ヘイトスピーチ、被害の痛み訴え 京都3大学で在日コリアン展示
京都市内の三つの大学の在日コリアンの学生たちが、ヘイトスピーチ(憎悪表現)の問題点を指摘する展示会を企画し、順次開催している。各大学の学園祭でパネルなどを使ってヘイトスピーチの実態を説明し、被害者としての痛みを訴えている。
立命館大衣笠キャンパス(北区)では8、9日、「立命館大朝鮮文化研究会」がパネル展を開いた。2009年、当時南区にあった京都朝鮮第一初級学校で在日 特権を許さない市民の会(在特会)が行ったヘイトスピーチの概要や、その行為をめぐる刑事・民事裁判の経緯をパネルで説明した。
差別表現に関する日本の法規制や、ヘイトスピーチを受けた子どもたちの心理的被害についての新聞記事なども紹介した。
期間中は「こんな展示は間違っている」と、学生らから批判も受けたという。朝鮮文化研究会の成尚旗(ソンサンギ)さん(22)は「当事者のつらさを知ってもらい、ヘイトスピーチが生まれる差別意識を解消することが私たちの願いだ」と強調している。
京都大(左京区)と同志社大(上京区)でも同様のパネルを使う展示が行われる。京都大では21日から吉田南キャンパス共北34講義室で行い、最終日の24 日午後2時からはジャーナリストの講演会もある(定員100人程度)。同志社大では26日~28日に今出川キャンパス寧静館506教室で開く。
【京都新聞 2014年11月21日 】