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世界経済に与える影響は? どうなのだろう?

2010-03-30 | 世界を知る

    変容 中国出稼ぎ事情

 農村出て経済支えるが 給料安く人手不足


 中国経済を生産現場で支えているのが出稼ぎ労働者です。その数1億5000万人。農村の余剰労働力を安く使えるというのが“常識”でした。それが 通用しなくなっています。(北京=山田俊英 写真も)


写真

(写真)上海市内の工事現場で働く出稼ぎ労働者=1月

 異変が起きたのは2月の春節(旧正月)明け。ふつう出稼ぎ労働者は春節前に帰郷し、休み明けに都会の職場に戻ります。今年は沿海部の工業地帯に戻 らない労働者が多く、景気回復で増産したくても人手が足りません。輸出産業の拠点、広東省の珠江デルタ地区で約200万人、うち東莞(とうかん)市で 100万人以上の不足です。

最低賃金引き上げ

 東莞市トップの劉志庚・共産党市書記は市内で開いた会議の席上、「月770元(約1万円)の法定最低賃金で人は集まらない。東莞に来なくても故郷 で働けばよいことになる」と発言しました。

 出稼ぎが多い内陸部の四川省や安徽省でも地元で職を見つけやすくなっています。昨年末時点での出稼ぎ労働者数は沿海部で前年比9%減。これに対し 中部は33%増、西部36%増です。

 出稼ぎ労働者の給与水準は法定最低賃金くらいです。最賃は全国一高い深圳市経済特区でも月1000元(約1万3000円)。大卒初任給は月 2000元程度です。

 広東省政府は最賃を5月から平均21%引き上げます。上海市は4月から15%、江蘇省も13%の引き上げを発表しました。

 最賃引き上げには企業の抵抗がありますが、3月に行われた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では「農民の生活向上に有利だ」と支持する意見 が出されました。

「市民化」呼びかけ

 全人代では出稼ぎ農民の戸籍についても議論されました。中国では1950年代、農民の都市移住を厳しく制限しました。農民は都市で戸籍を持てず、 社会保障や義務教育を受けられません。

 いま政府は、出稼ぎ農民が中小都市で戸籍を取得することを認めています。安定した職に就き、住宅を持っていることなどが要件です。しかし、農民が 都市戸籍を得るのは相変わらず困難です。

 全人代には3人の出稼ぎ農民代表(議員)がいます。その1人、胡小燕さんは広東省の討議で出稼ぎ農民の「市民化」を呼びかけました。「そうすれば 珠江デルタに人材を引き留めることができる」といいます。

 出席していた中山市の李啓紅市長は「わが市に移住資格のある出稼ぎ農民は3万人いるが、実際に戸籍を移したのは100人しかいない」といいます。 農民が都市へ戸籍を移せば、農地の耕作権は返上することになります。勇気の要る決断です。一方、都会の住宅は値が高い。結局、住んでいる所に戸籍のない不 安定な出稼ぎを続けざるを得ません。

 人手不足の問題は農民の犠牲の上に立った経済成長がこれ以上続かないことをはっきりさせました。







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