羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

野口三千三 編集者・ジャーナリスト 青柳茂男との出会い

2022年07月16日 05時52分36秒 | Weblog
偶然か必然かはわからないが、青柳氏との出会いがなければ「野口三千三は野口三千三にはならなかった!」
それが、野口ノートから言葉を書き写しながら得た実感だ。
パソコンに打ち込むのではなく、あえて手書きすることで判別が難しい文字を読み解くことができる。

「言葉にならないところに体操の本質がある」
かたくなにこだわっていたという野口。
ところがどっこい、ノートには“体操観・自然観・実技の工夫”などたっぷり綴られている。新しい発見の興奮が、ビシビシ伝わってくる。
 
断片に過ぎないノートの言葉から、1967年『現代の眼』に「体操による人間変革」を書かせて掲載し、5年後の1972年に『原初生命体としての人間』として上梓する。その間に「野口体操」の礎が築かれた、と言っても間違いない。
著者と編集者の協働作業は、体育・体操を専門とする野口をしてその領域から飛躍させる道を啓いたと確信した。

60年代〜70年代は、騒然とした時代だった。
当時、野口がいう「からだの動きの実感から得られる思考」、ここに照準を合わせた向こう見ずな編集者が彼の他にいただろうか。いたかもしれないが、臆病から行動に移せなかったのだろう。

青柳氏曰く「哲学する身体」。彼は、筆者と共に呻吟した編集者であるが、その時代とその先の時代を見据えるジャーナリストでもある。

青柳氏あってこそ、野口三千三は野口三千三として存在している。
本の力、ここにあり!
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57年前の「プログラム」

2022年07月13日 09時46分33秒 | Weblog
57年前の「プログラム」

野口三千三先生が、菊田一夫製作・演出の東宝現代劇「奇跡の人」の『無言の闘争劇(小津)』の重要な場面で、演出の手伝いをした経緯を調べていた。

先週末、名古屋から綺麗な状態のプログラムが届いた。
ページをめくって、「翻訳後記」小津次郎(東宝海外演劇研究会 東大・英文学教授)を読んで納得。
稽古は東京で行われたが、公演は名古屋だった。
野口先生は、1965年8月名鉄ホールまで足を運んで、舞台を見ている。
そのことも確かめられた。
実は、昭和40年の野口ノートには、野口なりの演出プランとともに稽古の様子が詳しく書かれている。

次なる疑問は、東宝の仕事を引き受けるに至った経緯について。
57年前かー。
思わず、天を仰いでいる私。
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資料待ち

2022年07月08日 05時47分32秒 | Weblog
昭和42(1967)年9月号『現代の眼』野口三千三の評論「体操による人間変革」に添えられているプロフィールを読みながら、ここに記されている事柄の根拠になる野口の思いと活動を調べている。

《専攻は、「(舞台)芸術の基礎としてのからだの動き」。演劇をはじめ、映画、テレビ、美術、舞踊、音楽各界で「からだの動き」からの基礎指導をおこなっている。》

その2年前の昭和40年に遡って、記述に当てはまる野口の活動記録を見つけた。
確証を得たくて、大宅文庫に調べに行ったのだが。

最初は軽い気持ちだった。
しかし、調べていくうちに、野口がこの記述にあるような「芸術の基礎とてのからだの動き」というようになる出来事とその行動が見えてきた。

そして、今、名古屋から送られてくる資料待ちしている。
どれほど誠心誠意、この問題に立ち向かっていったのか、確証になるかもしれないからだ。

さてもさても、連日のこと走り書きや、崩し字を解読しながら野口ノートを読んでいると、他のことが手につかなくなる。
実に、困ったー、状態である。
でも 面白い!
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読み解く

2022年07月06日 19時47分38秒 | Weblog
大宅文庫でコピーしてきた複数の週刊誌記事と照らし合わせてみた。
すると野口ノートの読み解きスピードが、俄然、はやくなった。
思いがけない人間・野口三千三の心情までも浮かび上がってきて、ドキドキしている。

これで、今回のテーマとした問題の書き取りはほぼ終了した。
時系列や人物の名前等々がわかることで、判別がつく文字がいくつもあった。
それでも1、2つ読み解けない文字が残っているのだが。

明日からは、いくつかのテーマを立てて、分類をしながら書き取っていくことにしたい。

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「大宅文庫」を訪ねて、祈る! 松沢病院の木々・・・神宮外苑のようになりませんように

2022年07月05日 09時50分23秒 | Weblog
昨日、午後。
急に時間ができたので、今週半ばに行くを予定していた「大宅壮一文庫」を訪ねた。
20年ぶりだろうか。
存続が危ぶまれていると話には聞いていたが、入館者は激減していた。

さて、目的は昭和40年の5月〜8月発行の「女性自身」の記事を調べること。
15冊のページを一頁ごとにめくったが、あいにく探していた記事は見あたらなかった。
まさか「平凡パンチ? それは、ないない!」
プラス10冊ほど追加し、関連する記事を足してコピーをとった。

残念な気持ちは微塵もおこらなかった。
きっと司書の方々の対応が親切だったからに違いない。

外に出ると来た時よりは気温は高くなっていたが、先週の暑さは嘘のようだ。
八幡山駅を降り立った時にも感じたが、この町の香りがすごくいい!
松沢病院の樹木が界隈の空気を清浄化している。

ふと、神宮外苑の木の伐採ニュースが思いだされた。
「ここの木々も、もしかして・・・・・」
取り越し苦労でありますように。

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野口三千三と「奇跡の人」・・・・Water

2022年07月04日 11時33分00秒 | Weblog
YouTubeで「奇跡の人」の抜粋を見た。
サリバン先生はアン・バンクロフト、ヘレン役はパティ・デューク。
あらためて感動!

野口三千三が東宝・芸術座で1965(昭和40)年に上演された「奇跡の人」に関わった話を思い出し、調べ始めた。
「ことば」と「もの」、言葉によって世界が開かれていく素晴らしさ。
野口自身もこの台本を通し、演劇を通し、目を開かれた記念すべき作品であると、私は仮説を立てた。
とにかく野口ノートには、この舞台に関わる多くの記述が見られる。

今週は、このテーマを追ってみたい!

Water・・・・W W WW ゥオ ぅお  ゥオ〜〜〜〜〜〜!

せめて水溜まりに移る景色を撮ってみました。

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