まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

神仏霊場巡拝の道~彦根にて一献・・はちょっとやりすぎたか

2024年07月27日 | 神仏霊場巡拝の道

7月20日の神仏霊場巡拝の道めぐりは途中の札所で朱印がいただけなかったり、突然の大雨に遭ったために思うように進まず、結局湖東にはまたいつか来ることにして終了。宿泊地の彦根に着き、東口にあるトヨタレンタカーにてクルマを返却し、東西の自由通路を通る。

この通路からは、かつて石田三成の居城だった佐和山城が向こうにあり、そして手前には近江鉄道の駅と車庫が広がる。明日、近江鉄道でまず多賀大社まで行き、さらに八日市を経て近江八幡に出ようかとも考えたが、先ほどのあみだくじで出た京都・向日市の善峯寺に行くことにする。西国三十三所の4巡目も終盤なので・・。

そして西口からは彦根城の天守閣も見える。彦根まで来たのだから国宝の名城を訪ねるべきなのだろうが、まあ以前にも行っているし・・。

駅前では彦根藩初代の井伊直政の像が出迎える。武田氏の滅亡後、かつて仕えていた武将たちを受け入れたことで「井伊の赤備え」としてその名を挙げた武将である。その「赤備え」を今に受け継ぐのが「ひこにゃん」・・?

その向こう、平和堂の外壁には「大相撲彦根場所」の看板が見える。関西から西日本にかけての秋巡業で、横綱照ノ富士の顔も見える。駅のコンコースにポスターが貼られていたが、横綱照ノ富士のほか、大関の琴櫻、豊昇龍、貴景勝、さらに大関陥落後の霧島が並ぶ。巡業が決まった時は霧島もまだ大関だったのだろう。その中で目玉なのが、彦根出身の枝川親方(元・蒼樹山)。

・・この記事を書いている時点で大相撲名古屋場所も終盤だが、カド番の大関・貴景勝は負け越して大関陥落が決定、そして1場所での大関復帰を目指していた霧島も10勝に届くことがなくなった。一方で一気に上がって来た大の里や、新三役で勝ち越した平戸海といった若手もいるわけで、10月の彦根場所はさぞ賑わうことだろう。

この日の宿泊は駅前のABホテル。朝食、大浴場つきということで選択した。予定を早く切り上げたため、しばらくは部屋でゆっくりしよう。ということで1階の大浴場に向かう。北海道から九州までの各地の名湯を本物のような入浴感で楽しめるとあるが、さすがに源泉をそこから汲んできたわけではなく、その成分を分析して入浴剤で再現しているのかな。ちなみにこの日の名湯は「白浜の湯」。

湯上がりには部屋で大相撲中継を観戦。ちょうど窓の外には広い駐車場が広がり(元々はいろいろな建物があったのだろう)、その向こうにJRの線路が見える。さすが東海道線で、この先翌朝まで列車の走行音を聞くことになる。8両の快速、12両の新快速、さらには25両の貨物列車も通る。

結びの一番で横綱照ノ富士が勝ったのを見届けて、外に出る。この日の一献である。事前にいくつかの店を予約しようとしたが、満席、あるいはおひとり様お断りという状況で特に決めずに来た次第。

そんな中、駅前にほど近いところに大衆酒場を見つけた。「丸又食堂 旭町スタンド」。面白そうなので入ってみる。立ち飲み仕様に見えるがそれぞれに椅子が用意されている。

ジョッキには○に又の文字が入る。同じ紋様の看板が店内にあり、「文政十一年創業 味噌醤油醸造所」とある。文政年間といえば今から約200年前、中山道の愛知川宿で創業した醤油屋である。この「旭町スタンド」は、コロナ禍で活気が失われた彦根駅前に賑わいを取り戻すのと、縮小する醤油市場を新規事業で活性化させたいということで開業し、昼は十割そば、そして夜は大衆酒場として客を呼んでいる。

メニューもそこそこある中、一番人気の近江牛のすじ煮込みをいただく。そういえばこの日近江八幡を出発した後、近江牛を扱う業者の看板をあちこちで見た際に、「近江牛をいただくことはできるのか」としたが、リーズナブルな煮込みで出会えたことにする。

カレー味のポテサラに味噌キャベツ。この辺りも含めて大衆酒場らしい。

店名を冠した「丸又ハイボール」や、「びわ湖ハイボール」というのもいただく。後者の「びわ湖ハイボール」とは、琵琶湖ブルーをイメージしたラムネ色のシロップを使った一品。

これもこの店名物という串カツを何品かいただく。そして最後は漬物の盛り合わせ。こちらの醤油を使った一品だ。

これで一次会は終了として、ふと隣には「近江ちゃんぽん亭」がある。近江ちゃんぽんは彦根の「麺家をかべ」発祥とされており、長崎のちゃんぽんとはまた別の美味さがある。野菜や肉もしっかり摂れる理想的な一品と言える。

ホテルに戻り、ふたたびの入浴。

落ち着いたところで、先ほど道の駅で購入した鮒ずしを取り出す。鮒ずしといえば好き嫌いが分かれる品物の一つだが、私は好き。これをいただくと滋賀に来たと実感するが、居酒屋ならどこにでもあるというものではなく、手にするなら道の駅や、それこそ地元スーパーの平和堂が確実だ。

しかるべく飲み、いろいろなものをいただいた。まずは滋賀県で一夜を過ごしたことを良しとして、翌21日は京都、そして花火ナイターが行われる神戸へ・・・。

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