今朝方、一通り朝の片づけを終えて、二階の座敷に横たわった。
‘真の動き’を始めたのだが、いつの間にか手足を伸ばし顎を少し(15度くらい)あげて、息を吐き鼻から息を吸う呼吸法を始めた。
畳の目にからだの重さが吸い込まれていく。
ぽたり……ぽたり……、水が滴るように、落ちていく。
そうなると呼吸を味わっているという意識は次第に失われていく。
覚醒していた意識は、脳髄の奥深くに沈み込んでいくのだ。
引き換えに潮騒の音が聞こえる。
。。。。。<あぁ~、この音は、観音崎の音だ>。。。。。。
あの入り江は遠浅だった。
砂浜から近いところに岩場もあった。
視界は比較的狭い。
しかし、丁度潮目が変わるあたり。そのあたりは大型の船舶の航路になっているらしく、ゆったりと航行する船の姿が、真横から眺められて旅情をそそられる。
その観音崎の燈台に、一度だけいったことがある。
車を途中で乗り捨てて、徒歩で岬に向かう。
その道々、雑草が生い茂るなかに‘豆の花’を見つけた。そのマメ科の花は、ちょっと触っただけでも、ほろほろ泣きながら散ってしまいそうな風情だった。
軽い傾斜地を歩くからだの芯まで、太陽の光は届いていた。
紫外線がどうの、UVカットをしなければならないなど、何も考えずに燦燦と降り注ぐ日差しを避けようともしなかった。
静かだ。
岩場に打ちつける波の音以外は、静かだ。
いや、波の音だって五月蝿くはない。
脳髄の奥から、昔、身体に刻まれた記憶が、じわあじわと表層に立ち現れた。
私は、観音崎にいるのではなく、自宅の座敷にいるのだ、とわかっていても錯覚の海を漂う感覚を味わいながら朝の体操をする。軽く筋肉を伸ばす。
部屋を通り抜ける風に、呼吸乗せてみる。
いつの間にか、雲間から顔をのぞかせている太陽が、足先にまで届くのを捉える。
ジワァ~ッと熱くなって、再び、意識は覚醒し始める。
畳が一目ずつ私のからだの湿気と熱を吸い取ってくれるのも感じつつ……。
「今日は、土曜日だ。午後から、朝日カルチャーのレッスンが……」
半覚醒状態のなかで、現実に引き戻されることに、少しだけ抵抗してみる快感!
‘真の動き’を始めたのだが、いつの間にか手足を伸ばし顎を少し(15度くらい)あげて、息を吐き鼻から息を吸う呼吸法を始めた。
畳の目にからだの重さが吸い込まれていく。
ぽたり……ぽたり……、水が滴るように、落ちていく。
そうなると呼吸を味わっているという意識は次第に失われていく。
覚醒していた意識は、脳髄の奥深くに沈み込んでいくのだ。
引き換えに潮騒の音が聞こえる。
。。。。。<あぁ~、この音は、観音崎の音だ>。。。。。。
あの入り江は遠浅だった。
砂浜から近いところに岩場もあった。
視界は比較的狭い。
しかし、丁度潮目が変わるあたり。そのあたりは大型の船舶の航路になっているらしく、ゆったりと航行する船の姿が、真横から眺められて旅情をそそられる。
その観音崎の燈台に、一度だけいったことがある。
車を途中で乗り捨てて、徒歩で岬に向かう。
その道々、雑草が生い茂るなかに‘豆の花’を見つけた。そのマメ科の花は、ちょっと触っただけでも、ほろほろ泣きながら散ってしまいそうな風情だった。
軽い傾斜地を歩くからだの芯まで、太陽の光は届いていた。
紫外線がどうの、UVカットをしなければならないなど、何も考えずに燦燦と降り注ぐ日差しを避けようともしなかった。
静かだ。
岩場に打ちつける波の音以外は、静かだ。
いや、波の音だって五月蝿くはない。
脳髄の奥から、昔、身体に刻まれた記憶が、じわあじわと表層に立ち現れた。
私は、観音崎にいるのではなく、自宅の座敷にいるのだ、とわかっていても錯覚の海を漂う感覚を味わいながら朝の体操をする。軽く筋肉を伸ばす。
部屋を通り抜ける風に、呼吸乗せてみる。
いつの間にか、雲間から顔をのぞかせている太陽が、足先にまで届くのを捉える。
ジワァ~ッと熱くなって、再び、意識は覚醒し始める。
畳が一目ずつ私のからだの湿気と熱を吸い取ってくれるのも感じつつ……。
「今日は、土曜日だ。午後から、朝日カルチャーのレッスンが……」
半覚醒状態のなかで、現実に引き戻されることに、少しだけ抵抗してみる快感!