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混乱の原因:ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保補佐官は13日、放送インタビューで「リビアモデル」を取り上げ、マイク・ペンス副大統領も21日「リビアの前轍」と発言した。

2018-05-27 | 板門店宣言を次々実行

平和威嚇・同盟無視…トランプの危険な瀬戸際戦術

登録:2018-05-25 23:53 修正:2018-05-26 09:02
 
                                                    ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長//ハンギョレ新聞社

 6月12日に予定された朝米首脳会談を19日後に控えた24日にも、会談に対する期待を高めるさまざまなことが起きた。昼には世界を揺るがす核爆弾がさく烈した豊渓里(プンゲリ)の核実験場はダイナマイトで崩落し、夕方には北朝鮮の高官級要人が北京に着き、シンガポールでの朝米事前接触に参加する要人ではないかという言葉が出回った。

 朝鮮半島が眠りにつこうとしていた午後10時40分頃、ドナルド・トランプ米大統領は、それまでのさまざまなサプライズショーを覆い隠してあまりある内容の手紙を公開した。北側の「激しい怒りと公然たる敵対感」を理由に、朝米首脳会談を取り消したのだ。このニュースが伝えられた後、文在寅(ムン・ジェイン)大統領をはじめとする大統領府の人々はあたふたと会議室に集まった。金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長は、4・27南北首脳会談の時に文大統領が明け方ゆっくり眠れるようにすると約束したが、今回は米国大統領が睡眠を許さなかった。世界のリーダーは「深い憂慮」、「遺憾」、「失望」を示した。

 米国は、チェ・ソニ北朝鮮外務省副相の「核対核の対決」などと挑発的な言辞を問題にした。マイク・ポンペオ国務長官はまた、議会で「連絡を試み続けたが電話を受けなかった」として、連絡途絶など北朝鮮の不誠実な交渉態度も会談中止の理由に挙げた。北朝鮮が口実を提供した側面は否めない。ソウル大学のイ・グン教授は「北が談話文形式で好戦的な姿を見せたことが(会談中止の)原因と見られる」と話した。

 だが、米国の政界とマスコミは、トランプ行政府の刺激的発言、混乱、準備不足を叱責した。ロバート・メネンデス民主党上院議員は「私はリビアモデルに言及し続けることが、北朝鮮から結果を得るための外交的方法になるとは思わない」と述べた。ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保補佐官は13日、放送インタビューで「リビアモデル」を取り上げ、マイク・ペンス副大統領も21日「リビアの前轍」と発言した。メネンデス議員は、米国の高官がカダフィ大佐の末路を連想させ、北朝鮮にアレルギー反応を起こさせる“リビアモデル”をたびたび取り上げたことも問題と指摘した。ワシントンポストは「米国がリビアに言及すればするほど、北朝鮮は一層腹を立てた」という題名の記事で「歴史を調べれば、リビアはペンスやトランプが選びうる最悪の例示であり、それがここ数日間再び緊張を高めることに寄与した」と指摘した。米国大統領が公開書簡で核攻撃の可能性を示唆したことは驚くに値するという反応も出ている。発表が、米国をはじめとする外信記者たちが核実験場の爆破を取材するため北朝鮮を訪問した“危険な”タイミングで出てきた点も批判の対象になった。

 最大の問題は、北朝鮮核問題解決のために最も緊密に協力しなければならない同盟国の韓国を徹底的に締め出した点だ。韓国大統領府は、米国のマスコミ報道に接して会談中止の事実を知った。大統領府は事前にいかなる暗示も受けられなかったと伝えられた。発表時点は、文大統領が朝米の終盤の神経戦を鎮めるためにホワイトハウスを訪問し帰国してから24時間も経たない時点だった。米国が同盟と敵を区別せずに信用を裏切ったわけだ。ニューヨークタイムズは、今回の発表に対し「全世界を混乱させた」とし、会談の仲裁役を引き受けた韓国と相談しなかったことは「同盟国に対する軽率」と批判した。

 北朝鮮のトレードマークと認識されてきた「瀬戸際戦術」を駆使するトランプ大統領は、自身が同意した「平和、繁栄、安定」という北朝鮮核廃棄目標に対する真正性をさらに疑わしくさせることになった。NBC放送は、トランプは北朝鮮が会談中止を先に発表して先手を取られると思って急いだと、米国の官吏たちの言葉を引用して報道した。「ロシアゲート」捜査など、国内の政治的危機打開のために朝米会談を急ぎ、中止発表も政治的計算の結果という批判が出ている。

イ・ボニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


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