魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

バクシッシ

2009年05月30日 | 日記・エッセイ・コラム

今は知らないが、昔、インドや中東の街を歩くと、至る所で「バクシッシ」「バクシッシ」と声をかけられた。
「お恵みを」という意味だが、いちいち応えていたのでは財布が持たない。無視するが、それでもしつこく言われる。

西に行くにしたがい、だんだん裕福になり、そういう人がいなくなってきた。イランから西のトルコに抜ける国境で、役人からパスポートの提示を求められ、提示すると、「バクシッシ」と、小さな声で言う。

中東などでは、公機能がまともに機能していない。郵送物が消えたり、役人が賄賂を求めるのは常識だ。
こういう時の対応は、極めて難しい。ハナから、拒否するとどんな目に遭わされるかわからない。かと言って、いちいち言うなりになっていたのでは、どこまで要求されるかわからない。

そこで、「言葉の意味がわかりませ~ん?」という態度で、目を点にして、靴を脱いで見せたり、上着の内側を見せたりした。
役人はそのつど、「バクシッシ」、「バクシッシ!」と、だんだん声が大きくなり、終いには、笑いながら地団駄を踏み、「バクシッシ!」と言って、荷物に手を突っ込み、書類を取り出した。

予防接種の書類だった。

イエローカードと言われる予防接種証明書は、黄熱病ワクチンが始まりらしい。
ワクチンはドイツ語から来ているのだろうが、英語ではvaccine. バクシン。だから、「vaccine. 」と言う役人の言葉が「バクシッシ恐怖症」の耳には「バクシッシ」に聞こえた。

イランやトルコは立派な文明国です。お役人様、ごめんなさい。

ところで
インフルエンザ騒動で、ワクチン問題がわき起こっている。
日本では過去のワクチン事故で、ワクチンがアンタッチャブルになっていて、世界情勢から相当遅れているのだそうだ。

インフルエンザ騒動で、ワクチンが急がれているが、冬の大流行までに間に合うかどうか解らないし、ぴったり効果的なものになるかも解らない。(土星の来る天秤座の日本は危険地帯だが)

病院好きの人に、よく、「ちゃんとワクチンはしてますか」と言われるが、これまで、一度もインフルエンザワクチンを受けたことはない。
自分を守るのは結局、栄養、睡眠、それに、手洗いうがいだと思っている。(不眠が死に病になりそうだ)

5、6年前にひどい熱と咳で寝込んだのは、たぶんインフルエンザだったのだろう。病院に行かないからわからない。
その時から、うがいマニアになり、幸いその後、一度も風邪らしい風邪も引いてない。
2、3日、危険な状態になったことはあるが、鬼うがいで助かっているようだ。
ちなみに、好きなうがい薬は、「コルゲンコーワうがいぐすり」。透明で、スッとして気持ちいい。何でもない時でも、ガラガラっとやる。