動く

2008-07-09 09:17:32 | Weblog
逆光の君が悪魔的に微笑み

全ての曇天の下、

”運命の歯車的なもの”が重い腰を上げる。


翼なんかなくったって強力な推力さえあれば

物体は空を飛ぶのだ(ミサイルを見よ、アポロ・ロケットを見よ)。


とか言いながらこの期に及んで俺は、

手に入れた全てのものを

失なおうとしているのかも知れなかった。


切なくなるほど好きな夕方の街。


だけど本当は「手に入れたつもり」になっていただけの話だ。


一体どうやって、人が何かを「所有」できるというのか?


俺のギターですら

本当の意味で「俺のもの」ではない。

俺のアンプも、俺のバイクも。

俺のもの、と言えるのはこの身体だけだ。


(しかしそれなら「俺の描いた絵」は俺のものだろうか?

「俺の言葉」は?「俺の歌」は??????)




答えは保留にしたままで



ブースターに点火して、なけなしの燃料を一気に燃やす。


次に気付いた時、

俺は一体何処にいるだろう?


街はまだ

光にさんざめいているだろうか?

コメント
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