風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

3月21日

2007-03-21 | 風屋日記
イラク戦争が始まってから早4年。
情勢はひどくなる一方だし、
各国の軍も引き上げつつある。
積極的に残ってるのはアメリカと日本・・・。

日の丸、君が代問題、靖国問題、憲法改正問題、
そして防衛体制についても
集団的自衛権を認めるのかどうか、
シビリアンコントロールをどう考えるのか、
それらの話題が出る度に
私も与するリベラル派の「戦前回帰」との警戒に対し、
保守派は「戦前に戻ることはあり得ない」あるいは
「一部の急進的な意見ばかり通る時代ではない」と
まるで杞憂だと言わんばかりに否定してきた。
「だいいち世論が許すわけがない」と。
でもこんな映像編集による報道コントロールや
ヤラセ住民説明会などで世論を誘導しているのは
他ならぬ政権与党の保守派ではないのか?

その結果なのかわからないけど、4年前のイラク派兵時には、
派兵反対を唱えると周囲から白い目で見られる雰囲気があった。
「世界の各国が平和のために協力してるのに」
「日本だけ安穏としていると世界から取り残される」
そんなことを然り顔で言う人が多かった。
私はちょっと逡巡したけど、
思いきって自分で作った「NO WAR!」のステッカーを車に貼った。
信号待ちの時など、ジロジロ見る視線を感じながら。

今はどうだ。
イラクへの派兵に否定的な人の方が多い。
(それでも米軍と違って犠牲者が出ていないので
 まだ世論は『猛反対』まで至ってないけど)
「イラク戦争に加担する正当性をきちんと検証したのか」
「いつまで駐留させ、どれだけの税金を使う積もりだ」
それを4年前に言って欲しかった。考えて欲しかった。

日本人は周囲に左右される国民性を持つ。
まぁ自分だけ突出することを避けるというか、
周りに合わせるというか・・・。
「みんなが派兵に賛成するなら賛成した方がいいかな」
「他の国も行ってるなら行った方がいいだろう」
「イラク戦争は間違ってたと言う人が多いからそうなんだろう」
「他の駐留軍も撤退したから引き上げた方がいいんじゃないか」
戦前も急進的日本軍の後押しをしたのは世論だった。
戦後平和憲法を熱狂的に後押ししたのも。
正しいか正しくないかの見極めをじっくり検証することなく
何となく大勢におもねること。
そして少数意見を排除しようとすることは今も変わらない。

4年前から続くイラク戦争についての社会の動きを見ていて
日本の世論は戦前の体質と何ら変わらないと感じた。
政治家たちによる右傾化はあまりコワくない。
急進的な世論の大きなうねりの方に恐怖を感じる。
そういう意味では「戦前回帰」への危惧は消えないのだ。

    ◇      ◇      ◇

今日はお彼岸の中日。
母ちゃんも次男も風邪でダウンしちゃったから(^^;
お袋誘って、2人で親父と姪の墓参りにでも行って来ようか。
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