40数年ぶりの大雪。
小寒でこの寒さだと、大寒過ぎは、一体どのくらい寒くなるのかしら。
被害にあわれた方々は、まったくもってお気の毒なことだ。
実は、昨年暮れから、東京でも始まっていたことなのだが、今朝は盆栽の土の盛り上がり方が、いちばん凄かった。土の一粒一粒の形がはっきりと見える。
「いったいどのくらい水遣りをしたらいいのかしらん」
とくに盛り上がりの大きな欅の鉢の前にしゃがんで、土の状態を覗き込んだ。
すると粒粒の間から、氷の粒が顔を覗かせている。
丸い水滴がそのまま凍った状態のようだ。直径は1ミリくらいだろうか。氷の粒はかなりの量ありそうだ。それが土を一粒ごと盛り上げているのだ。
「ぬるま湯でもかけたい」
思うくらいに鉢から盛り上がっている。
「冬は、夕方に水遣りをしてはいけないよ」
父がよくそういっていた。
土のなかの水が凍って、鉢が割れることがあるらしい。
「なかはどのくらい乾いているのだろう」
一見するくらいでは、わからない。
後ろを振り返ると、水を溜めてあるバケツにも、氷が張っている。
その氷を割って手に取り、厚さを測ってみる。
「思ったほどの厚さはない。こちらも3ミリあるかないかの感じかな」
とりあえず如雨露で水遣りをすることにした。
根元と幹と枝と葉がぬれる程度にとどめた。
いつもなら表面が薄い茶に変色するくらい乾いているときには、小ぶりの銅の如雨露を使う。これは先が斜めにカットされていて、注射をするような感じで、土に直接水をしみこませることが出来る。
「土へ直接やるのは、止めておこう」
結構、決断がいる。
盆栽は父が長年丹精していた。
最初の癌が発見されるすこし前から、徐々に差し上げたりして減らしてくれていた。何か予感とでも言うことなのかもしれない。それでも20鉢くらいは残っている。
残った盆栽は、亡くなった年の春に、母が手伝って植替えをしてくれていた。
元気に育っていたので、2年目の春に、今度は私が植替えてみた。
その年は、はらはらしたが、なんとか無事にいてくれている。
ただし、何処の枝を切っていいのか分からないので、とりわけ松などはボサボサ状態である。
さて、こうした寒いときには、どのくらい水遣りをするのか、ちゃんと見ておけばよかった。今となっては遅い。
そこで、神妙に、祈るような気持ちで、水遣りをした。
不思議と、それを終えたときには、正月気分が薄らいだようだ。
明日は松も取れるし、今年の幕が開く。
一年、無事でありたい。
それにしても寒い朝だ。
小寒でこの寒さだと、大寒過ぎは、一体どのくらい寒くなるのかしら。
被害にあわれた方々は、まったくもってお気の毒なことだ。
実は、昨年暮れから、東京でも始まっていたことなのだが、今朝は盆栽の土の盛り上がり方が、いちばん凄かった。土の一粒一粒の形がはっきりと見える。
「いったいどのくらい水遣りをしたらいいのかしらん」
とくに盛り上がりの大きな欅の鉢の前にしゃがんで、土の状態を覗き込んだ。
すると粒粒の間から、氷の粒が顔を覗かせている。
丸い水滴がそのまま凍った状態のようだ。直径は1ミリくらいだろうか。氷の粒はかなりの量ありそうだ。それが土を一粒ごと盛り上げているのだ。
「ぬるま湯でもかけたい」
思うくらいに鉢から盛り上がっている。
「冬は、夕方に水遣りをしてはいけないよ」
父がよくそういっていた。
土のなかの水が凍って、鉢が割れることがあるらしい。
「なかはどのくらい乾いているのだろう」
一見するくらいでは、わからない。
後ろを振り返ると、水を溜めてあるバケツにも、氷が張っている。
その氷を割って手に取り、厚さを測ってみる。
「思ったほどの厚さはない。こちらも3ミリあるかないかの感じかな」
とりあえず如雨露で水遣りをすることにした。
根元と幹と枝と葉がぬれる程度にとどめた。
いつもなら表面が薄い茶に変色するくらい乾いているときには、小ぶりの銅の如雨露を使う。これは先が斜めにカットされていて、注射をするような感じで、土に直接水をしみこませることが出来る。
「土へ直接やるのは、止めておこう」
結構、決断がいる。
盆栽は父が長年丹精していた。
最初の癌が発見されるすこし前から、徐々に差し上げたりして減らしてくれていた。何か予感とでも言うことなのかもしれない。それでも20鉢くらいは残っている。
残った盆栽は、亡くなった年の春に、母が手伝って植替えをしてくれていた。
元気に育っていたので、2年目の春に、今度は私が植替えてみた。
その年は、はらはらしたが、なんとか無事にいてくれている。
ただし、何処の枝を切っていいのか分からないので、とりわけ松などはボサボサ状態である。
さて、こうした寒いときには、どのくらい水遣りをするのか、ちゃんと見ておけばよかった。今となっては遅い。
そこで、神妙に、祈るような気持ちで、水遣りをした。
不思議と、それを終えたときには、正月気分が薄らいだようだ。
明日は松も取れるし、今年の幕が開く。
一年、無事でありたい。
それにしても寒い朝だ。