羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

演劇の1週間 29日金曜日 「1匹の鬼ー江戸文化を愛した永井荷風の物語」

2023年09月30日 10時07分40秒 | Weblog
第35回池袋演劇祭参加作品を北池袋 新生館シアターで観劇。

9月に豊島区内で公演を行う団体が参加

池袋駅を中心に7つのスタジオで開催されている演劇祭である。
地域密着型の演劇祭は、大変いい企画である、と思う。
ひとつ離れたところだが、大塚駅下車で「折戸通り」でも一軒。
野口先生のお宅に大塚駅からどうしてもタクシーに乗らないといけない時に通った懐かしい通りだ。

野口体操の「外にいる私の内弟子ー宮守乙十葉さん」が演出をされている。
以前は学生だったり、OBたちのスタジオ公演はよく見に行っていた。
久しぶりの接近した舞台。
出演者は4名で、15名の役をこなすのが、実にスリリング面白かった!
開演前にキャストの顔と役柄を頭に入れた。
荷風役だけは、一人一役だったが、他の人はそれぞれわかりやすく演じ分けていたので、老婆心であったと安堵する。

詳しいことはネタバレになるので書かないことにする。
6役を引き受けた役者さんが、なんと石川左團次も演じた。
荷風がみた歌舞伎だとすると、ロシア公演を行った二代目左團次だったのでないのか?
物語を外れて楽しんでしまった。
欲を言えば、芸者の八重次さんの後ろ姿で三味線を弾くか日本舞踊を踊るシーンもあると、荷風がなぜ江戸文化に回帰したのか、説得力が増したかも。八重次さんは藤蔭静枝さんで、創作日本舞踊の旗手で洋舞の江口隆哉さんも一目を置く人だった。
この時代の日本舞踊のお師匠さんは、自ら三味線を弾きながら踊りの振りをおしえていたので。
これは知っている人が少なくなったので、わからないシーンになってしまうので取り下げることに。しかし、父親の永井久一郎が欧化政策の一翼を担った人物だけに、息子としての反発から江戸文化に傾倒していく、そこが強調されたかもしれない、と思った次第。



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演劇の1週間 28日 木曜日 早稲田大学演劇博物館

2023年09月30日 09時46分51秒 | Weblog
今週は、YouTubeで山本安英主演「夕鶴」をみた。
ある時は、木下順二自筆サイン入り千回記念の本(台本)と見比べながら、科白の妙を味わった。

9月28日「らんまん」で、早稲田大学に演劇博物館を作る、という話が取り上げられていたことで背中を押された。

行ってみたいと思い続けてようやく
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館

エリザベス朝時代、16世紀イギリスの劇場「フォーチュン座」を模した建築は落ち着いた佇まいで、都の西北・早稲田の森と言われただけある雰囲気が残っている場所。

左から二人目は初代市川左團次

2代目の左團次はロシア公演を行った際に、スタニスラフスキーと出会っている。なるほど小山内薫のと共に翻訳劇に取り組んだ、という。
この絵を見ていると歌舞伎の革新に繋がる面白さを感じた。

長谷川一夫の衣装 「雪之丞変化」
京劇・背も高くしっかりした体躯の役者か
 一階廊下 ここで一息 
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目次

2023年09月29日 16時17分15秒 | Weblog
『野口三千三伝」の目次が見えてきた。
第一部は、「群馬編」と「東京編」で、これまでにほとんど書いてあるけれど書き直しも考えている。


第二部は、「演劇編」と「哲学する身体」の2部構成。

プロローグは「野口三千三の恋文」から
「演劇との出会いから」→「解体する体操」・「体操による人間変革」→「もっと自由に・・・・」→「哲学する身体」
エピローグは「ある女性との対話」昨日(9月28日)電話での何気ない会話から結びのヒントもらいました!ので。
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山本安英の「夕鶴」動画

2023年09月27日 16時04分41秒 | Weblog
記録として残っていた!

