羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

ハンガイの牛

2006年01月02日 11時05分37秒 | Weblog
    すばらしいハンガイの鹿よ
      山道に沿って鳴いている 
        年老いた私の母を
          思えばますます偲ばれる

 ハンガイというのは森林と草原が組み合わされた地域のことだという。
「ゴビに人として生まれるよりもハンガイに牛として生まれるほうがいい」
 ハンガイとは「満ち足りた」ということばからきているモンゴル語らしい。

 今、「草原歌集」というCDを聴きながら、ブログを書いている。
 横田和子さんの歌と馬頭琴。曲名は「すばらしいハンガイの鹿」である。
 昨年末、ご本人から戴いた。

 遊牧の民の暮らしが偲ばれる民謡だ。
 なかには3拍子の曲もある。
 若くして惜しまれてこの世を去られた小泉文夫先生が偲ばれる。
 母は何も女とは限らない。日本に民族音楽を紹介し、西洋文化の価値だけでない他民族の多様な文化のすばらしさを定着させた小泉先生も「民族音楽の母」である。

 今頃は、ハンガイの牛に生まれかわって、恵まれた自然のなかで悠々自適の満ち足りた暮らしをなさっているのかもしれない。

 大地に草原、森林、天空、満天の星、太陽に月の歌。
 草原を疾走する馬の美しさは、楽器となって美音を響かせる。
 馬頭琴、それは天文と人文を結ぶ懸け橋。
 
 さて、正月も二日。
 「羽鳥操の日々あれこれ」は、「ブログ海」という名の内海にたゆとう小舟ながら、
 今年も漕ぎ続けられますように。
コメント (1)
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