時折、無性に骨董市へ行きたくなります。秋晴れの今朝、行きたい気持を抑えられず、でも一人ではちょっと気力不足・・ 趣味(俳句・茶道)を同じくする先輩に電話したら、二ツ返事で御一緒下さることになりました。めざすは岩間の「栗の家」の骨董市です。
10時前に着いたら、広い駐車場はもうぎっしり。私たちは運よく、出ていく車の後に入ることが出来ました。会場は、談笑しながらゆっくり見回っている人、冷やかしている人、品定めしている人、値引き交渉中の人等々で賑わっています。
日用品から高級美術品まで、小さいものから大きいものまで、ありとあらゆるものが並べられています。まず目を引いたのは薬研(やげん)。昔の道具って、造った人と道具と使う人との一体感を醸し出しているというか、見ているだけで当時の人々の暮らしぶりが想われます。
茶道具も沢山! 素敵な道具たちに(新品に比べれば桁違いの)割安感のある値段が付いています。私は千円の羽根箒(炭手前用)を欲しくなりましたが、我慢しました。
その代り帯を二つも買ってしまいました。鍵格子模様(と言っていいのかな?)の名古屋帯は、段ボール箱に幾つもの帯と一緒に放り込まれていたもので、お値段は五百円。
草花模様の袋帯は、他の帯が積まれた下からチラッと覗いていたもので、お値段は2千円。どちらもありふれた模様ですが、手触りが良くて汚れもなく、普段着として気軽に締められそうです。
最近の私は、ありふれたもの に魅かれやすくなったような・・
同行して下さった先輩は、掘り出しものの茶道具を見つけられて購入。お喋りしながら楽しい一時間半ほどを過すことが出来ました。
共感していただいて嬉しいです。古い物には物語があるというか、人の心持ちや暮らしの匂いのようなものが感じられて、魅かれますね。骨董市に無造作に並べられているものの中には、芸術的な素晴らしさに見とれてしまうものも少なからずあって、本当に感動してしまいます。でも現代の暮らしは、そんなものは置いてきぼりで、目先の便利さを追い駆けていかなければ生き辛い世の中になってしまいました。