   1980年代 北上市民会館
           
            美しく軽やかな身のこなしと科白

山本安英は1902年生まれ。
このとき78歳〜である。
驚きである。
人間の女性と無垢な汚れなき鶴の演じ分けは見事だ。

團伊玖磨の音楽もよかった。

映像の質音響の質など、どうでもいい。
見られたこと、聞くことができる幸せを感じた。

そして、野口ノートを読み返している。
これからゆかりの人々に会うことになる。
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「らんまん」最終週に

2023年09月26日 08時21分02秒 | Weblog
昨日25日、本日26日、「らんまん」を見ていると身につまされる。
残された資料をどのように整理し、継ないでいくのか。

ある人が言った。
野口三千三に羽鳥操がいたように、羽鳥操に羽鳥操がいないことが・・・・・。
そうなのよね。
おっしゃる通り。

「来てくださいって」お願いしてます!

「らんまん」最終週に、助手として現れた紀子さん(ナレ担当:宮崎あおい)が家にも来てくれたらいいのになぁ〜。お昼ご飯は、私、作りますよー。
今週は、泣かされっぱなしかも。
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無念

2023年09月25日 18時37分58秒 | Weblog
誰かに言いたくて、たまらない。
うずうずしている。
そういう自分の衝動を抑えるために深呼吸、深呼吸。

山本安英著『女優という仕事』岩波新書に目を通した。


巻末にある木下順二が寄せた「山本安英の仕事」のなかに、「ぶどうの会」が解散せざるを得なくなって、その整理を完璧に行った山本の凄さを読んだ。
具体的な名前や事件については、山本・木下両氏ともどもどの本にも、一行も書き留めていない。
しかし、「ぶどうの会」が消滅したことへの無念さが伝わってくる。
無念 無念 無念 無念・・・・・・。
だんだん山本・木下、二人の思いが乗り移ってきそうで怖い。
その時の原因の一つになった事情を、私は野口から聞いている。
その後の野口三千三の行動について、私はなんとも言えない。

でも、その時その場にいたら、私は野口三千三の行動を許さない人間だったかもしれないし、絶縁するほどの大喧嘩したかもしれない、なんて思ってしまう。
よーく考えよう。

ひとつ言えることは、岡倉士朗さんが道なかばで亡くなったことは、かえすがえすも残念。
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墓参り

2023年09月24日 18時31分21秒 | Weblog
気持ちのいい日和に誘われてお墓参りに。
立春の日に旅立った母のことをしみじみ思う。

結構言いたいことを言う人だった。
でも、チャーミングでもあったから、きつい物言いでも憎めなかったのかもしれない。

花と線香を手向けて思った。
私にいちばん言いたかったことは、言わずに墓に持っていった。
私からも母に聞きたかったこともあったけれど、あえて聞かなかった。
終わってしまった。

帰りは、新宿に出て用事を済ませ昼過ぎに帰宅。


一息入れてから、外回りに掃除をしただけ。
秋の彼岸は日暮れが早い。
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演劇との馴れ初め

2023年09月24日 08時08分27秒 | Weblog
野口三千三と演劇の馴れ初めを書こうと、8月中旬から一気にせめた読書だったなぁ〜。

そんな感慨を抱きながら、予定の最後の一冊を手に取った。

ありました!
どうしてもほしかった宝物がザクザク出てくるではありませんか。

    本はありがたい
スタニスラフスキー、チェルカッスキー、岡倉士朗、木下順二、山本安英、沖正弘、龍村修に野口ノートと残された資料等々。

昨日の朝カル土曜クラスでは、スタニスラフスキーの感覚訓練・集中のエチュードを野口体操の「上体のぶら下げ」と「上体のぶら下げ対話」の動きに絡めて、第一段階のレッスンを行った。

今月は5週目の土曜日もあるので、もう少し踏み込んで体操に生かしてみよう、と思っている。

かかっていた靄が少しずつ晴れていくのです。
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本日の朗読練習 畳

2023年09月23日 11時41分47秒 | Weblog
朝日新聞be 「はじまりを歩く」は「畳(京都市)」。
散歩のたびに、畳屋さんの前を通る。
ある日、店先に並べてあった畳敷きのサンダルを買った時に、畳表でつくったコースターをもらったことを思い出した。
お彼岸のお中日だから休みかもしれないと思いつつも、開いててほしいと祈りながら高円寺の商店街を南に小走りで向かった。

  新聞記事と畳表のコースター

「何に使うんですか」
説明すればするほど、相手にはわからない話。
朝日カルチャーの野口体操講座でスタニスラフスキー・システムの「音の瞑想」に引き続いて、勝手に私が加えている「触覚の瞑想」で、畳表のコースターを味わってもらうためなのだが。
かいつまんで話をして、10数枚を売ってもらった。
これで全員に一枚ずつ手渡して味わってもらえる!

