでもあり、コミュニティーのためでもある。
音のトラブルは、殺人事件まで行くことが多い。セクハラなどより、よほど緊急を要すると思うのだが。

占い的には
音は五行の「水」。水は知と嗅覚、脳と泌尿器を表す。
水は人間の根源で、始まりと終わりに関係する。胎児には音が聞こえ、死ぬ時には音だけが最後まで聞こえると言われる。
嗅覚もこれに準じて、臭いによって記憶や情景が浮かび、歌によって記憶が蘇ったりする。
また、知能と生殖にも関係するので、頭の良さと好色は意外と比例する。