羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

肩の荷がおりた!

2024年01月29日 16時18分32秒 | Weblog
母の一周忌法要がとどこりなく終わった。
思えば、昨年の立春の朝に母は静に息を引きとった。
通夜・告別式、そして3月の納骨まで、あれよあれよと過ぎてしまった。

それから10ヶ月余り。
その間、母が亡くなった実感が、なかなか持てないまま過ごしていた。
徒歩10数分のところのにある老人施設で、生きているいるような気がしてならなかった。

ところが、昨日のこと母が眠る寺の本堂で、住職さんが唱える追善法要のお経を聞くうちに、今まで経験したことがない心の穏やかさを感じていた。
参列してくれた親戚の者とともに、墓に花を手向け、線香を焚いて、手を合わせた。
それから和気藹々とした会食。
寺の開館を出た時には、無事に法要を終えた安堵感に包まれた。

翌日の今日、寒さが少し緩んだ午後、散歩に出かけた。
柔らかな日差しを受けて、一歩、また一歩。
なぜが、歩みを進める足が、軽い。
母は亡くなった!
肩の荷がおりている!

ひしひしと実感がわき起こってきた。

公園を出て、住宅地に差しかかったとき、目の前に小さな祠を見つけた。
今までも目にしていたのに、足を止めることはなかった。
穏やかな気持ちでシャッターをおした。

ぐるりと街を巡って、自宅まで程近い植え込みに蕾が膨らんでいることにも気付かされた。
花の香りで春の彼岸を知らせてくれる沈丁花だ。

こうして母の死を全身で受け止めることができた午後の散歩。
わたしに残された時間は短い。
なぜか しっかり おだやかに 生きられるような気がしてきた。

立春は近い!


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竹内敏晴の仕事

2024年01月24日 13時15分06秒 | Weblog
スタニスラフスキーに関連して、竹内敏晴について調べごとをしていた。
インターネット検索で、お世話になっている先生が、《「研究ノート」『竹内敏晴の仕事ー からだとことば』》と題して、大学論文集に寄稿されていたことを知った。

本日、朝一で国会図書館に出かけて、コピーをとってきた。

竹内敏晴の人となり・仕事がすっきりと理解できる内容だった。
つるまきさちこさん、鳥山敏子さん、見田宗介さんとの関係も書かれていた。
ぜひ、参考にさせていただこう。

現在は石川県の金沢にお住まいになっているが、「スタニスラフスキー」「演劇と教育」、「声の問題」等々、話を伺う機会をお願いしたいと思っている。

地震の影響は少なかったと聞いているが、もう少し時間を待ってお願いしてみよう。
こんなに近いところで、論文を書かれていたとは。
昨日まで全く知らずにいた。
そんなものです!
自分をなぐさめている。

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「現代ストレート写真」の系譜 恵比寿

2024年01月23日 15時59分02秒 | Weblog
「穏やかな目で身近な日常をストレートに捉えた写真」
MEM 恵比寿駅東口から徒歩5分
ちょっとわかりにくい場所に、そのスタジオはあった。

牛腸茂雄の写真を中心に、4名の方々の写真は、日々の風景を静かに切り撮っていく。

その中のお一人、私たちが知っていた佐治嘉隆とは、一味違う佐治嘉隆がいた。
彼のバリの写真とは異なる。
彼の早川書房の表紙や挿絵とも違う。

新宿・府中、街の風景を、優しさと冷徹さが同居する目のシャッターは、その時代の日常を写し留めている。

人はいくつもの顔を持つものだなぁ〜、と。
その一つ、作為を嫌い、極力虚構を加えない写真空間。
これがストレート写真なのか、と何かわかったような気がしてきた、が、本当にはわかっていないのかもしれない、とも思う。

都会の奥、一隅にある隠れ家のようなビルの3階。
喧騒とは無縁のアトリエに飾られた写真たちを見るうちに、この頃わさわさと熱を帯びた私の脳を冷気をおびた風が吹きぬけていった。

1月28日(日)まで。
〒150-0013  渋谷区恵比寿1−18−4 NADiff
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朝日新聞 be「はじまりを歩く」1月20日「段ボール」

2024年01月20日 08時36分54秒 | Weblog
本日の「はじまりを歩く」は「段ボール」の物語だった。
あったかーい! 
記者さんの思いにジーンと胸が熱くなりました。



イギリスで発明され、アメリカで改良。
発明から半世紀を経て、井上貞治郎が国産化に成功。

1909年、貞治郎は外国製に匹敵する品質のものを完成させた、という。
「段ボール」の命名が、いいなぁ〜。
弾力紙、波形型、しぼりボール、……、たくさんの候補の中から語呂がいいとして「段ボール」と貞治郎が命名したとある。
確かに、語呂がいい!