写真は目の細かさ、色合いが異なる3枚を新聞の上にのせて撮ってみた。
先週に引き続き、勝手に拡張した「五感による瞑想」の準備も整った。
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野口三千三の恋文

2023年09月23日 08時18分58秒 | Weblog
ちょう去年の今頃だった、と思う。
野口ノートを解読していたとき、山本安英主演の『夕鶴』を観た感想が書かれている一文に目がとまった。
というより心がとまった。

最大限の賛辞が綴られているが、これは恋文。

滅多に、いや、まったくといった方が正しい。
情というものが感じられないノートの記述の中に、突然あらわれた「つう」への恋慕。

何度も何度も読み返した。
「先生、よかったですね。女に恋する・・・・」

『歩いてきた道』山本安英 今朝から読み始めた。

込み上げるものがある。
淡々とかかれている山本の文章に、野口の人生を重ねるというか、相対化して人と時代を読んでいる自分に気づいた。

泣くようなところではないのに、涙で活字が曇ってしまう。

それって嬉しいことだった。
それって切ないことだった。

神様は、この瞬間のために、48年前に私を野口体操に出会わせてくれたのに違いない。
そう思えた。

先生、よかったですね。
そうつぶやいてページをめくった。

 昭和23年弘文堂と1994年中公文庫
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今まで何を読んできたのだろう

2023年09月21日 17時35分56秒 | Weblog
ヨガの関係の本を読んで、ほぼ読了に近づいた。
今日は、山本安英の本があっちこっちの古本屋から届いた。

野口三千三を知るために、感じるために、描くために、生きてきた軌跡を辿る旅は途上にある。

本を読み、場所を訪ね、人に会う。

その旅からちょっと離れていた。
ふたたび旅路を歩き始めている。
それまでとは違う読みが出来るようになっている。

やすまず、たゆまず、心の重心をひと処に落とし込んで、あきらめずに継続する意味はある。しかし、いっとき離れてみることも大事なんだ、と思い始めている。

あらためてみて思った。
一年前までドツボにハマっていたとは感じなかったが、今にして思えば相当に狭い視野状態に陥っていた。
 
『間を空け、間をま待つ。前者は空間のこと。後者は時間のこと』
野口先生の言葉の意味が、身に染みる。

今は、資料や本を読むことが楽しくて面白くて仕方がない。


涼しくなってきたのでそろそろ会いたい人に連絡をとってみよう。
早速、今朝のうちに60年前のことを知っている人に電話をした!
まだ、ご健在だったことにホッとしたところ。


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瞑想の拡大解釈にすぎる? 邪道?

2023年09月18日 09時17分02秒 | Weblog
「瞑想」という言葉を AI ではなく あえて Wiki に引く
「・・・・心を静めて無心になること、何も考えずにリラックスすること、心を静めて神に祈ったり、何かに集中すること、目を閉じて静かに思いをめぐらすことなどとされている・・・・」とある。

想う。
野口体操のヨガの逆立ちは、頭の中心・一点に重さを流し込み、余分な力はいらない、と教わってきた。
私の「野口流ヨガ逆立ち」は、そのイメージに加えて、背中側がほぐれていて「バランス感覚+全身の張力」で立つことができた時がいちばん気持ちいい。
そこで、この時の身体感覚を、もう一つの瞑想として数えたい。

うぅっ!
もう一つということは、二つ目があるの!
そうなんです。
スタニスラフスキーによる「音の瞑想」つまり「聴覚の瞑想」。
静かに座して、聞こえてくる音に集中する。
音の質、音と音の距離感、さらには音から紡ぐ物語(羽鳥)さえありうる。
心を鎮めて、音にひたる。

それがありならこれもありか?

