対北 米中協力を強化
米国務長官訪中 習主席と会談
【北京=小林拓也】中国の習近平国家主席は9月30日、訪中したティラーソン米国務長官と北京の人民大会堂で会談しました。中国外務省によると習氏は、北朝鮮核問題などを念頭に「重要な国際・地域問題で意思疎通と協力を強化したい」と表明しました。ティラーソン氏は「意思疎通を強め、各分野での実務的協力を深め、国際・地域が直面する難題に共に対応していきたい」と応じました。
ティラーソン氏はこれに先立ち、外交を統括する楊潔篪(ようけつち)国務委員や王毅(おうき)外相と北朝鮮問題を協議しましたが、詳しい会談内容は明らかにされていません。
習氏は会談で、11月のトランプ米大統領の初訪中について「非常に重視している。トランプ氏と共に中米関係の未来の発展に向けた計画を立て、推進することを期待している」と表明。「対話と協議を通じて両国間の意見の違いと敏感な問題を適切に処理し、中米協力という大局の安定を維持すべきだ」と訴えました。
ティラーソン氏は「大統領も中国訪問にとても期待している。両国首脳のけん引により、米中関係を不断に発展させたい」と述べました。
トランプ大統領と習主席は4月に米フロリダ州で、7月にドイツでそれぞれ会談し、11月が3回目。北朝鮮の核・ミサイル問題や米中間の貿易問題などが議題となる見込みです。