マイネルキッツですか? まさか重賞も勝ったことが無い馬が【天皇賞・春】を勝つとは思いませんでした。血統的にもチーフベアハート×サッカーボーイで3200mを勝つとは・・・。ただ折り合いがつく馬だっただけに、松岡の「【天皇賞・春】使いましょう」という進言こそが大金星だった。とにかくマイネルキッツ関係者には参りました!!!
ではその【天皇賞・春】を含めて今週の競馬を振り返る。まずは京都で行われた【天皇賞・春】。勝ったのは前述したとおり松岡正海騎乗の12番人気マイネルキッツ (牡6・国枝栄厩舎)。中団のインコースから徐々に進出すると、直線で内を突いて抜け出し、4番人気アルナスラインをクビ差抑えて優勝した。勝ちタイムは3分14秒4。さらに1.3/4馬身差の3着には5番人気ドリームジャーニーが入った。僕が本命に推した1番人気アサクサキングスは9着、2番人気スクリーンヒーローは14着、3番人気モンテクリスエスは12着にそれぞれ敗れた。勝ったマイネルキッツだが、折り合いが付くという特性を武器に道中はスムーズにレースを進め、直線では内から抜け出し、アルナスラインが迫ると二の足を使い大きな勲章を手中に収めた。文句の無い勝利。アッパレ! それにしても松岡は完全にひと皮向けた一流ジョッキーになったね。2着のアルナスラインは惜しいレースを落とした。道中はアサクサキングス、スクリーンヒーローを見てレースを進め、直線では楽に抜け出した。結果的にはマイネルに内を付かれ2着となったが、ひょっとしたら現在この馬が長距離路線でいちばん強いかもしれない。ただ2400mでは短そう。3着ドリームジャーニーは離された3着。元々距離に不安があっただけに好走と言っていいだろう。サンライズマックスの走りにも驚いた。まさかここまで走るとは・・・素直に力を付けているのだろう。僕本命のアサクサキングスは早めのスタート、スクリーンヒーローは先行策が裏目となった。ただそれがこの馬たちの走りだから負けて致し方ないだろう。まぁ人気馬の宿命か・・・。
勝ったマイネルキッツは、父チーフベアハート、母はタカラカンナ(父サッカーボーイ)。チーフベアハート産駒は ‘04年【朝日杯FS】のマイネルレコルト、’07年【中山大障害】のメルシーエイタイムに続くJRA・GI通算3勝目。尚、同厩の半妹に昨年の【福島牝馬S】を勝ったマイネカンナ(牝5、父アグネスタキオン)がいる。’05年9月のデビューから2戦目で初勝利を挙げると、その後も芝の中距離戦で勝ち星を重ね、’08年2月の【早春S】を勝ってオープン入りした。昨年は【新潟記念】、【福島記念】でいずれも2着。今年に入っても前走の【日経賞】でアルナスラインの2着と、重賞では善戦を続けるも勝ち切れなかったが、今回、初めての重賞制覇をGⅠの大舞台で飾った。通算成績29戦6勝(重賞1勝)。
勝った松岡正海は【天皇賞】初制覇。JRA・GⅠは’07年【ヴィクトリアマイル】のコイウタ以来となる通算2勝目。JRA重賞は【マーチS】のエスポワールシチーに続く勝利で今年2勝目、通算12勝目。管理する国枝栄調教師は【天皇賞】初制覇。JRA・GⅠは’07年【有馬記念】のマツリダゴッホ以来となる通算5勝目。JRA重賞は昨年の【富士S】のサイレントプライド以来の勝利で通算20勝目。
馬主のサラブレッドクラブ・ラフィアンは【天皇賞】初制覇。JRA・GⅠは’96年【朝日杯3歳S】マイネルマックス、’98年【スプリンターズS】のマイネルラヴ、’04年【朝日杯FS】のマイネルレコルトに続く通算4勝目。生産者のビッグレッドファームはJRA・GⅠ初制覇。主な生産馬にマイネルチャールズ、イクスキューズなどがいる。
久々の関東馬の勝利。これは’04年イングランディーレ以来5年ぶりで、今年を含めた過去10年の内訳は関東馬3勝、関西馬7勝となった。
一方、今日東京で行われた【スイートピーS】は、藤田騎乗の圧倒的1番人気のブロードストリート (牝3・藤原英昭厩舎)が、道中中団から直線を向いて鋭く抜け出し、3番人気サクラローズマリーに1.1/4馬身差をつけて優勝した。勝ちタイムは1分48秒2。さらに1.1/2馬身差の3着には4番人気ニシノルーファスが入った。なお、上位2頭には【オークス】の優先出走権が与えられた。
勝ったブロードストリートは、父アグネスタキオン、母フィラストリート(父Cozzene)という血統。昨年12月のデビュー戦(阪神・1600m芝)、3歳500万下(京都・1600m芝)を連勝。続く【チューリップ賞】は2番人気で4着、前走の【忘れな草賞】は1番人気で2着だった。通算成績5戦3勝。
また昨日書けなかった【青葉賞】は、内田博幸騎手騎乗の1番人気アブレザンレーヴ (牡3・池江泰郎厩舎)が、中団追走から外を伸び、7番人気マッハヴェロシティに1.1/4馬身差をつけ差し切った。勝ちタイムは2分26秒2。さらに1/2馬身差の3着に6番人気トップカミングが入った。なお、上位3頭には【日本ダービー】の優先出走権が与えられた。勝ったアブレザンレーヴは父子制覇となったが、父より素軽さがり器用。若干若さが残りがここまで走るとなれば【ダービー】でも面白そう。2着マッハヴェロシティは距離が延びて良さがでてきた。まだまだ成長しそうだが、【ダービー】ではまだ・・・。3着トップカミングはまだ若さを残すが権利を獲った。ただこの馬も【ダービー】ではまだ荷が重そう。惜しかったのは4着ピサノカルティエ。トップカミングがふらつかなければ3着はあった。
勝ったアプレザンレーヴは、父がシンボリクリスエス、母がレーヴドスカー(父Highest Honor)。半姉に’07年【阪神JF】2着のレーヴダムール(父ファルブラヴ)がいる血統。昨年12月にデビューし、2戦目(京都・1800m芝)で初勝利。続く3歳500万下(東京・2000m芝)も制し、前走の【毎日杯】はアイアンルックから0.2秒差の3着に入っていた。通算成績5戦3勝(重賞1勝)。
鞍上の内田博幸は先週の【フローラS】のディアジーナに続く2週連続のJRA重賞制覇で今年4勝目、通算13勝目。管理する池江泰郎調教師は、【中京記念】のサクラオリオンに続くJRA重賞制覇で今年2勝目、通算62勝目となった。
今日の競馬、重賞など後半戦では全くダメだったのだが、前半戦の平場で万馬券3本的中して久々の勝利となった。最近、ずっと負けていただけにこのままGⅠ戦線で負け続けるのではないかと思っていたが、コレで一息つける。そして来週は【NHKマイルカップ】である。1番人気はブレイクランアウトだろうが、今のところ僕は他の馬を本命にするつもりである。だってローレルゲレイロ、ファイングレイン、キンシャサノキセキ・・・と後に【高松宮記念】で活躍する馬になると思えないからだ。単純だけど意外とこんなことから的中馬券を導いたりして・・・。