まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

白浜での一時

2011年10月19日 | 旅行記E・関西

・・・さて、前の記事では「オリックス、CS進出ならず」ということについてあれこれと書いた。まあ、その時の気持ちをそのままに書いたもので、ともすれば読んでいただいた方に不快な思いをさせた表現もあったと思うが、そのあたりはご理解願えればと・・・。

で、気を取り直して再び「鉄道の日記念」の西日本一日乗り放題きっぷの旅の話。

紀伊田辺の駅からバスに揺られてやってきた白浜温泉。紀勢線にはこれまで何度も乗車しているが、白浜温泉を訪れるのは実に15年ぶりということになる。

Dscn1239その時は大学の卒業旅行。といっても同じ学部、同じゼミの学生ではなく、大学時代の4年間通して某社でアルバイトを行っていた人たち。同じ学年の人もいれば下級生もいるというところであるが、卒業旅行ということで天王寺から「くろしお」に揺られて白浜にやってきた。

往復特急券と確か2泊だったかの宿泊がついたものだったが、ダブルブッキングだか何らかのトラブルがあったのだろう、当初泊まるはずだったホテルに入ることができず、ならばということで代替で手配してもらったのが「ホテルシーモア」。当時はテレビCMも行っていて「あのホテルに泊まれるなんでラッキー」と皆で喜んだものである。ただ天気のほうが今一つで、確か2日目は大雨で終日ホテルの客室でまったりとしていたのではなかったかな(最終日はアドベンチャーワールドに行った)。

その時同行した人たち、15年経過しても年に一度は飲み会を開いて顔を合わせる人もいれば、卒業後に消息がわからなくなった人もいる。思えばアルバイト仲間でここまでつながりが続くというのも珍しく(仕事の内容が特殊なものだったこともあるのかもしれない)、それはそれでよいことだなと思っている。

Dscn1237・・・とまあ、そんなことを思いながら、白浜温泉の入口にあたるバスセンター前の停留所で下車。ここから臨海方面の円月島を望む。

それにしても、なぜこのような形の島ができたか、実に不思議なものだと思う。島がポツンとできるのはわかるが、そのちょうど真ん中に穴が空いて、時期さえよければその穴の向こうに夕日が沈むのが見えるというのも不思議である。

ここまで来るとまず「白浜に来たなあ」と思う。

Dscn1246海べりに遊歩道が続くので歩いてみる。いい感じで波が打ち寄せる。前日が雨だったので少し水が濁っているところもあるが、青々とした海は秋、10月であることを感じさせない。潮風が実に心地よい。

Dscn1253それは白良浜にやってきて強くなった。「白浜」の名前の通り砂が白い浜辺。砂浜を挟んで体面に建ち並ぶホテル群が一瞬ハワイをはじめとした南国リゾートのそれに見える。まあ、白浜も一時は新婚旅行のメッカになっていた時期もあったのだが。

10月中旬というが、子どもなどが海水に足をつけて楽しんでいる。中には水着姿の子どももいる。日中暑く感じて、この分では水温もちょうどいいくらいではないだろうか。まだまだ夏の風情を感じる。

Dscn1249砂に書いたラブレターも見かける中、砂浜を歩く。これ、昼間だからまだいいがさすがに夜となるとさびしげな雰囲気になるのだろうか。いやそれとも、カップルが歩くのに他人の目を気にせずともいい、二人だけの世界が作れるシチュエーションになるのだろうか。

・・・とまあこんな感じでまずは浜辺の散策を楽しみ、湯崎地区にやってくる。せっかく白浜に来たのだから温泉に入りたい。確かに外湯めぐりであったり、15年前にはほとんどなかったと思われる足湯があちこちにできたりというのがあるが、私が向かったのは白浜、いや日本最古の露天風呂、「崎の湯」。

Dscn1254実はその15年よりも前に白浜を訪れた時に一度入浴したことがある。1350年前、日本書紀だかに「聖徳太子も入浴した」と言われているほどの長い歴史を持つ風呂。確か前に訪れた時はそれほどガードもなく、もう少しオープンな感じだったかと思うが、そこは歴史の流れ、訪れる人の価値観の変化であろう。以前よりはガードも固く(?)造作されている。

400円払って中へ。「高潮のため海側の浴槽は立入禁止」とある。確かに波しぶきが打ち寄せていて、これでは中に入れない。中ではちょうど先客と係りの人が談笑中。その中でいろいろなガイド話を聞く。有馬、道後とともに日本三古湯として知られる白浜であるが、その中でもこの崎の湯の男風呂の浴槽こそが日本最古と言われているとか。後からほったのではなく自然と浴槽の形になっていたというのだからどこまで本当の話かは別として、伝統を感じさせる。

Dscn1260ただ、露天だからこそ維持管理も大変で、現に前日も大雨と高潮の影響で浴槽にまで海水が上がってきて、一時浴場を閉鎖したという。その場合、浴槽の湯を全て抜き、泥やどを全て取り除いて、そのうえで浴槽を清掃して湯を張って・・・という一連の作業に手間取ったとか。また、男女風呂を仕切る板も先日の台風12号の影響で破損し、新しいものに張り替えたという。何とも管理が大変な黒潮に面した浴場であるが、ロケーションとしては最高。聖徳太子が入って気持ちよかったというのもある程度本当の話と思いたくなる。

白浜での入浴、まずはやりたいことの大きなところはクリアしたことで、そろそろ昼食にしよう。そこで選んだのは紀州の秋冬の味覚の代表。実は私もこれが初体験・・・・。

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