羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

きくづくしの話

2005年09月26日 08時22分40秒 | Weblog
 因縁話をひとつ。
 
 野口三千三先生のご母堂の名が「キク」さんということは以前お話しました。
 そして、先生ご贔屓の陶芸家の名前も「きく」さんということも。
 ところが、私の祖母の名が「キク」だったことに、先日気がつきました。
 なんと三人の名が言い合わせたように「きく」だったのです。
 おそらく時代を表す名で、「きく」が流行だったのかもしれません。
 古に花といえばまず「梅」でした。時代が下って花といえば「桜」になりました。しかし、もうひとつの「花の代表」が、日本の国花である「菊」だった。
 名前としての「きくさん」は、「菊」だったに違いありません。

 因みに、先生は、秋はもとよりのこと、一年を通して、珍しい菊の花を見かけると、必ず家に飾っておられました。
 切花として愛でるには、牡丹よりも芍薬よりも百合よりも、「菊の花」がお好きでした。

「きく」「キク」「菊」は、「自然に貞く・からだに貞く・おもさに貞く」という「きく」と同音で、野口先生につながる不思議な因縁話は、大和ことば「きく」がキーワードでありました。

コメント (1)
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