今日はこのあと楽天VS.巨人の世紀の一戦が行われる。どちらにしても総力戦。流れは巨人のような気がするが、美馬、辛島、レイ、則本、マー君と繫げれば勝機も・・・。いずれにしても面白いゲームをしてほしい。
では今日の競馬を振り返る。まずは東京11Rで行われた【第51回アルゼンチン共和国杯】。勝ったのは戸崎圭太騎乗の7番人気アスカクリチャン（牡6歳・須貝尚介厩舎）。タフネス6歳馬が最内から一気に突き抜けた。これがキャリア37戦目、鮮やかなイン強襲で重賞2勝目は立派。初騎乗の戸崎も見事な騎乗だった。レースは最内のコスモラピュタが逃げてマイペースに持ち込み、淡々とした流れ。モズ、シゲルササグリ、ルルーシュなどがこれに続いて、メイショウナルト、ムスカテールなど人気どころも好位につけた。直線に向くと、大きく横に広がって決め手争いになり、手応え十分のルルーシュが内めから抜け出しを図る。さらに外からアドマイヤラクティがグイグイと伸びてくるが、この2頭の争いからひと呼吸遅らせて最内に突っ込んだのがアスカクリチャン。2頭より1.5㌔軽い斤量差もあり、一気にかわして2度目の重賞Ｖを果たした。勝ち馬から1馬身1/2差の2着争いはわずかに外アドマイヤラクティが先着。連覇を狙ったルルーシュは2着からクビ差の3着に終わった。また僕が推奨したムスカテールは直線で失速、8着に終わった。
勝ったアスカクリチャンは戸崎の好騎乗。今の府中は内が伸びるのでそれを狙った鞍上の勝利。ただ馬も前走59㌔でいい脚を使っていたので力をつけているのは間違いなかった。それにしてもタフ。無事名馬といえる馬だ。2着アドマイヤラクティは強い競馬。外々を回って2着はさすがに力がある。3着ルルーシュは最後伸びなかったのは斤量か、それともレース間隔が空いていたせいか・・・。8着ムスカテールは理想的な位置取りだった。手応え良く、勝てると思ったが、追ってからが案外。斤量なのか、調子落ちなのか・・・残念。
アスカクリチャンは、父スターリングローズ、母ローレルワルツ（母父ダイナレター）という血統。北海道・つつみ牧場の生産馬で、栗本博晴氏の所有馬。通算成績は37戦7勝。重賞は【七夕賞】（2012年）に次いで2勝目。須貝尚介調教師、戸崎ともに【アルゼンチン共和国杯】は初勝利。なお、須貝調教師は【天皇賞・秋】のジャスタウェイに続く２週連続重賞勝利。
一方、京都11Ｒで行われた【第4回みやこステークス】は、福永祐一騎乗の2番人気ブライトライン（牡4歳・鮫島一歩厩舎）が4角手前で先頭に立つ積極策から押し切り、ダート重賞初制覇を果たした。タイムは1分49秒2。また1頭新星が現れた。ダートで底を見せていない馬にＧＩ連勝中の鞍上の息がぴったり、見事にダートでの重賞Ｖをもぎ取った。レースはグレープブランデーが出遅れる波乱の幕開け。レッドクラウディアとアイファーソングが激しい先行争いを繰り広げ、ブライトラインが離れた3番手からレースを進めた。速いペースで引っ張る2頭がペースダウンし始めるとブライトラインが一気に前との差を詰め、４コーナーでは早くもかわして先頭を奪う。リードを広げて逃げ込みを図るブライトラインを目標にローマンレジェンド、インカンテーションが襲いかかるが、ぎりぎりでしのぎ切ったブライトラインが先頭でフィニッシュ。福永騎手は【菊花賞】（エピファネイア）、【天皇賞・秋】（ジャスタウェイ）に続いて3週連続の重賞Ｖとなった。ハナ差2着は僕が本命に推した7番人気の3歳馬インカンテーション。ローマンレジェンドは1馬身1/4差の3着に終わった。
勝ったブライトラインは強い競馬だった。これだけ強引な競馬で勝ったのだから今後が楽しみだ。2着インカンテーションはスムーズなら走ると思っていたが、ここまで来たら勝ってほしかった。ただまだ3歳馬、まだまだ強くなる。3着のGⅠ馬ローマンレジェンドはコース取りがイマイチ。たださすがに力はある。4着ナイスミーチューはいいレースだったがこの馬は坂のあるコースの方が良さそう。
ブライトラインは、父フジキセキ、母シェリーズスマイル（母父Ｋｉｎｇ ｏｆ Ｋｉｎｇｓ）という血統。北海道新冠町・ノースヒルズマネジメントの生産馬で、（株）ノースヒルズの所有馬。通算成績は20戦6勝。重賞は【ファルコンＳ】（2012年）に次いで2勝目。鮫島一歩調教師、福永祐一ともに【みやこＳ】初勝利となった。
明日行われる【JBC】。【レディクラシック】はキモンレッド、【スプリント】はタイセイレジェンド、【クラシック】はホッコータルマエで勝負する予定。
