羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

なんでシューベルトだけなの?

2008年05月03日 18時54分03秒 | Weblog
 昨日、緊急の打ち合わせで、東京駅に近い‘丸善’に出かけた。
 丸善一階の入り口近くで、ビクターのオーディオを販売していた。
 残り6台ということで、中年男性が傍に立って、説明をしている。
 耳を澄ます必要もないくらいな音量で鳴っている音は、昔のステレオブームを彷彿とさせる。
 見回すとさすがに中高年の男性が足を止めている。
 スピーカー部分には、落着いた色合いの木が使われていて、大きいものではないないが、重厚な雰囲気が漂っている。見た目の重厚さだけではなく、鳴っている低音部も重厚な響きだった。

 ふと、横に置かれたテーブルの上を見ると、本もCDもすべてシューベルトなのである。一冊だけ‘クラシック入門’みたいな本が混ざっていた。
 それから何気なく振り後ろを振り向くと、かなり離れてはいるが、カワイのグランドピアノが置かれていて、椅子席が用意され、そこにもシューベルトの写真が飾られていた。
 きっとミニコンサートでも開かれるに違いない。

 茂木健一郎さんが‘シューベルト’について書かれたから、ちょっとしたブームになっているらしい。
 この作曲家の曲は、ウィーンのサロン音楽として育てられたこともあって、確かに親しみやすい。
 個人的な好みだが、シューベルトのピアノ曲よりも歌曲が好きだ。
 
 そうそう、先週から今週にかけて、休養を取る間に、テレビ朝日の「相棒」の再放送をときどき見ていた。
 そのなかでフィッシャー・ディスカウが歌う「冬の旅」が、BGMとして流れていた。 
 いやいや、この「相棒」の音楽は、いつもかなり凝っている。
 で、その回は北海道の冬が舞台だった。そこで、効果的にシューベルトが使われていたのだ。そうなると筋はどうでもよくなってBGMばかりを聞いてしまう。

 さて、こんな夜の過ごし方だってあるんですよね。
 シューベルト・シューマン・ブラームスの歌曲を聞きながら、美酒に酔う。(私はチョコレートでもいただこうかな)
 で、一昨日の新聞広告に‘バカラ’特性の瓶にブレンドされたコニャックの逸品が出ていた。瓶は光の当たり具合で色が変わるとあった。
 暖炉があり、どっしりとした家具があり、書棚には皮表紙の分厚い本が並んでいて、装飾が施されているベーゼンドルファーのグランドピアノがあって、夫婦でも恋人同士でも、友人同士でもメンバーは気が合いさえすれば誰でもいい。ピアノの伴奏でリートを、ヴァイオリンやチェロや、その他の楽器を演奏する。
 音楽を奏でてすごす贅沢な味は、正にこの世の最高の極みに違いない。
 
 で、先ほどのコニャックだが、記事に吸い込まれるように読み進んで最後にお値段が記されていた。な、なんと、400万円だという。
 せっかく差し上げてもいいかとおもう男性の顔を浮かべながら読んでいたのだが、顔は広告記事のなかにビヨ~ンと溶けて消えてしまった。

 話がずいぶん遠くに来てしまった。
 収拾がつかない。
 今日は、このまま空中分解であります。
 言いたかったことは、シューベルト以外にも、こころが和み落着き最高な幸せ感に浸れる曲は他にもありますよ! ってことでした。
コメント
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