羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

期末リポート

2006年01月14日 08時46分12秒 | Weblog
 新年があけると、始まるところと、終わるところがある。
 今週、一つの大学で後期授業が終わった。正直、ほっとしている。
 ほっとする一つの理由に、今回も力作ぞろいのリポートを抱えて帰宅できたことがある。
 その日は、4限の授業を終えて、そのまま順調に電車に乗れた。
 時間は、5時をすこし回ったころである。
 
 印象深い学生の顔と実技の動きなどをを思い浮かべていたのだが、ふと車窓からみえるビルの形や外壁の色などに心がとらわれた。ぽちぽちとつき始めたネオンの灯りとともに、夕暮れのなかにしっとりと溶け込むよう、その輪郭を見せてくれていた。
 
 下り電車で東中野に向かう中央線は見晴らしがよく、左手に新宿方面、右手に高田馬場から池袋へいたる風景を眺めることができる。
「日が長くなったのね」
 声に出さずにつぶやいた。
 ふたたび学生の顔が浮かぶ。
「単位をあげる授業で、野口体操をおこなう意味はふかいなぁ」
 リポートを持ち帰るときは、いつもそう思う。

 この大学での2コマの授業は、2単位をあげる。人数も限定なので、かなり密接な関係をつくることが可能だ。
 今回のリポートも、読むのが楽しみだ。
 なかにはCDつきだったり、巻紙にしたためられたものなどもあったりする。
 もちろんイラストなども描かれている。しっかり論文であったり、教育学部の学生などは授業計画企画書の表現をとっているようだ。
 
 実は、昨今、インターネットで検索して、そのままを貼り付けてくるようなリポートが増えているそうだ。それを避けるためではなかったが、この二つのクラスに関しては、「野口体操の紹介を、それぞれ自由な形式で一工夫して表現するように」というリポート条件が功を奏して、それぞれが思い思いの作品として提出してくれている。
 研究者も他人の論文を盗用したり、パソコン上でデーターをつくり上げて論文につくってしまうケースがあって、「パソコン」「インターネット」の悪用は、社会問題である。
 何事にも不正は付きものなのだが、個人のモラルをしっかり問う姿勢を、一人ひとりがもたないと危ない社会になってしまった。
 
 昨日、校正した3月出版の本でも、養老孟司先生がいい話をしておられたのが印象に残っている。それは、養老孟司+河合隼雄+羽鳥操の鼎談の抜粋だ。
 そういえば、鼎談を行った会場では、江戸独楽作家の福島さんの作品が展示された。その日の福島保さんの写真を佐治嘉隆さんのブログ「芭璃庵」でみることができる。
 このブログでは、彼の最新作「フラフープ独楽」の写真ものせてくださった。
 左下の「ブックマーク」からリンクしてください。(佐治さんの写真は、どれも美しい!)

 話が、とんだまま今日はこれで。
 
 ●コメントいただいた方へ、朝日カルチャーセンターへは、直接お電話を入れてください。
 番号は、03(3344)1947 担当:緑川さんへご連絡を。

 
コメント (1)
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