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金剛山歌劇団東京公演 「朝鮮舞踊50年-朝鮮の名舞」 |
「生きる力の源」 金剛山歌劇団舞踊公演「朝鮮舞踊50年-朝鮮の名舞」(同公演実行委員会主催)が2月28日、東京都北区の北とぴあ・さくらホールで開かれ、総連中央の益柱副議長兼民族圏委員会委員長、同歌劇団の李龍秀団長、公演実行委員会の申暢植委員長らをはじめ、在日同胞や日本市民ら1300余人が観覧した。 名作、オリジナル交え多彩な舞台 演目ごとに大きな拍手
同公演は、10.4宣言精神の結実として昨年末にソウルで催された舞踊公演を、ぜひ観たいという在日同胞たちの要望を受けて実現した。 公演に先立ち、ソウル公演の様子を納めたVTRが上映された。 公演の1部は、伝説舞踊「金剛仙女」で幕を上げ、4人舞「泉のほとりで」、群舞「林檎の豊作」、独舞「桔梗―トラジ―」、群舞「チェンガンの踊り」など朝鮮の名作が披露された。 つづく2部では、群舞「高麗三神仏の舞」、独舞「雪竹花」、群舞「満月の夜」、チャンセナプ独奏「チョンサンポルの豊年」、3人舞「ハナ」など同歌劇団のオリジナル作品が舞台に上がった。 「ソウルの観客らは、異国の地に暮らす在日同胞たちが筆舌に尽しがたい苦労と二重三重の差別、祖国分断の苦しみにもめげずに、民族の誇りと自負心、祖国統一を願う崇高な一念を心に抱いて生きていく姿を舞台に重ねて、大きく勇気づけられたと話していた」(申暢植公演実行委員長) ソウルで大絶賛を浴びた公演。東京でも同様に、演目が終わるたび客席から大きな拍手が送られ、観客らを魅了した。 「とてもレベル高い」
知人の紹介で公演を観覧した俳優の木村一八さんは1部終了後、「新しい感覚で楽しませてもらった。『チェンガンの踊り』は迫力があったし、全体的にとてもレベルの高い踊りだと思う。歌劇団の活躍を日本のメディアがもっと取り上げるようになれば、お互いの距離を縮められるようになると思う。これから、このような文化交流を通して、日朝間が融合していければ」と話した。 足立区在住の金英才さん(57)は、「実に技量が高く見応えがあった。1部の名作は当時の在日同胞社会をほうふつさせとても懐かしくなったし、2部は創造性にあふれてまた良かった。これからも、このような公演を南でも日本でも、どんどんやってほしい。そうすれば学生たちも、もっと舞踊に憧れを持つようになり、また新たに名舞踊手が育つはず」と笑みを浮かべながら語った。 演劇「族譜」に出演している青年劇場の劇団員30余人が会場を訪れた。主人公・薛鎮永を演じている青木力弥さんは、「スピード感、迫力に圧倒され、『トラジ』や『アリラン』など知っているメロディーに胸が弾んだ。また、戦争や祖国統一をテーマにした作品を見て心をうたれ、日本は過去の清算問題ときちんと向き合わなければならないと思った」と感想を述べた。 谷六郎役の船木基さんは、「ここまで仕上げるには、本当に厳しい練習を積んでいると思ったし、刺激を受けた。また涙を拭う観覧者を見て、在日朝鮮人のみなさんはこういう場でアイデンティティを感じ、またそれが、生きる力の源になっているのだろうと思った。だからこそ、このすばらしさにさらに磨きをかけ、多彩なステージを繰り広げていってほしい」とエールを送った。(文=姜裕香記者、写真=文光善記者) [朝鮮新報 2008.3.5] |