私ごと。
いつの頃からかこの紙面を、朗読練習用に読み上げるようになった。
自慢じゃなけど、始めてから今日まで、一度として休んだことはない。

その日によって思いもよらない物語が書かれている。それが楽しい。面白い。ためになる。内容が深い。世界が開かれる。。。。。。
とはいえ、全体を通して、一度して噛まずにスラスラと読めることの方が少ないが、今回の文章は、次へ次へと気持ちが乗って、読みやすかった。
というより"段ボール愛”が伝わって、ほっこりあったかくなったことで、舌のまわりもよくなったのかも。
なんちゃって!
いい物語でした。
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オンライン取材を終えて思うことあれこれ

2024年01月19日 09時20分26秒 | Weblog
昨日、1月18日に京都からのオンライン取材を受けた。
『「野口体操」ふたたび。』を読み、YouTubeの「野口体操ch」を見た上での申し込みだった。
企画した方は、学生の頃に合唱で「こんにゃく体操」を習っていたそうだ。

右側のラフ版は、今は亡き佐治嘉隆さんが教えてくれた手づくり。
コロナ自粛が始まってすぐに、「野口体操ch」を撮影するために急遽用意したもの。
一代目はボロボロになったので、これは二代目である。

今回の取材は見開き2頁で、野口体操の動きはイラストで掲載するという。
それだけでなく取り上げた動きは、QRコードをつけて動画と共有させる案が、その時に示された。
それを受けて、サービス精神旺盛の私としては、取り上げた動きを貼り付け用に丁寧に見せて取材を終えた。

野口体操紹介に、お蔵スタジオがあってよかった?
ここの一つの活用法と思えばいいのかな?
昔の取材を思い出して思いは複雑!

聞くところによると、第170回 芥川賞受賞『東京都同情塔』九段理江さんは、全体の5%くらいは、生成AIの文章を使っているそうだ。
作家の創作活動のイメージといえば、えんぴつ舐め舐め、書き直しの連続で、気に入らない紙をぐちゃぐちゃにして部屋を散らかす時代があった。
むかしむかしのお話。

良いも悪いもなく、そういうものだとして、新しい時代ははじまっている〜〜。新・文明開化の時代に、いつまでついていけるのか。
このへんで、“そろそろ降りようかな” なんて思いながら、朝刊をめくっている75歳・わたし。
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追伸:鷲田清一氏「折々のことば」1月17日 出典ページ『原初生命体としての人間』

2024年01月17日 16時38分46秒 | Weblog
『原初生命体としての人間』第6章 「いろいろな問題」
「タイミングについて(4)」〜「筋肉の緊張」より出典されたようです。



三笠書房版        248頁〜250頁
岩波同時代ライブラリー版 271頁〜273頁
岩波現代文庫版      282頁〜283頁
できれば「タイミングについて」〜「筋肉の緊張」全体に目を通していただけるといいかと思います。
せっかくですから、『原初生命体としての人間』を再読 再々読 ・・・・をおすすめします!
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「折々のことば」鷲田清一 2971 2024・01・17(水)

2024年01月17日 07時03分56秒 | Weblog
朝日新聞「折々のことば」鷲田清一
野口三千三『原初生命体としての人間』から

知らず知らずのうちに身体を固めて身構えてしまうことが多い昨今。
こうした時だからこそ、身体をほぐし緩めてみましょう。
筆者は、身体の動きに直接通じる具体的なことばを選んでくれました。

阪神・淡路大震災から29年 
5時46分 ともに 祈りを捧げる朝でした。          
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「野口体操の会」会員向け第2回特別レッスン

2024年01月15日 14時32分35秒 | Weblog
昨日、お蔵スタジオで第2回「特別レッスン」を開いた。
参加者は6名限定で、事務局の近藤早利さんがビデオ撮りで参加。

合唱の練習ではありません。

「野口体操とは」Key Noteをつかって 野口体操の来歴復習 
        参加者から積極的発言をいただき話が膨らみました!                               
              
                

野口三千三先生寄稿記事 2つ

1949年「からだを美しくする体操」

  国会図書館で見つけた
書かれている運動を実践してみると!

