風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

定額減税

2024-05-23 | 社会

これが今年度導入された住民税の定額減税。
この他に所得税が年間(!)4万円の減税となる。
12ヶ月の月割で計算すると、所得税が3,333円、住民税が833円。

「デフレ脱却を確実なものとする一時的な措置として、
 国民の可処分所得を直接的に下支えし、
 賃金上昇が物価高に追いついていない国民の負担を
 緩和することを目的といたしております」
「賃上げが実現されるタイミングに合わせて
 税負担の増加を軽減することで、
 国民の皆さんに所得の向上を
 より強く実感していただくことができるものと考えています」
            (どちらのセリフも鈴木財務大臣)

「物価高の影響を受けている国民生活を思い切って下支えする
というこの方策で物価高における国民の負担を緩和するのだそうだ。
そしてこのぐらいの減税で
所得の向上を実感しなくてはいけないらしい。
おまけに「給与明細への減税額の明記を会社に義務付け」で
企業の事務作業煩雑化を施行前月に指示するという「丁寧な」指導。
「たった」というと語弊があるかもしれないが
この程度の減税でこれから1ヶ月間の人事担当者の事務量が増える。
「減税額の見える化」という考え方もセコい。
誤魔化しているような気がしてならない。
「月約4千円年貢を免除してやるからありがたく思え」ということか。
これでどれだけの国民がありがたく思えるだろう。

例えば1億人の国民が年間一律5万円減税となると
単純計算で国庫的には5兆円の減収。
世界一の借金王国である日本で
そりゃ思い切った施策のつもりなのだろうが
その根底には「税金も国民のお金」という考え方が欠如している。
「こっちは我慢するから」と、まるで政治家のお金のようだ。
5兆円の国庫減収は間接的に国民生活に影響を及ぼす。
そしてどうやら並行して社会保険料負担額を上げる議論もある。
「国民を舐めるな」という言葉を飲み込んで、
(そして裏金で懐を満たしている連中を横目で見ながら)
シモジモの我々は耐えるしかないのか?
本当にこんな政府でいいのか?
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