終戦記念日の正午を回った時間に訪れた岡寺。これから手を合わせるのだが、自然と戦没者のこととか、平和を願うことになるだろう。
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仁王門から石段を上がると堂々とした造りの本堂に出る。創建は天智天皇の頃、義淵僧正の手によるもの。義淵僧正は奈良時代の主流宗派であった法相宗の祖であり、行基や良弁といった高僧たちもその門下である。
仁王門で入山料を納めたが(ここも飛鳥王国パスポートのクーポンで団体割引料金になる)、内陣に入ることができる。本尊の如意輪観音は日本最大の塑像で、高さは4.6メートルある。また塑像の観音像としては日本最古と言われ、弘法大師の手による。これぐらいの大きさということもあり、他の札所のように本尊を厨子に納めてということはなく、いつでも拝観できる。
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岡寺が有名なのはこの本尊観音もあるが、日本最古の厄除霊場とされることにある。岡寺は正式名称は「龍蓋寺(りゅうがいじ)」というそうだが、このいわれには義淵僧正が関係する。近くに田畑を荒らす龍がいて人々を困らせていたのだが、義淵僧正が法力を使って池に閉じ込め、大きな石で蓋をした。それが「龍蓋寺」という名前の由来とされており、本堂の前にもその池がある。池の前にはその伝説を描いた石像もある。龍に蓋・・・ドラゴンズファンの方にとってはあまり面白くない寺かな。この龍を封じ込めたのがいつしか災いを取り除くことにつながり、密教の行事とも相まって厄除け信仰が広まったという。岡寺自体も法相宗から真言宗に移った。
内陣は一周することができ、義淵僧正の像や三十三所のそれぞれの観音像など見ることができる。この後は朱印をいただく。岡寺は両親がすでに納経軸に朱印を受けており、今回は長い軸を持参する必要がなかったのがありがたい。朱印には「厄除大悲殿」とある。他の札所なら「大悲殿」だけのところ、「厄除」をつけるあたりが、岡寺のプライドを感じさせる。
本堂の上には奥の院がある。奥の院といっても2~3分で着くのだが、石窟がある。身をかがめて10メートルほど入ると弥勒菩薩像が安置されている。外の暑さに比べれば若干ひんやりとしているが、狭いところなのですぐに出る。この石窟はいつ、どのようにして彫られたか。穴の奥というのが何かいわれがありそうだが・・・。
奥の院から一回りして本堂前に戻る。屋根つきの休憩所で、次に行く札所を決めるサイコロ。いよいよ選択肢も残り5つとなった。
1.安土(観音正寺)
2.東山(今熊野観音寺、清水寺、六波羅蜜寺)
3.姫路(圓教寺)
4.舞鶴(松尾寺)
5.近江八幡(長命寺)
6.振り直し
1回目のサイコロアプリが出た目は・・・「6」。ということでやり直し。そして2回目・・・「4」。舞鶴である。
さて、どう行こうか。舞鶴まで高速バスという手もあるし、鈍行乗り継ぎでも行ける。9月10日までなら青春18きっぷが使える。それなら時間的にきついがその期限までに行くとして、またヤフオクでバラ売りを探すとするか・・・。
岡寺を後にして再び飛鳥散策。10分ほど下ると古い家が並ぶところに出る。私は石舞台から回ってきたが、ここが本来の岡寺の表参道である。鳥居が立ち、参道入り口であることを示す。
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ここから北上し、飛鳥板蓋宮跡から酒船石を巡る。万葉文化館に着き、空調の効いた室内でしばし休憩。ここではさまざまな絵付けをした散華を見たり、万葉の頃を人形で再現した展示を見る。
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それにしても、昼をすっかり回ったのだが食事がまだである。結構疲れたがもうひと踏ん張りということで、飛鳥寺にたどり着く。飛鳥寺は蘇我馬子の発願により創建された日本最古の寺院とされ、本尊飛鳥大仏は日本最古の仏像とされる。またこちらも橘寺に続いて「新西国」の霊場の一つである。
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本尊は撮影禁止というのが一般的だが、ここ飛鳥大仏は撮影OKである。そういうこともあってか、本堂に入るとまず参詣者は大仏にカメラやスマホ、タブレットを向ける。その後で案内を聴く。今でこそ飛鳥大仏のある本堂と、観音像が納められた「新西国」札所でもある観音堂くらいしか建物はないが、創建時は塔や金堂を配した本格的な寺院であった(四天王寺や法隆寺をイメージすればよいのかな)。しかしその後火災で焼失し、いつしか規模も縮小した。案内では「東大寺は戦乱で焼けましたが、飛鳥寺は戦乱ではありません、火災で焼けたんです」と、「戦乱ではなく火災」というのを強調していた。
飛鳥寺横の蘇我入鹿の首塚を見る。ここでこの日の飛鳥見物は終了ということで、戻ることにする。飛鳥寺前にはバス停があるが、時間を見るとタイミング悪くしばらくやって来ない。待ってもいいが、炎天下の下でじっと立つのもしんどい。ならば・・・ということで、半ばヤケになっていたのだが、橿原神宮前駅まで歩くことにする。行きは飛鳥から歩いて来たのだ。何とかなるだろう。
歩きのペースとバスの時刻表を比べれば途中でバスが追い付いてくるはずだったが、結局バスの姿を見ることはなかった。また、反対方向である飛鳥駅に向かうはずのバスとすれ違うこともなかった。盆休み期間で観光客の姿は多かったが、道が渋滞するほどの交通量はなかったはずである。そうなると、この日バス自体動いていたのかどうかが疑問である。あのまま飛鳥寺前でバスを待っていてもそのまま待ちぼうけだったりして・・・。
飛鳥寺から30分あまりで橿原神宮前駅に着き、JRの西国三十三所キャンペーンのスタンプを押す。結局飛鳥から石舞台、岡寺を経て橿原神宮前まで歩き、ならばお疲れさんで生ビールでも・・・となるが、さすがにそんな気も起こらなかった。結局途中で食事を取ることもなかったが、これから何か食べようという気も起こらなかった。熱中症ではないが、ちょっとしんどいなということでそのまま帰宅する。この日の夜から旅立つというのに、昼間にちょっと無理したかな・・・・(さすがに夕方になると普通に食欲も出てきたし、夜は普通に動くことができたから大したことではなかったのだが)。
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奥の院から一回りして本堂前に戻る。屋根つきの休憩所で、次に行く札所を決めるサイコロ。いよいよ選択肢も残り5つとなった。
1.安土(観音正寺)
2.東山(今熊野観音寺、清水寺、六波羅蜜寺)
3.姫路(圓教寺)
4.舞鶴(松尾寺)
5.近江八幡(長命寺)
6.振り直し
1回目のサイコロアプリが出た目は・・・「6」。ということでやり直し。そして2回目・・・「4」。舞鶴である。
さて、どう行こうか。舞鶴まで高速バスという手もあるし、鈍行乗り継ぎでも行ける。9月10日までなら青春18きっぷが使える。それなら時間的にきついがその期限までに行くとして、またヤフオクでバラ売りを探すとするか・・・。
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歩きのペースとバスの時刻表を比べれば途中でバスが追い付いてくるはずだったが、結局バスの姿を見ることはなかった。また、反対方向である飛鳥駅に向かうはずのバスとすれ違うこともなかった。盆休み期間で観光客の姿は多かったが、道が渋滞するほどの交通量はなかったはずである。そうなると、この日バス自体動いていたのかどうかが疑問である。あのまま飛鳥寺前でバスを待っていてもそのまま待ちぼうけだったりして・・・。
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