「ポーズの研究」野口三千三+宮川睦子
  大宅壮一文庫で偶然発見
  いい雰囲気の2時間半〜
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BOUNUS TRACK内 「 日記屋 月日」5坪のお店

2024年01月10日 18時46分19秒 | Weblog
小田急線・下北沢駅(南口)と世田谷代田駅までの散歩道に
「BOUNUS  TRACK」はある。



若者たちのそれぞれのアイデアが生きた飲食店や洒落たものを売る店。
その中に「日記屋 月日」が入っている。

他には、ワーキング・スペース、ワークショップやイベントが開催できるレンタルスペースなども。

小田急線の下北沢駅が地下化されたことで生まれた地上の細長い空間。
その空間を生かした新しいコンセプトの商店街である。

「日記屋 月日」


古今東西の日記本が集められている。
自費出版の「日記」コーナーがあって、つちや りささんの『温水日和』も置いてある。

町から書店が消えていく中で、この空間に本屋さんが元気だ。
静かに本が読めるお店もあって、若々しい粋な空間は、散歩するだけでも気持ちが安まる。

気忙しさから逃れて、実験的な商店街で息抜きをするのもよきこと!
おすすめでーす。
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『温水日和』つちや りさ

2024年01月08日 09時33分09秒 | Weblog
朝カル日曜クラスに、長年通っている尾高さんからこの本をいただいた。

『温水日和』2021−22 つちや りさ

尾高さんは、「日記屋」というサイトで見つけたという。
日記を専門に扱っている本屋さん。
下北沢に、ほっこりする雰囲気のリアルなお店もあります。

以前、教室に通っていた、つちや りささんが自ら出版された本だった。
「野口体操のことがたくさん書かれていますよ」
その言葉通り、6日も記録があり、さらに裏拍子には2021年7月4日の感想が・・・・・。


「わたし、こんなこと言ったのかなぁ〜、すっかり忘れているわー」
そこでメールを差し上げた。
昨年の大晦日に、ブログに載せる許可をいただいた。
わたしからあげたメール文をここに載せることに。

*****

りささん お久しぶりです。

先日、朝カル日曜クラスの尾高さんから『温水日和』拝受しました。
野口体操を全身で楽しんでくださっていて感涙!です。

まどろみの午後に、1ページまた1ページと読み進めています。
お辛いことも さらりと書かれていて、そのことまでも 読み手としては、慰められるから不思議です。

日常の中の理不尽さ、日常の中の何気ない彩り、日常の中で気づかずにやり過ごしてしまうことを、細やかな感性でひろいだし、描きだされている、なんてすてきな日記でしょう。

またご一緒に腕をぶらんぶらん・・・・してみたい!
またご一緒に足をぶらんぶらん・・・・してみたい!

りささんのうるわしい心に触れさせてもらいたい。
手が届く距離で。

11月の夏日なんて信じられないことが起こるんですね。
やすらかなからだ おだやかなこころ それでも少しだけ波立つ日常 
ほっこりと嬉しくなる出来事が、りささんのもとにどこからともなくやってきますように。

わたしのブログに紹介してもいいですか。
気が向いたらお返事ください。

まるごと全身で「ありがとう!!」

はとり みさお
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生きているだけで素晴らしい!

2024年01月04日 09時29分44秒 | Weblog


忌中のため新年のご挨拶は失礼しました。

災害、事故でお亡くなりになった方々のご冥福を祈ります。
怪我をされた方々には一日も早い回復を願ってやみません。

私、正月三日間、ひたすら『三千三伝』第2部・演劇編を書きながら、静かに過ごしていました。
それだけでありがたい新年の幕開けとなりました。

本年もよろしくお願いいたします。

2024年正月

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