萬蔵庵―“知的アスリート”を目指すも挫折多き日々―

野球、自転車の旅、山、酒、健康法などを徒然に記載

呑み処徘徊 第十八回 「こぶ志」

2009年04月29日 | 呑み処徘徊
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この頃、秋田に行くとよく行く店に「こぶ志」がある。秋田の一座のモンの友人の店ということで初めて入って以来、今回で4回目か。以前に「秋田の夜」という題で紹介した店である。どういう肴があるかは「秋田の夜」を見てもらうことにして、今回はそれ以外のことについて触れる。

JR秋田駅からは二キロ以上離れているので、歩いて行くにはちょいと遠い。県庁や市役所のある官庁街のかたわらにその店はある。

店主は一人でキリモリしている。結構、客が入るので忙しい。無口な人であるが、我儘な客やうるさい客がいると「金はいらねえから帰れ!二度とくるな!」と言って追い出すそうだ。小生は友人の同僚として来ている所為か幸いにして、まだ、たたき出されたことはない。昔はイザ知らず、今はそんなに横柄な呑み方はしてないつもり、だと思うのでこの先もたぶん大丈夫だ。値段はリーズナブルである。お友達価格だと思っていたのだが、今回、写し取ってきたメニューをみるに、普通に呑んでも安そうだ。


<驚くほど安い>

それぞれのおでんネタにしても焼物にしても100円前後だ。材料は特別なものでなく、その辺に売っている普通の食材だそうだ。炭火焼と塩加減で美味しく仕上げているようだ。飲み物も安い。ボトルで「オールド」が2500円、「雲海」が1800円、ビール380円、酒、小180円、大350円である。ほとんど、原価に近いのではないか。

店を出て振り仰ぐと漆黒の闇に「こぶ志」の看板が煌々としている。あの主人はこの“こぶし”にどういう意味をもたせたのか、とふと考えた。素直に花の“コブシ”と解すべきか。あのお人柄からして、花ではないと思う。かといって“古武士”。まさかね。“拳”の方だろう。もしかしたら、空手かボクシングをやっていた人かもしれない。きっとそうに違いない。気に触られて、「出て行け!」といわれたら、逆らわずに出て行ったほうが無難のようである。


コメント
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