昨日の朝カル日曜クラスで
「音の瞑想」の後に、小さな板チョコレートの味を、じっくりたっぷり時間をかけて味わってもらった。
断食を終えて最初に食するものは、驚くほどの時間をかけ、丁寧にそのものの味を味わいつくす。それに近い行為。
これは「舌の瞑想」「味覚の瞑想」と拡大解釈。

そうなるとまだまだありますぞ。
「触覚の瞑想と視覚の瞑想」
二人で組んで「上体のぶら下げ対話」と行うというもの。
最初は視覚を生かして相手に触れる。
続いて目を閉じて、視覚を捨てて、触れる手を目に代えて対話する。
そのうちに全身感覚が触れる手に集まってくる。
相手の動きを鋭敏に感じ取ろうとする意識が働く。
消すことで、見えてくる世界(動き)がある。
すると見ようとする意識までも消える。

「香りの瞑想」「嗅覚の瞑想」
これは、先週末に書いた。
お蔵スタジオの水拭き掃除のあと、わずかに差し込む淡い光の中で線香の香りに身をひたし、味わった「香りの瞑想」の時。
たちのぼる煙に、複雑な香りをききわける行為の話をした。
その体験の後の爽快さは、こんがらがった「脳の掃除」になった話をした。
いつか皆さんにも体験してもらおう。

こうした瞑想体験をしてもらった昨日。
残されたレッスンの時間はわずかとなったが、一人ひとりが、これまでにない味わいに身を委ねて、野口体操つまり自分の身体に起こる感覚を大切にしながら動いてくれた。

不思議な爽やかな解放感・ゆったりとした交流感のなかで、ゆっくりな動きはもとより鋭い動きまでも、(そう見えたのは、わたしの独りよがりかもしれないが)、自然と緊張が解けてくれたように見受けられた。

これを瞑想というのは、いかにも邪道であろうか。
一歩間違うと危ない危ない。

最初に『スタニスラフスキーとヨーガ』の本の内容と野口三千三の演劇界との関わりを話の中で、なぜ「瞑想」を取り上げるかを語った上での展開であった。

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ガチャガチャを開けて出てきたもの

2023年09月18日 07時49分25秒 | Weblog
フグ 光るつぶつぶ サウナで寝そべるアザラシ
     大人も楽しむガチャ        
 土曜日のクラスで開封 結構可愛い
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本日の朗読練習〜カプセルトイ

2023年09月16日 11時35分28秒 | Weblog
朝日新聞be「はじまりを歩く カプセルトイ (東京都台東区、葛飾区)」

 お昼の買い物のついでに入店
  両替機まであってついつい

余話 
事業の創業者ぺニイ・ハードマン氏が掲げた事業の極意
『高望みをしてはならない。ミディアム・ハピネス(中くらいの幸せ)。拡大超過は経費増』
そのことばにやられた!

高円寺の空き店舗にも
本日の朝カルレッスンにこの子たちを連れて行こう。
何が入っているのか、その時までお預け、お楽しみ!
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香に包まれて想う

2023年09月16日 08時19分57秒 | Weblog
昨日、昼間のうちに本や資料が積み上がった部屋を片付けた。

夕方、土砂降りの雨が上がってお蔵スタジオと蔵前を乾拭きし、そのあと固く絞った雑巾で床を拭き上げた。

その頃には陽もとっぷりと暮れていた。

香りがほしい
香といってもあるのは線香

奈良の甘い香りで 頭の中までゆき届いた掃除

外からしのびこむ淡い光に照らされて、あぁ〜いい気分。
アロマってこういうことなんだ、初めての香り体験。

静かだ。
時は移ろう。



・・・・本と資料の年代表記は 元号と西暦が入り混じっている迷い道
    いつの間にか脳の中につくった年表を 紙に移しとろう・・・

現実に戻ったとき、宅配が届いた。
日本の古本屋からの本たちだー。
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