羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

野口体操の社会化

2005年09月14日 12時18分35秒 | Weblog
 野口三千三先生がご存命中のことです。
 あるマスコミの取材を受けたあとの雑談で
「素晴らしい野口体操を、日本全国の人々に知らせたい。それには…」 
 野口先生は次の言葉をさえぎって。
「あなたの気持ちをそぐわけではないけれど、世界中で野口体操を知らない人や、やっていない人の方が多いの。でも幸せに暮らしている人はたくさんいるわけ。全国組織にしようとは、考えていません」
 グーの音も出ない言葉でした。

 そばで伺いながら、なるほどと納得しながら、
「ちょっとは知られてもいいじゃないかな」
 と思いました。

 そこで、先生が亡くなる10年前から「野口三千三授業記録の会」をはじめて、ビデオ記録を中心に、資料をつくる仕事をつづけてきました。
 
 それから、野口先生没後、残した記録や資料を生かすためには、社会的にある程度認知されていなければ意味を持たないと考えて頼まれた取材や仕事はほとんどお受けしました。
生前の10年、没後の7年半を通して、野口体操の社会化の途上にあって、難しい問題にぶつかってきました。そんなとき
「野口体操を知らなくても、やっていなくても、幸せに暮らしている人はたくさんいます」
「名言だなぁ」
 と思いつつ
「そうは言っても、やっぱり」
 と気持ちを奮い起こします。
 残暑も終わると、秋の活動期が本格化します。
 
 丁寧に推敲せずに載せているブログ。一ヶ月が過ぎました。
 読んでくださっている皆様、お一人おひとりに
「ありがとうございます」
コメント (3)
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