魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

君子豹変

2009年05月02日 | 日記・エッセイ・コラム

新型インフルエンザ、フェーズ5。
帰国者に感染者がいるかも、と大騒ぎの最中、ゴールデンウイークだからと、マスクを詰め込んで海外に出かけて行く人たち。

WHOやマスコミが騒ぎすぎなのか、死ななきゃ治らない人たちなのか。「予定していたことだから、今更止められない」と、口を揃えて言っている。

君子豹変するとは、易経「革」の上爻から出た言葉で、物事が成就した状態を表すのだが、ここから、「しかるべくなるように、皆を納得させる」という意味に使われ、さらに「賢い人は状況によって態度を変える」と使われ、終いには、「ずるいやつは裏切る」とまで誤解されるようになった。

元々が易経の、謎かけのような言葉だから、さまざまに理解されて、うかつに使うと、相手を怒らせたりする言葉の一つだ。

しかし、昨今の状況は、どの意味でも、「君子豹変」を思い起こす。
「異変」に腰の据わらない関係機関。信用できない狼少年のマスコミ。
その結果が、「マスクを詰め込んで海外旅行」だ。

マスコミの大騒ぎが本当なら、政府は「不要不急の」などと言わず、ハッキリ「遊びなら国内で」と言えばいい。
それとも、マスコミと舛添大臣だけが舞い上がっているのか。

ブタは空を飛ばない
風評被害を気にして「ブタ」は止めたそうだが、鳥のようにどこから来るかわからない相手ではない。
日本の場合、本気になれば、水際でくい止めることも可能だ。

わざわざ大挙して海外まで「仕入れ」に行って良いものだろうか。

君子豹変の元の意味、「世の中を納得させ従わせる」は、情報を出す側の態度を説いている。

通俗理解の「賢い人は状況を見極めて態度を変える」は、前から予定していたことや、希望していたことであっても、状況が変われば考えや行動を変えるのが、大人だろう。

小学校一年生の遠足の日、風邪を引いて休まされた。
それは、確かにとても悲しかった。