元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

重い齢

2018-10-07 | 実生活

数日前に誕生日を迎え、とうとう50歳になってしまった。

もう齢はとりたくないと思ったけれど、母の齢を健康のまま追い抜くことができたことは幸運なことだと思い直しました。

でも、49歳を無事終えることができたことは正直ホッとしている。別に長生きしなくてもいいと思っているけれど、まだ死ぬわけにはいかない。

今年の誕生日は、例えば45歳が46歳になるのとは違う、重みのようなものを感じている。

とっくに大人だけど、何の言い訳もできない齢になってしまったような感覚になっています。

皆それぞれの地位を築いて、人生を軌道に乗せて、余裕を持ってそれを周っているのに、私はいまだに必死で道を進もうと努力しないといけない。

そういう生き方を選んでいるのは自分だし、それに後悔はないけれど、いまだに生きるために余裕のない毎日を送っている。

きっと自分はこうやって生きて行って、ゆっくりすることなく生涯を終えていくのだろうと思うと、あまりにも自分らしくて可笑しく思います。

若い頃、大人になったら誰もが自分の居場所を社会の中に確保して、それを脅かされることなく生きていくのだと思っていた。

だから早く自分も大人になりたいと思っていたし、若い頃の将来への漠然とした不安は大人になるとなくなるのだと思っていました。

しかし、自分がその齢になってみると、若い頃思っていたイメージとはかなり違っていて、大人であっても道に迷うこともあるし、将来に不安になることもある。

でも大人になると生き方が軌道に乗る代わりに、夢などは持たないと思っていたけれど、やりたいことや夢は変わらずに次々と現れてくることも今感じている。