まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

漁業関係者って・・・?

2011年10月11日 | ブログ

今年も秋の味覚が本格的に出回る頃で、おそらく居酒屋に行けばさんまの焼いたのとか、カキも入荷したとか、そういうのを「本日のおすすめ」として紙に書いたり黒板に書いたり、そしてそれを目当てに注文してビールでキューッと一杯・・・・というのが楽しみである。

ただ、今年についてはやはり様相が異なるようで。東日本大震災の影響で、漁業のさかんな三陸地区が壊滅的な打撃を受けたということで、漁獲にも大きな影響が出るようである。前述のさんましかり、カキしかり。カキは広島、日生といった瀬戸内産があるとはいえ、その稚貝やら床となるホタテなどは東北の産が多く、影響がないとはいえない。この冬も瀬戸内を訪れようかと思うが、価格高騰や品質の悪さも懸念されるところである(まあ、そのくらいのことでは天下の広島ガキ・・・このところ岡山に押され気味ですが・・・は動じないと信じたい)。

そんな中、昨日の朝のNHKニュースだったかで、「東北の旬の味を楽しむ」ということで、福島のぶどう、岩手の秋鮭に加えて、気仙沼のさんまを取り上げていた。いまだに漁港が完全に整備されておらず水揚げも従来の1割というが、三陸沖にやってきたさんまは今年は特に脂のノリがよくて美味であるという。町中にも営業を再開した飲食店もあるようで、「町に来てもらって食べてもらうのが復興支援」という店主のコメントもあった。私も機会が許すならばまた気仙沼を訪れ、6月に観た惨状から少しずつ復興しつつある姿を見てみたいものである。

ところがその一方で「さんまの水揚げ拒否」を示したのが北海道の漁業団体。金華山から南の沖合で獲れたさんまを北海道で水揚げすることを拒否するという。福島原発の影響で、放射能汚染が心配されたということで。この話題、NHKのニュースを見た後でチャンネルを変えた民法のワイドショーで深刻なBGMを流しながら伝えられていた。

・・・う~ん、どうなんだろう。

一方では復興支援に向けた前向きの報道、また一方は放射能汚染を懸念し、「危ない」と警鐘(を鳴らすつもり)したほうが世論の味方だ、と言わんばかりのワイドショー。どちらがより視聴者に訴えられたのかということもあるが、見方が変わればそういう伝え方になるんだなと感じたところ。

ただ、「自分のところの魚も危ないと言われるのがいやだからよその魚も拒否する」という、北海道の漁業団体の対応が残念である。漁業全体への風評被害の広まりを恐れてのことだろうが、問題はそうではないだろう。こういう時だからこそ、どこの港というのは関係なく、日本の漁業全体を盛り上げるように持っていく必要があるのではないだろうか。魚は気仙沼に上がらずとも、北海道でちゃんとカバーする、日本の海は大丈夫だ!ということをPRするくらいの気概がほしかった。魚に罪はないはずだし、コメや農作物と同じように魚の放射能の濃度を検査するとか、そういう過程を経て出荷すれば(生が無理なら加工した後でもいいから)問題ないのではと思う。

こう書いては失礼かもしれないが、第一次産業がさかんな東北。その伝統や生活基盤をなくしてはいけないと思う。風評被害で片づけるのではなく、もっと前向きな対処、改善を考える必要があると思うのだが、どうだろうか・・・・?

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